専門家に聞く! 女子がマウンティングする理由とマウンティングされた時の対処方法
こんにちは、心理カウンセラーの中野とも子です。
少し前に、沢尻エリカさん主演のドラマや瀧波ユカリ先生の著書でも話題になった「マウンティング女子」。特にドラマの中の女優さんたち演じる「笑顔でグサグサ攻撃」の応酬は日本中を震撼させましたね(笑)
マウンティングとは、多くの哺乳類の雄が交尾のときにとる、ほかのものに馬乗りになる行動。サルでは個体間の優位性を誇示するためにも行う、とあります。(コトバンクより)
あれはドラマでのお話ですが、我々一般女子の間でも、少なからず「やたら張り合う困ったオンナ」は存在します。
【女性がオンナをあきらめるのは何歳?―女性「59歳」調査結果】
彼女たちは、仕事以外でも、ファッションとか恋愛の相手、家庭環境にいたるまでなんでも他人と比べ、「勝った負けた」で判断し、挑発的だったり、ひどい時は嫉妬して陰でおかしな情報を流したりと、困った行動に出るという特徴があります。
しかもそれが一般的な価値観による優劣ではなく、彼女のルールの中での勝ち負けなので厄介です。例えば、仕事を頑張って結果を出している友人に対して「あなたは大変よね。あくせく働かなくても私はのんびりやってるわ。」という具合です。
こちらは、大変なこともあるけど、努力して結果を出して、それなりに充実しているのに、「こんなことを頑張っているなんて馬鹿ね」と言わんばかり。
突如勝負を挑まれたほうはまさか自分が標的になっていると思わないので、会話の端々に出てくる「私のほうが上」という隠れたメッセージを読み取ることができず、「なんか疲れた」「なんか吸い取られた」という漠然とした疲労感のみが残ります(笑)
では彼女らはどうしてこのような困った行動にでるのでしょう?
基本、歴史的に女性が男性から「選ばれる側」であり、「困ったオンナの心」は「選ばれず傷ついた心」だということを思い出していただけるとわかりやすいと思います。
「張り合う心」は、「選ばれたい心」なのです。
彼女らは、目に見えるもので、とりあえず勝ったと思っていないと気がすみません。
「傷つき不安な心」は「もうこれ以上負けたくない、そうでないと私は選ばれない価値のない女になってしまう」という緊張感でピリピリしています。
「やたら張り合う困ったオンナ」に対してできること、それは「挑発にのらない」ということです。
「やたら張り合う困ったオンナ」に対して「何ですって? 私のほうが上でしょ!?」などとイライラすることは、あなたの心の「困ったオンナ」が出てきて巻き込まれているということになります。
こういった困ったオンナのマウンティグには、「不安だからそうまでして勝ち負けを確認したいんだな」と思って、あくまで「彼女の心の問題、私の問題ではない」として捉え、受け流すこと。
そして、いつどこで誰と何を話すか、という自由を行使して、疲れる人間関係とは距離を置いていくのが現実的でしょう。
でももし、職場が同じなど物理的に離れられない関係性だったり、もしくはあなたに度量と余裕があったら、あなたが「困ったオンナ」を癒すという手もあります。
まず「彼女の心の傷の問題」として少々のことは見逃してやる。そして困ったオンナも一人の人格として認める。例えば、すごいと思えるところがあったらそれをきちんと認めてあげて、表現してあげるとよいと思います。
あなたの安定した態度は、「選ばれず不安な心」が転じて「受け入れられた安心感」となり、だんだんと癒されていくでしょう。
あなたの中の困ったオンナを解放すると、あなたの周りの「困ったオンナ」も癒されていくのかもしれません。
それは、女性全体に力を与えること。
女性同士、女性であることを楽しみながら、しなやかに生きていくことができたら素敵ですね。
では、またね!
(心理カウンセラー中野とも子)
※この記事は2014年10月23日に公開されたものです