いわゆる「ゲリラ豪雨」ってどのくらいの時間で収まるのか
突然降り出す大雨に悩まされた人は多いのではないでしょうか? 日本全国で「ゲリラ豪雨」の被害が出ているようです。このゲリラ豪雨ですが、どのくらいの時間降り続けるものなのでしょうか? 気象庁の天気相談所にお話を伺いました。
■そもそもゲリラ豪雨には定義がない!?
まず、気象庁では「ゲリラ豪雨」という言葉を使わないのだそうです。「ゲリラ豪雨」という定義もないそうです。「短時間に局地的に多量に降る雨」という意味では「局地的大雨」という言葉の方が一般的とのこと。
テレビのニュースなどでも、最近では「ゲリラ豪雨」ではなく、「局地的大雨」という言葉を使うようになっているとか。報道に関しては、「ゲリラといった戦争を思わせる言葉を使うべきではない」という意見もあるそうです。
■局地的な大雨は確かに増加傾向!
天気相談所に伺ったところ、「30年間の観測データを精査したところ、各地での局地的大雨は確かに増加傾向にある」のだそうです。いわゆるゲリラ豪雨が増えていることは本当なのです。
しかし、その原因を「地球温暖化によるものと安易には言えない」のだそうです。「気象現象は複雑な要因が絡み合ってできているもの。ひとつの理由に結論づけることは今の段階では言えません。100年単位の観測データを蓄積すれば、何らかの結論が出るかもしれません」とのことです。
いわゆるゲリラ豪雨がどのくらいの時間続くものか、については「そもそも定義がないので言えない」そうです。ただし「集中豪雨」「局地的大雨」という言葉はあって、以下のように定義されています。
・集中豪雨
狭い範囲に数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨。
備考:積乱雲が同じ場所で次々と発生・発達を繰り返すことにより起き、重大な土砂災害や家屋浸水等の災害を引き起こす。
・局地的大雨
急に強く降り、数十分の短時間に狭い範囲に数十mm程度の雨量をもたらす雨。「局地的な大雨」とも言う。
備考:単独の積乱雲が発達することによって起き、大雨や洪水の注意報・警報が発表される気象状態でなくても、急な強い雨のため河川や水路等が短時間に増水する等、急激な状況変化により重大な事故を引き起こすことがある。
※上記定義は気象庁のホームページより引用。
個々の「集中豪雨」「局地的大雨」によってどのくらいの時間続くかは変わるため、「何時間続くとはなかなか言えない」とのことです。
いかがだったでしょうか。「秋は天気が変わりやすい」などと言われます。これからのシーズンは天気予報を注意深く見た方がよいようです。
⇒気象庁の降水に関する予報用語の解説
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kousui.html
(高橋モータース@dcp)
※この記事は2013年09月04日に公開されたものです