電車でできる! お手軽に不調が改善できる「指ヨガ」ってどんなもの……?
体内の内蔵や器官と対応する場所を刺激することで、不調の改善や健康増進を目指す反射区療法(リフレクソロジー)。「足裏マッサージ」が有名ですが、実は「手」にも全身と対応する反射区があるのをご存知ですか? 「指ヨガ」は反射区を押して刺激するだけではなく、指を反らせるなどの動き、呼吸を取り入れることでヨガをしたような効果を得ることができます。また、仕事中や電車などスキマ時間に行え、即効性も実感できるのが龍村修さんが提唱する「指ヨガ」のメリット。スマホを眺める時間を「指ヨガタイム」にしてみませんか? 特別な技術は必要ないのでセルフケアはもちろん、パートナーとのコミュニケーションにもオススメ!
体が固くてもOK 誰でもできる「指ヨガ」。ポイントは呼吸と強さ
PCやスマホで前のめりになりがちな姿勢を正すには、指を反らせるのが一番。反らせる時は息を吐きながら行いましょう。片手だけでも全身分になりますが、両手とも行うとより効果的です。「反射区の位置に神経質にならず、自分が心地よいと感じる場所を見つけることが大切。また、即効性を求めるならば赤く跡がつくくらい刺激しましょう」(龍村修さん)
それぞれ不調別に、指ヨガをまとめました。
●だるさ
自律神経活性化のために、さまざまな神経が出ている体の中心・脊椎の反射区=中指を刺激します。
1 指先の第一関節、第二関節をつまんで20回ほどねじる
2 指の付け根は指先をつまんで大きく数回回す
3 机などに手のひらを置いて手首の付け根まで伸びるように息を吐きながら指を反らす
4 付け根から指先へ、10回ほど引っ張るように伸ばす
首や背骨がほぐれると可動域が広がるのも実感できます。
中指の先から手首までを赤くなるほどこするだけでもOK。
●肩こり
中指と人差し指、中指と薬指、それぞれの付け根が肩にあたります。
・反対の手の親指の側面で骨と骨の間を息を吐きながら刺激し、痛い箇所は重点的に行う。指の間を大きく広げる
●頭痛
頭痛は脳の血流のアンバランスが一つの原因。解消のためには頭、首周辺のゆがみを整え血流のバランスをとります。
・中指の第一関節の側面を指先方向へこすり上げる。人差し指側、薬指側の両サイドとも行う
●むくみ
むくみや冷えは腎経の弱さが原因です。腎に関連する場所を刺激して気の流れをよくしていきましょう。
・指を軽く組み、指同士をこすり合わせる。末端の冷えにも効果的
・中指の下、手のひらの中央より少し上を押す
・中指を反らせる
・手の甲の中央より少し上、中指の骨の横にあるツボ「腎兪(じんゆ)」をこすって刺激する
※腰の上辺りにあるツボですが手で置き換えるとこの位置になります。また、腎臓は背中側にあるので甲側からのアプローチが有効です。
●便秘
手のひらの下半分が下半身。硬い=便が詰まっている場所を探してほぐしましょう。
・便秘ではない人も痛がるエリア、親指の付け根のふくらみから小指側まで指を移動させながら息を吐きながら押して行く
「露出した脳」とも言われる手は、刺激することで脳のストレスを緩和し、心身のバランスを整える作用もあるそう。一度始めるとやめられなくなってしまうほどの心地よさは、脳が「指ヨガ」を求めている証拠なのかもしれませんね。
■龍村修さん
龍村ヨガ研究所所長。早稲田大学在学中にヨガと出会い沖ヨガを学ぶ。国内外でヨガ、指ヨガ、眼ヨガの指導を行う。著書に『龍村式指ヨガ健康法』(日貿出版社)他多数。龍村ヨガ研究所 http://www.tatsumura-yoga.com/
※この記事は2013年10月01日に公開されたものです