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お楽しみ出費が将来の自由を損なう!? 趣味&貯蓄のバランス術

花輪陽子

  • つなさんは幼いころ、ケーキ屋さんにあこがれていたそう。同僚に誘われて通いはじめたケーキ教室にすっかりハマり、月3回ペースで通っている。お菓子にかかわる仕事に興味はあるものの、転職する勇気はないので、習い事として続けていきたいとも。

花輪 独身時代と結婚後では、支出の優先順位が「やりたいこと重視」から「必要なもの重視」にシフトします。子どもができても、フルタイムでバリバリ働き続けるということであれば、今のままお金を使い続けても大丈夫です。でも、そうではない可能性があるのであれば、“将来”につながるお金以外は貯蓄しておくほうが安心。貯蓄は“将来の自由なお金”を増やすためのものでもあるんです。

編集部 つなさんがお金の使い方を改善し、貯蓄に回すとしたら、どのあたりから手をつけるのがいいでしょうか。

花輪 季節ごとに買い換えているというベッドカバーや、グリーンスムージーを作るためのミキサーなど、生活用品にお金をかけすぎているのが気になります。子どもがいる主婦の方でも、日用品費は多くても月1万円程度。結婚したら、また新しく買い換えると思うので、その分を少し節約し、貯蓄に回すのはどうでしょうか。

編集部 趣味費はどうでしょうか。やりようによっては趣味を活かして、将来の収入につなげることも……?

花輪 人によっては独身時代の趣味を活かして、結婚後に自宅で教室をひらいたり、趣味に関連するお店でアルバイトをしたりして収入につなげている主婦の方もいます。ただ、大きく稼ぐことは難しいですね。お小遣い程度にしかならないけれど、生きがいになるからOKという感じでしょうか。

編集部 月謝を払う側から、もらう側になるのはそれだけで大きなステップアップですもんね。

花輪 つなさんが通っているケーキ教室のように人気のあるジャンルの場合は“教えたい”という人の競争率も高いので、何かしら特色を打ち出せるよう、工夫する必要もありそうです。

“現在のお楽しみ”と“将来の自由”、どちらを選ぶのかしっかり選択を!

「目的が見つからないので貯蓄ができない」という悩みをよく耳にします。明確な目標があると、お金は貯まりやすくなるのですが、目標がないことを貯蓄ができない言い訳にしてしまうのは危険です。何かの理由で働けなくなったとき、収入が減ってしまったとき、貯蓄があれば、今の生活を維持できます。でも、貯蓄がなければ、諦めるしかありません。日々の生活を楽しみながら、将来にも備える。その最適なバランスを決めるのは、あなた自身。自分にとっての黄金バランスをぜひ、模索してみてください。(花輪陽子)

※家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成24年調査結果 より

※この記事は2013年01月29日に公開されたものです

花輪陽子

ファイナンシャル・プランナー。OL時代は借金200万円の“貯まらん女”だったが、2009年に「夫婦同時失業」を経験し、ファイナンシャル・プランナーに転身。『夫婦で一生に必要なお金がしっかり貯まる本』(PHP研究所)、『大増税時代を生き抜く共働きラクラク家計術』(朝日新聞出版)、『貯まらん女のお金がみるみる貯まる魔法のレッスン88』(マガジンハウス)、『貯金ゼロ 借金200万円! ダメダメOLが資産1500万円を作るまで』(小学館)など著書多数。 http://yokohanawa.com/

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