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20代女性の29.0%「身近に貧困女子がいる」と回答 ― 働く女性は“働き損”なのか?

最近、若い女性の貧困問題が話題になっています。NHKクローズアップ現代で「あしたが見えない~深刻化する“若年女性”の貧困」(1月27日)が放送され、働く世代の単身女性の3分の1が、年収114万円未満と紹介されました。中でも深刻化しているのが10~20代女性の貧困であるとのことです。20代の働く女性はこの問題についてどう思っているのでしょうか? アンケートを実施してみました。

まずは20代女性の実態調査から。

●あなたの年収はいくらですか?

201~300万円 34.7%
301~400万円 21.8%
103万未満 11.3%

問題の「114万円未満」に該当する人は、マイナビウーマン読者の中では1割程度のよう。しかし、身近で貧困に悩んでいる人がいるかという質問には、29.0%の人が「はい」と回答しました。

●貧困を感じている人がいる……

・「アパレル勤務の契約社員の女性。年収はおそらく200万円ほどにも関わらず、業務に必要という理由で高額な自社商品を定期的に購入しなければならず、実質の生活費はもっと削られてしまうと言っていた」(24歳/小売店/販売職・サービス系)
・「アルバイトのみで年収が100万いっていないみたい。親元暮らしだからどうにかなっているけど、ご高齢なご両親だし将来心配じゃないの? と聞いたら考えられないと答えられた。仕事増やそうにも求職があまりないらしく、八方塞がりだそう」(28歳/金融・証券/事務系専門職)
・「深刻な貧困は、身の回りにいないが自分も正社員だが、給料がアルバイトで稼いだほうが高いくらいの金額でこの先が不安。入社5年以上だが、入社当初と変わらない、もしくは下がっている」(28歳/建設・土木/事務系専門職)

契約社員やアルバイトのみならず、正社員でさえ経済的な不安を抱えている状況。景気が良くなったと言われているけど、正直恩恵を受けている気がしません。では、年収がどれくらいあれば十分な金額と思えるのでしょうか。

◆一番多かった「350万円くらい」

・「ボーナスも合わせて、350万円ほど。今は倹約していてギリギリの生活なので、もっと自分の欲しいものを買う余裕が欲しいから」(24歳/小売店/販売職・サービス系)
・「350万。年金の支払いとか高くなる一方で、しかも増税。子供も生まれてお金がかかるし、今でもカツカツなのに、消費税10%になったら今の給与も1割は上がらないと生活できない」(28歳/金融・証券/事務系専門職)

◆最低限これだけあれば生活できる!

・「とりあえず手取りで15万はほしいです。下手にそれ以上は今は望みません」(26歳/建設・土木/事務系専門職)
・「手取りで18万以上は最低でもほしい。子供もいるうえ、住宅ローンもあるので。これくらいは最低でもないと、とても2人目など考えられない」(28歳/建設・土木/事務系専門職)

目的などによって、金額に差はありましたが、一番多かったのは「350万円くらい」という答え。日々の生活、将来のための貯金などを考えると、これくらいあれば妥当だと考える人が多いようです。

続いて、働き方について。今の年収では「働き損」だと思いますか? という質問をぶつけてみました。すると、


思う 37.1%
思わない 62.9%

この質問に対しては、思わないという人が7割近くに。

◆「働き損だと思わない」派の意見

・「働き損とまでは思わないけど、余裕はないなぁ……」(28歳/金融・証券/事務系専門職)
・「仕事自体は楽しいし大変ではないから」(27歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)

一方で、「働き損だと思っている」人たちの意見はというと……。

◆「働き損だと思う」派の意見

・「労働時間(拘束時間)が長い割に給与が低く、これからも上がる見込みがないから」(24歳/小売店/販売職・サービス系)
・「同じ仕事をしているのに一般職と総合職で給料が違う」(26歳/商社・卸/事務系専門職)
・「1日中ネットサーフィンをして、お茶を飲んでいるだけの女性社員のほうが給料が高いのに納得できないから」(27歳/食品・飲料/専門職)
・「トラブル対応したり、ノルマを達成しても、大して給料に反映されないから」(26歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)


同じ仕事内容なのに、職種や就業形態によって、給与に差がつくこともあるのが実情。安い賃金で働かされていると思うと、働き損だと思っても仕方ありませんよね。しかし、なんとなく不安感が消えない日本経済に対し、こんな提案をする人も。

「賃金の安い海外に仕事が流れている。もっと手先の器用な日本人がすることがあるのではないか」(27歳/電機/技術職)

確かに、就業状況を変える手段は実はいくらでもあるのかもしれません。若い世代の女性である私たちが頑張っていれば、日本の景気だってきっと変わっていくはず。前向きに頑張っていきましょう! 

※マイナビウーマン調べ。20代の働く女性、有効回答数124件。

(北条マサ子/清談社)

※この記事は2014年02月05日に公開されたものです

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