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「真摯」の意味や使い方は? 多用するとNGな理由を解説

kirara

「真摯に取り組む」など、ビジネスシーンでよく見かける「真摯」。何となく理解していても、その意味が正しいのか不安になることはありませんか? 今回は、「真摯」の意味や使い方などを解説します。

スピーチをはじめ、ビジネスシーンのさまざまな場所で使われている「真摯」という言葉。

前後の文章から意味を推測しやすい言葉である一方、正しく理解できているのかといえば不安になりますよね。

自信を持って「真摯」という言葉を使えるように、詳しく解説していきます。

「真摯」の意味は「真面目でひたむきなこと」

「真摯」は「しんし」と読み、「真面目でひたむきなこと」やその様子を表す言葉です。普段の会話で使われる言葉ではありませんが、自分の気持ちや姿勢を表すために、ビジネスシーンではよく使用されています。

「真摯」を使った代表的な表現方法

「真摯」は、使い方によっては幅広い意味や様子を表すことができます。そこで、代表的な使い方を解説します。

真摯に受け止める

謝罪の意味を表す表現として使いやすいのが「真摯に受け止める」です。

「意見や批判を真面目に受け止めて今後に生かす」というニュアンスになり、単に「分かりました」と伝えるよりも誠意のある印象を与えます。

例文

・お客さまから頂いたご意見を真摯に受け止め、早急に改善します

・今回のミスを真摯に受け止め、今後起こらないように努めます

真摯に取り組む

「真摯に取り組む」は、「物事に対して真面目に取り組む」という意味で、尊敬している人を褒めたり、自分の意思を表したりする時に使います。

謝罪をする場合にも使用でき、「問題解決のために真剣に対策を講じる」という気持ちを伝えることも可能です。

そのため、「真摯に取り組む」は活用シーンが幅広く、覚えておくと便利なフレーズですよ。

例文

・彼女の仕事に真摯に取り組む姿は、周りにも良い影響を与えている

・今回のミスを反省し、再発防止に真摯に取り組みます

真摯な態度

物事への自分の気持ちを表す時に使いやすいのが「真摯な態度」。

真面目で熱意がある気持ちを表現できるため、決意表明をする時や大きな仕事を任された時などにも使いやすいフレーズです。

また、「態度」を「姿勢」に言い換えて、「真摯な姿勢」と表すことも可能です。

ただし、言葉や文章の中で何度も「真摯な態度」を使うと、気持ちが軽いと思われてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

例文

・今後も真摯な態度で仕事に取り組みます

・彼の真摯な姿勢が評価された

「真摯」を使う時のポイント

「真摯」はややかしこまった言葉のため、日常的に使うにはあまり適していません。そこで、どのような場所で使うのが良いのか、最適なシーンや使う時の注意点などを解説していきますね。

人前で話す時や厳格なシーンに最適

「真摯」を使うシーンとして適しているのが、人前でスピーチをする場合や上司と話をする時などです。

「頑張ります」といった言葉を使うのも間違いではありませんが、やや未熟な印象を与えてしまうことも。

そこで、やや堅い言葉である「真摯」を用いて、言葉の重みをプラスすると良いでしょう。厳格なシーンには、その場の雰囲気に合う言葉を選ぶことをおすすめします。

目上の人へも使える

「真摯」は敬語の表現がないため、上司や目上の人に対しても使用する時も「ご真摯」とは言わず、そのまま使います。

上司に褒められた時の自分の気持ちを表す時はもちろん、上司の取り組み方などを褒める場合にも「真摯に対応くださり感謝しております」などといった使い方ができます。

使いすぎると信憑性がなくなる

「真摯」を使う上で注意したいのが、言葉の重みや印象です。

「真摯」は「真面目さ」や「ひたむきさ」を表す言葉だからこそ、何度も使用すると言葉の重さがなくなってしまいます。メールに使用する場合は1通の中で1度のように決めておき、多用しないように気をつけましょう。

また、「真摯」を使った後は、言葉通り真面目に取り組むことも大切。「真摯に取り組むと言っていたのに適当じゃないか」と思われると、その後の言葉や態度への信用度も下がってしまうため、きちんと行動で示すようにしましょう。

「真摯」の類語

最後に、言い換えにも使用できる「真摯」の類語を紹介します。「真摯」との意味の違いも踏まえながら、語彙力を伸ばしましょう。

誠実

「誠実」は、「真心を持って接すること」を表す言葉。「真摯」と似たような意味ですが、裏表がない、私利私欲を交えないなど、公明正大な姿を指し示す時に使用します。

そのため、真面目でも何か裏がありそうな人には使うことはありません。

また、「真摯」は物事に使う言葉ですが、「誠実」は人に対して使用します。「誠実な人」「誠実ですね」のように相手を褒めるのです。

使い方は「真摯」とほぼ同じですが、「誠実に受け止める」といった使い方はしないようにしましょう。

例文

・彼女の誠実な態度が、取引先の心を動かした

・あなたの誠実な姿はすてきだと思います

真剣

「本気で取り組むことを」を表す「真剣」は、物事に真面目に取り組む姿が「真摯」と似ている言葉です。

また「真剣」はカジュアルな場面でもかしこまったシーンでも使えるのもポイント。ただ「真摯」と同じように使いすぎると意味が軽くなってしまうため、多用には気をつけましょう。

例文

・今後も真剣に仕事に取り組みます

・彼女の真剣な姿に憧れる人は多い

ひたむき

「ひたむき」は、「1つのことに打ち込んでいること」を表す言葉。仕事もプライベートも全力というよりは、仕事だけ、プライベートだけといった場合に使用します。

漢字で表すと「直向き」となることからも、より真っ直ぐに1つのことに取り組んでいることが分かりますよね。

例文

・彼女の仕事にひたむきな姿は、後輩の目標になっている

・仕事へひたむきに取り組んできた結果、今のポジションに就くことができた

懸命

「全力で取り組むさま」を表す「懸命」は、努力の程度や自分の気持ちなどを表すのに用いられる言葉です。

「一生懸命」や「一所懸命」といった形で使うことも多く、より本気な気持ちを伝えることができます。

例文

・彼女の懸命な説得によって、この案件を獲得できた

・このような賞をいただけたのは、懸命に努力を重ねてきた結果です

仕事への向き合い方も見直して「真摯」を使いこなそう!

「真摯」は物事に対して頑張る姿を表した言葉で、誰かを褒めたり自分の姿勢を示したりする時に使う言葉です。

しかし、自分の仕事への取り組み方を「真摯」と表したのに、サボっていたり手を抜いたりすると、言葉と態度がかけ離れて他人から信用されなくなります。

そのため、言葉の意味や使い方だけでなく、自分の仕事への取り組み方も改めて見直し、自信を持って「真摯」を使いこなしましょう。

(kirara)

※画像はイメージです

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