慎重派の相手を打ち崩すことが出来る説得法―質問で「イエス」を誘導する

うたぐり深く、何事においても慎重なタイプの人を説得するのは、実に骨が折れますよね。特に、相手が目上の人の場合が困りものです。会社で上司やあるいは家庭内でお姑さんを説得するのに苦労している女性は多いでしょうね。
【視線でわかる、彼の心理「目をまっすぐ見つめる=本気orウソ」】
そこで、慎重な相手を説得するためのテクニックを伝授しましょう。
セールスの世界に学ぶ説得術
人を説得するプロがいるのがセールスの世界です。書店に行くと「セールスの極意」という本がたくさん並んでいて、これらの本には人を説得するノウハウが載っており、それらはセールス以外にも応用できるものばかりです。
なにしろ、セールスとは、人を説得しておまけに商品を買わせるという高度な技術なので、この手法を学ばない手はありません。
質問で「イエス」を誘導する
セールストークには、昔から「イエス誘導法」という話法があります。これは「質問話法」の一種で、相手の返事が必ず肯定的になるような質問をするという話法です。車のセールスを以下に例にとってみましょう。
話し手「今日はいい天気ですね?」
聞き手「はい、いい天気ですね」
話し手「天気のいい日には、外で思い切り遊びたいですね?」
聞き手「ええ、そうですね」
話し手「こんな日にドライブすると爽快でしょうね?」
聞き手「本当にそうですね」
話し手「ドライブには最適の車があるのですが、ちょっと見てみませんか?」
聞き手「はい」
以上のような流れになります。
「ノー」を言えない雰囲気を作る
気候の話題から始まり、質問の答えに「イエス」が続くことで。相手が「ノー」と言えない雰囲気を作ってしまうというわけです。人間の心理として、「イエス」を繰り返していると、つい「ノー」とは言いにくくなってしまうのです。
他人と出会った際に、大半の人々がまず天気の話から入るのは、最初に共通の合意事項を示して、相手との距離を縮めるという社交的な知恵ともいえるわけです。
二者択一法を使う
慎重派の人を説得する話法では「二者択一法」というもの話法もあります。これもまた「質問話法」一種で、セールの世界では昔から用いられているテクニックです。物事を慎重に考えるタイプの人は、人から押し付けられて決めることを極端に嫌います。
この場合は、相手に決めさせるのが最良なので、そのため「イエスかノーか」という決断を強いるのでなく、相手が決めやすい選択肢を二つ用意して、そのどちらかを選んでもらうという方法が効果的です。
※この記事は2013年12月22日に公開されたものです