働く女子に人気! 果物の香りつきや火を使わないものも。意外な「お灸」の現在
お灸というと「年配の人がするもの」というイメージがあるかもしれません。でも、最近では20~30代女性にじわじわ人気が広がり、自分でお灸をする“お灸女子”も増えているとか。どうして今、お灸が注目されているのでしょうか。鍼灸師の福永裕子さんに聞きました。
■自宅で手軽にできる美容法としても注目を集める「お灸」
「お灸は、よもぎの葉の裏にある繊毛を精製した『もぐさ』をツボに置き、火をつけることでツボに温熱を与え、血行をよくし、体全体のバラスを整えるものです。昔ながらのお灸は『熱くて怖い』というイメージがありましたが、最近は火を使わないタイプも登場しています。また、温熱の弱いタイプ、果物や緑茶の香りがするタイプなど、お灸のバリエーションも増えているんです」(福永さん)
たとえば、『火を使わないお灸 太陽』(せんねん灸)はシールをはがし、素肌に貼るだけ。発熱剤とよもぎ成分を含んだもぐさシートによる温熱効果が約3時間続きます。一方、「はじめてのお灸moxa」(同社)は好みの香りが選べるほか、台座に和紙がついていて、肌に伝わる熱をマイルドにするなどの工夫がこらされているとか。
「最近ではドラッグストアはもちろん、生活雑貨店のアロマグッズコーナーなどにもビギナー向けのお灸が手に入るようになりつつあります。また、若い女性の間でお灸が人気になったきっかけというと、2012年頃からテレビなどで、お灸の美容効果がとりあげられるようになったことも大きいですね」(福永さん)
お灸は肩こりや腰痛のケア、一日の疲れをリセットするといった効果はもちろん、むくみ解消や顔のリフトアップなどの美容面でも大きな効果を発揮するのだとか。
「ツボは代表的なもので全身に361個あるとされています。なかでも重要とされるツボのほとんどは手足に集まっています。顔につながっている経路上にある手足のツボにお灸をすると血液やリンパの流れがよくなり、むくみがとれ、肌にハリが出るといった効果が期待できます。また、くまやくすみを取りのぞいたり、乾燥肌の改善に役立つことも」(福永さん)
■「熱い」に変わったら、お灸を外すサイン
初めてお灸にチャレンジするとしたら、どんなタイプを選ぶといいのでしょうか。
「紙製の台座がついている『間接灸』なら、もぐさが直接肌に触れない構造になっているため、温感もマイルドです。とくにパッケージに『初心者向け』『ソフト』などと書いてあるものは、間接灸のなかでも温熱がおだやかなタイプがそろっています」(福永さん)
温熱が強いタイプが効きそう……と、つい思ってしまいますが、お灸はできるだけ少ないツボ数で、できるだけ弱い温熱で行うのが基本だそう。
「『少し物足りない』と感じるぐらいでやめておくのがポイントです。初めての人は1日1回、気になるツボを1カ所、1個のお灸からはじめてみましょう。その際、大切なのは決して我慢しないこと。お灸をして『熱い』と感じたらすぐに外してください」(福永さん)
じつは、正しくツボにお灸をすると最初はあまり熱さを感じないのだとか。効いてくるにしたがって少しずつ「温かい」と感じるようになります。それが、「熱い」に変わったら、やめどきのサインだそう。
「最初から熱いときは、お灸をするポイントがずれている可能性があります。また、ツボの状態は毎日変化します。お灸をする場所やその日の体調、気温、温度によっても、熱さや強さの感じ方は変わるので、自分の体調や感じ方を見極めながら、マイペースに続けることが大切です」(福永先生)
<お灸ビギナーにおすすめのツボ>
●合谷(ごうこく)……手の甲の親指と人差し指の間のくぼみにある<肩こりやストレスの軽減のほか、頭痛や鼻づまり、のどの痛みなどの顔の症状、肌の調子を整えるなど“万能のツボ”と呼ばれる。

合谷(ごうこく)
肩こりやストレスの軽減のほか、頭痛や鼻づまり、のどの痛みなどの顔の症状、肌の調子を整えるなど“万能のツボ”と呼ばれる。
●三陰交(さんいんこう)……足首の内側、くるぶしから指幅4本分ほど上

三陰交(さんいんこう)
(齋藤純子+ガールズ健康ラボ)
※この記事は2014年03月21日に公開されたものです