妊娠しないでいると病気になる可能性!? 妊娠前に知っておきたいこと
つわりに悩まされたり、禁止事項が多かったり……と、妊娠した途端、生活が一変してしまうと思っている人も多いのでは? いざ妊娠をしたときに、あせらないよういまのうちにきちんとした知識を身につけておきましょう。

Q 妊娠すると体重がどのくらい増えてしまうのでしょうか?
日本産婦人科学会のガイドラインによると、普通の体格(妊娠前のBMI値が18.5~25未満)の妊婦が妊娠40週で約3kgの赤ちゃんを出産するのに必要な体重増加は11kgとされています。実際には、ほとんどの妊婦が+10kg程度。中にはかなり太ってしまう人もいますが、母子が健康に出産を迎えるためには+12kg以内に抑えられるよう体重管理をします。
Q 妊娠中は、コーヒーや紅茶、栄養ドリンクを飲んではいけませんか?
妊娠中、授乳中は、ママが口にするものが赤ちゃんに影響します。コーヒー、紅茶、栄養ドリンクにはカフェインが含まれており、大量に摂取するのはNG。しかし、コーヒーや紅茶を1日2~3杯程度なら問題ありません。
Q 貧血症など持病があっても妊娠できますか?
妊娠中、授乳中は、自己判断による市販薬の服用は避けなければいけません。しかし、病院では、妊婦でも服用できる薬を処方してもらえます。また、てんかんや甲状腺の病気など薬の影響よりも病気によるリスクのほうが大きいために、薬を服用し続けたほうがよい場合もあります。
Q 妊娠しないことで起きる病気はありますか?
婦人科系の病気の中には、経験してきた月経の回数が多いほどかかる可能性が高くなるものがあります。お産の回数が少ない場合にリスクが高くなるものは子宮体がん、乳がん、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣がんなど。特に子宮内膜症は、30~40代で発症する人が多い病気です。発症を防ぐためには、きちんと検診を受け、月経の状態に変化が起きた際は病院へ行くことが大切。ピルを服用して月経を止めることで発症率が下がります。
医師プロフィール
木戸道子さん産婦人科医。日本赤十字社医療センター 第二産婦人科 部長。産科医歴26年で、数千人の分娩に立ち会っており、自身も30代で3回の出産経験がある。
(取材協力:木戸道子、文:マイナビウーマン編集部)
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※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2013年07月16日に公開されたものです