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雑学 生活

最果ての惑星「海王星」の真の姿とは―衛星「トリトン」の表面温度はマイナス235度

太陽系にある8つの惑星「水・金・地・火・木・土・天・海」。

数年前に冥王星が準惑星へ変更になってしまったため、現在の太陽系でもっとも遠い惑星が「海王星」です。

でも、そんな海王星のことを皆さんはどれくらい知っていますか?

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■ 青き惑星「海王星」

太陽から45億km(太陽~地球間のおよそ30倍)も離れたところにある海王星は直径約50,000kmで、地球の4倍ほどです。また、自転周期は16時間ですが、公転周期は長く、165年もの時間をかけて太陽の周りを一周しています。

表面は水素やヘリウム・メタンでできたガスの層で、その下には水やメタン・アンモニアから構成される層、さらに中心部には岩石や金属(鉄やニッケルなど)を主成分とした、5,000度を超える高温の核を持っています。

しかし、太陽の熱はほとんど届かないため、表面温度はマイナス220度という極寒の惑星です。

ところで、太陽系にある青い惑星といえば、もちろん私たちが住むこの地球ですが、実は海王星も地球と同じような青色をした惑星です。このように海王星が青く見えるのは、表面を覆っているメタンガスが赤い光を吸収してしまい、残った青色の光だけが地球まで届いているためです。

ちなみに、海王星のことを英語で「Neptune(ネプチューン)」と書きますが、これはローマ神話に登場する海の神「ネプトゥヌス」(ギシリア神話では「ポセイドン」)に由来しています。そのため、日本語では”海の王”となるわけですね。

■ 消えた「大暗斑(だいあんはん)」の謎

1989年、アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人宇宙探査機「ボイジャー2号」は海王星への接近に成功していますが、そのとき海王星には地球のサイズよりも大きくて少し暗めの渦「大暗斑」が観測されていました。ところが、それから5年後の1994年にハッブル宇宙望遠鏡が観測を行ったときには、その大暗斑が跡形もなく消えてしまっていて、代わりに別の場所によく似た模様が現れていたのです。

秒速500mを超えるような暴風が吹き荒れている海王星ではこのような現象が日常的に起こるものなのか、はたまた隕石衝突などの外部要因によるものなのか…、その理由はまだ解明されていません。

■ 計算によって導き出された惑星だった?

海王星が発見されたのは1846年のことですが、これは偶然見つかったものではなく、なんと計算によって導き出された結果でした。

というのも、海王星が見つかる前の1781年に発見された天王星を観測していた天文学者たちは、その公転軌道が少しずつ変化していることに気が付いていました。そこから、天王星の軌道に影響を与えている別の天体が近くにあるに違いないと考えたフランスの天文学者ユルバン・ルヴェリエは、その未知の天体の位置を物理計算によって求め、それをもとにドイツ人のヨハン・ガレらが観測によって実際に発見したのです。

また同じ頃、イギリスの天文学者ジョン・アダムズも同様の方法で海王星の位置を予言していました。これらの経緯から、海王星の発見者はルヴェリエ、ガレ、アダムズの3人であるとされています。

なお、海王星は最大でも8等星の明るさですから肉眼で見ることはできません。しかし、倍率の高い天体望遠鏡を使えば見つけることができるでしょう。

■ 氷を噴き出す火山を持った衛星

海王星の周りを回る衛星は、これまでに14個も発見されています(2013年末現在)。その中で最大の大きさを誇るのが「トリトン」です。

海王星からおよそ35万km離れたところにあるトリトンは、海王星と違って少しピンクがかった暖かそうな色をしていますが、その表面温度はマイナス235度で、太陽系で一番寒い場所だと考えられています。

そんな超極寒の天体トリトンでは、驚くべき現象が観測されています。それが氷の火山です。通常、私たちが知っている火山というのは高温のマグマを噴出していますが、この氷の火山ではなんとマイナス200度近い低温の液体窒素や液体メタンなどが噴き出しています。

なんか、あらためて宇宙のすごさを感じますね。

■ まとめ

今回は海王星にスポットを当ててみましたが、いかがだったでしょう。

火星や金星のように肉眼で見える惑星ではないため、あまり馴染みがないかもしれませんね。でも、青き極寒の惑星である海王星だって、その発見に至る歴史や氷の火山を持つ衛星「トリトン」の存在を知ると、ちょっとずつ興味深い天体だと思えてきませんか?

(文/TERA)

●著者プロフィール
TERA。小さい頃から自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している。

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