転職を考えた時に優先させるのは「仕事内容」? 「人間関係」?
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「『仕事内容』と『人間関係』どちらを選ぶべきか分からない」お悩みについて、ライターのトイアンナさんがアドバイス。
「仕事内容」と「人間関係」どちらを選ぶべきか分からない
今働いている会社は仕事内容が私に合わず、転職したいと思っています。でも人間関係が良いので、なかなか辞めづらいです。仕事内容と人間関係の優先度は何を基準に考えるべきなのか教えてください!
(30代/事務系専門職)
こんにちは、トイアンナです。
ある調査(※1)によると、仕事を辞める理由1位は「人間関係」だそうです。給与、仕事内容、ワークライフバランス……いろいろ不満があっても、結局「辞める」まで至る理由は、人間関係。
というわけで、結論から伝えてしまいますが、「仕事がつまらないけれど、人間関係がいい」職場は、辞めない方がいいと思います。
「仕事がつまらない」は有能さの証
「仕事がつまらないから、転職したい」
というご相談は、20代後半ごろからよく耳にします。この言葉が出てくるのは、職場でその方が「優秀な側」に入っているからです。
優秀だからこそ、仕事に慣れてきた。だからこれからのキャリアもなんとなく見えてしまう……。だからこそ、「つまらない」「合わない」部分も見えてきてしまうのです。
これが、もし「無能側」だったら、そんな余裕はないはずです。毎日タスクに追われてあっぷあっぷ。毎日終わったら倒れ込むように寝ているはずです。
有能側から無能側になるリスク
「仕事が合わない」を理由に転職するということは「次の会社では無能側」に入るリスクを取ることを意味します。特に、職種や業種を変える転職は、大きな変化を伴います。
これまで「仕事がつまらない・合わない」程度で済んでいたのが、「毎日、与えられる仕事でパツパツ」になってしまう恐れがあるわけです。
しかも、今は職場の人間関係がいいわけです。それすらも失って、「仲が悪い職場で、やりがいはあるけれど、職場で無能扱いをされる」ことに、相談者さんは耐えられるでしょうか。
「どうしてもやりたい仕事」ができたら転職を考えて
「自分が無能扱いをされてもいい、職場がギスギスしていても構わない」というリスクを取ってまで転職すべき時とは、「どうしてもやりたい仕事」が生まれた時です。
例えば、これまで経理畑でずっとやってきたけれど、どうしても幼少期からの夢だった、営業になりたい。だから未経験でどんなに苦労をしても構わない。といった具合の、リスクを飛び越えたいほどの夢があるならば、一歩踏み出してもいいと思うのです。
ですが、「なんとなく合わない」だけで転職をすると、そのまま地獄のような職場へ真っ逆さまに落ちていくかもしれません。ですから、改めて「どんな仕事をしたいか」視点で、転職を考え直してみてはいかがでしょうか。
Point.
・仕事がつまらない・合わないと思えるのは、有能な人の証です
・転職すると「無能側」に自分が立たされるリスクがあります
・「どうしてもやりたい仕事」への転職なら後悔もしづらい
(※1)参考:なぜ会社を辞めたのか?「退職理由」についてアンケート調査(退職代行オイトマ)
(文:トイアンナ、イラスト:黒猫まな子)