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「お役に立てて何よりです」の意味とは? 正しい使い方と例文・言い換え表現

にほんご倶楽部

「お役に立てて何よりです」というフレーズは、ビジネスシーンで使う機会も多いでしょう。だからこそ、正しい意味と使い方を知っておきたいものです。この記事では、言葉の意味と使い方、注意点、言い換え表現について例文と共に紹介します。

「お役に立てて何よりです」は、ビジネスシーンで相手から褒めてもらった時の返答としてよく使われるフレーズです。

この記事では「お役に立てて何よりです」の意味と正しい使い方、類似表現について、注意点と例文と共に紹介します。

「お役に立てて何よりです」とは?

まずは「お役に立てて何よりです」というフレーズの意味を整理しましょう。

「お役に立てて何よりです」の意味

「お役に立てて何よりです」は「お役に立てて」と「何よりです」が組み合わさった言葉です。

「お役に立てて」は何かの「役に立てて」の丁寧表現。「何より」は、辞書によると以下のように説明されています。

 

なに‐より【何より】

[連語]
1 抜きんでていること。それよりほかにないこと。副詞的にも用いる。「お目にかかれて―うれしい」「ここにいるのが―の証拠」

2 最上・最良であること。「贈り物として―の品」「お元気で―です」

(『デジタル大辞泉』小学館)

つまり「お役に立てて何よりです」は、「役に立ててとてもうれしいです」「役に立てて良かったです」という意味合いだといえるでしょう。

「お役に立てて何よりです」は目上の人に使える?

「お役に立てて何よりです」は「お役に立てて」「~です」が丁寧表現であるため、上司や取引先の相手など、目上の人に使っても問題ありません。

あまり堅苦しすぎないので、同僚などの近しい間柄で使用しても問題ないフレーズです。

「です」を「でございます」と言い換えて「お役に立てて何よりでございます」とすると、よりかしこまった雰囲気になります。

「お役に立てて何よりです」の使い方と例文

「お役に立てて何よりです」は、ビジネスシーンにおいて何かを褒めてもらった時、その返答として使います。

褒めてもらったことへの感謝だけ伝えるよりも、謙遜する気持ちや前向きな気持ちを表現することができるでしょう。

使用する時は「ありがとうございます」など感謝の言葉や「とんでもないです」など謙遜する言葉、「これからも頑張ります」など意欲的なフレーズを合わせることで、さらに気持ちが伝わりやすくなります。

社内の上司に使う場合

社内の上司や先輩に対して使う場合は、「今後も一生懸命努力しますので、ご指導をお願いします」や「今後とも精進いたします」といったフレーズを付け加えると、意欲が伝わりやすくなります。

例文

・今回のプロジェクトについてお役に立てて何よりです。これからも精進いたします。

・本日の提案に関してご報告ありがとうございます。先輩のお役に立てて何よりです。

・お褒めの言葉をありがとうございます。問題解決のお役に立てて何よりです。

社外の取引先などに使う場合

「お役に立てて何よりです」は社内だけでなく、取引先など社外の人に対しても使える言葉です。

「今後ともよろしくお願いいたします」などの言葉を付け加えると、「この先も良い関係性を築きたい」というアピールになるでしょう。

例文

・とんでもないです。○○様のお役に立てて何よりです。またいつでもお声掛けください。

・弊社商品が○○様のお役に立てて何よりです。今後ともご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

・多少なりともお役に立てて何よりです。今後ともよろしくお願い申し上げます。

「お役に立てて何よりです」を使う時の注意点

「お役に立てて何よりです」はさまざまな場面で使えるフレーズだからこそ、しっかり注意点も押さえておきましょう。

(1)かしこまった場面では言い換え表現も検討

「お役に立って何よりです」は丁寧表現であるため、上司や得意先の相手など目上の人に使っても問題ないフレーズです。

ただし「何より」という表現がややカジュアルな印象を与える場合も。そのため、フォーマルな場では「光栄です」など言い換え表現も検討してみましょう。

言い換え表現については、次の章で紹介します。

(2)後輩には使用しない

「お役に立てて何よりです」は、後輩相手に使うのは不適切な言葉でしょう。

もし後輩から「○○さんのおかげでうまくいきました」などと報告を受けた場合は、「うまくいって何よりです」など、よりカジュアルな表現になるよう工夫してみましょう。

「お役に立てて何よりです」の言い換え表現

「お役に立てて何よりです」には、どのような類似表現があるのでしょうか。言い換え表現もマスターして、相手や場面によって使い分けてみましょう。

(1)「お役に立ててうれしいです」

「何より」を「うれしいです」に言い換えることで、よりダイレクトに気持ちを伝えられるフレーズです。

ただし「うれしいです」というフレーズは、「何よりです」よりもさらにカジュアルな印象を与えます。

このフレーズを使う相手は、社外の人や上司などではなく、同僚などより近しい間柄の人のみにとどめておきましょう。

(2)「お力になれて良かったです」

「お力になれて良かったです」は、「お役に立てて何よりです」よりもさらに分かりやすくカジュアルに伝えられる表現です。

「お役に立ててうれしいです」同様、使用場面や相手には注意しましょう。

また「良かったです」は、口語的な表現です。ビジネスメールや手紙などには使用しない方がベターでしょう。

(3)「お役に立てて光栄です」

「何よりです」を「光栄です」に変えると、よりかしこまった印象のフレーズになります。

 

こう‐えい〔クワウ‐〕【光栄】

[名・形動](スル)
1 業績や行動を褒められたり、重要な役目を任されたりして、名誉に思うこと。また、そのさま。「—の至り」「身に過ぎて—なこと」

2 栄えること。栄えさせること。

「みな戦死して英国を—す」〈中村訳・西国立志編〉

(『デジタル大辞泉』小学館)

このフレーズの場合は(1)の意味が当てはまります。「お役に立てて光栄でございます」とすると、さらに丁寧な印象となるでしょう。

「お役に立てて何よりです」は褒められた時の返事に使える

「お役に立てて何よりです」は、ビジネスシーンにおいて褒めてもらったことに対し、喜びや感謝の気持ちを伝えられるフレーズです。

他の言い換え表現も用いることで、カジュアルにもよりかしこまった印象にもなります。ぜひ場面や相手に合わせて使い分けてみましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

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