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十分に怖がらせてからしかると効果的な理由とは?「シャルパンティエの錯覚」

せっかく嫌な思いをして叱っても、相手が反省せず、効果がみられないとがっかりしてしまいますね。人を叱るときには、ただガミガミ言うだけではなく、ある程度の演技が必要なのかもしれません。

【間接的に相手をコントロールする方法とは?「Aさんを怒りたい時はBさんを怒る」】

覚悟させておいて優しく叱る

「俺は今、めちゃくちゃ頭にきている。だから、もしかしたらお前をぶん殴るかもしれない」と言われたらどう思いますか? 相手の怒りの大きさにおののき、「本当に殴られるかもしれない」と覚悟を決め、思わず奥歯をギュっとかみしめてしまう……という人が多いのではないでしょうか?

それなのに、終わってみれば殴られるどころか「あれ?」と拍子抜けしてしまうような程度で済んでしまった。こうなると、人は「思っていたよりも軽く済んでよかった」と感じ、怒りを抑えてくれた相手に感謝するのです。

小→大は恨まれやすい

大好物のケーキを分けてもらうときには、最初は「この小さいのがあなたの分ね」と言われていたのに、思いがけず大きなほうをもらえると喜びが倍増しますが、叱られるときに最初は「別にあんまり怒ってないから」と言っていたのに、だんだんヒートアップして最終的にボカンと一発殴られてしまった……となると、期待を裏切られた分、相手に対する恨みが倍増してしまいます。

これでは叱られた側に悔しいという思いが残るだけで、反省を促す効果は期待できません。

シャルパンティエの錯覚

「シャルパンティエの錯覚」とは、全く同じ重さの大きさが異なる2つの物を指して「どっちが重いと思う?」と質問すると、ほとんどの人が小さいほうを「重い」と答えるというものです。いわゆる認知的錯覚ですね。また、本当は全く量が変わっていないのに、「さっきよりも少し量が増えました」と断言されてしまうと「本当だ」と思ってしまうというようなことも、これに当てはまります。

シャルパンティエの錯覚をうまく使うには

錯覚の力を利用して相手を叱るのは、時々にしておきましょう。あまり頻繁に同じやり方をしていると、相手に「なんかおかしいな?」と気付かれてしまう可能性があります。叱るには、なんといっても説得力が必要です。相手に気付かれないよううまく心理的にコントロールしていきましょう。

※この記事は2013年11月03日に公開されたものです

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