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事故が起きると「やっぱりね」と思う心理とは?「思考の罠」

ひとたび事故や事件が起きると、人間「やっぱりね」「そうなると思ってたわ」なんて言いたくなるもの。たとえ、本当は特に考えていなかったとしても……。そこで今回は、私たちがついつい陥りがちなこの心理についてご紹介しましょう。

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誰もが陥りやすい思考の罠

実際に物事が起こった後(特に事故や事件などの悪い出来事の場合)は、人はそれを予見可能だったと思ってしまう心理的傾向がある。これを「後知恵バイアス」と言います。

例えば、誰にでもあるような単純ミスに対して、「どうしてこんなことに気づかなかったんだ!」と怒ってしまったりします。「ちょっと危ないかも」と思っていた程度でも、いざ事故が起こると「絶対いつか事故になると思ってた!」と堂々と言ってしまったり。これらも「後知恵バイアス」の一種です。誰もが陥りやすい思考の罠であると言えるでしょう。

原因は「うぬぼれ」にある?

結果は出てくるまで誰にも分からないのに、それを知った途端「やっぱりね」と言いたくなる。この心理は人間の「うぬぼれ」と強い結びつきがあります。

結果に驚くということは、自分の予想の未熟さや世の中の不条理を認めることになりますよね。だから人はそれを無意識的に嫌がり、「最初から分かっていた」「そうなって当然だ」とつい自分の思考を塗り替えてしまうのです。

自責の念に苦しむ人も……

「後知恵バイアス」の心理は、事故を起こした本人にも当てはまる場合があります。中には「どうして自分はこんなことになるまで放っておいたんだろう」なんて、とことん自分を追い詰めてしまう人も。たとえ予見できないことだったとしても、結果と原因を直線で結びつけてそれ以外の可能性を排除し、「ちょっと考えればわかることだったのに」などと考えてしまうのです。

おそらく、誰もが一度はこの「後知恵バイアス」を体験したことがあるのでは? うっかりこの心理に陥らないためには、まず結果をすぐに単純化せず、「起こりえたかもしれない別の事象」を考えてみること。それから予想外の出来事に遭遇した場合には、素直に驚くこと。うぬぼれの強い人にならないよう、ぜひ気をつけていきたいものですね……。

※この記事は2013年12月04日に公開されたものです

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