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相談されても素直に答えてはならない理由「人は変えられない」

「ねぇ、どうしたらいいと思う?」こう聞かれると、人はたいてい何か役に立つアドバイスをしてあげようとあれこれ話をしますよね。でも、そうしたせっかくのアドバイスは、残念ながらあまり意味がないことが多いのです。

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人は、基本的に今の自分を変えたくないと思っている

「もっとこうしてみたら?」と言われてカチンときた経験はありませんか? 人は、たとえどんなに「私ってダメな奴」などと口にしていても、本音の部分では今の自分で満足しているのです。そのため、人から「もっと変わったほうがいい」と言われると「別にこのままでいいし!」と反抗したくなるんですね。

ですから、人から相談をされても、あまり素直に答える必要はないのです。たいていの場合、相談を持ちかけてきたときには、自分の中であらかた答えが出てしまっていて、ただ背中を押してほしいだけなのですから。

無理に押し付けられたことは長続きしない

ノースダコタ州立大学のケビン・マッコール博士は、40人の女子学生に「これから、歯みがきをするときには一緒に糸ようじも使いなさい」と命じました。糸ようじを使う意味を考えさせ、習慣にさせるために、わざわざ歯みがき講習まで受けさせたのですが、ちゃんと言われた通りに糸ようじを使っていたのは最初の一週間だけ。

次第にみんなめんどくさがって糸ようじを使わなくなり、2カ月がたつ頃には、わずかな生徒しか使っていなかったということです。

人は変えられない

人というものは、自分自身で納得しないと変われないものです。そのため、「こうしなさい!」と無理にちがうやり方を押し付けても、本人がそのやり方を「よし」としない限り、何も変わらないのです。親が何度子供に「ちゃんと宿題をやりなさい」と叱っても、子供自身が宿題の必要性を認識するまでは言うことを聞きませんよね。

ところが、高校受験が迫り、いよいよ本腰を入れて勉強しなくては将来困るということになると、自分からガリガリ勉強するようになります。だから、アドバイスをするとしたら、「これをやらなかったら具体的にどんな困ったことが起きるのか」ということをサラっと説明する程度にとどめておくのが無難かもしれませんね。

※この記事は2013年11月03日に公開されたものです

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