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「スタンス」の意味とは? 使い方と言い換え表現

上色ゆるり

よく使われる「スタンス」の意味とは? 今回はビジネスや日常、スポーツなどシーンごとの「スタンス」が指す意味を紹介。使い方や言い換え表現を詳しく解説します。

「スタンス」という単語は、日常生活でも頻繁に使われているカタカナ語の1つ。

しかし、よく耳にする割にははっきりとした意味を知らない、という人も多いことでしょう。

そこで今回は、「スタンス」とはどういう意味なのか解説していきます。ビジネスシーンで役に立つ言い回しも紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「スタンス」の本来の意味

スタンスとは、「立場」「態度」を指す言葉です。辞書では以下の通りに記されています。

スタンス

立場。態度。「記者としてのスタンスを問う」

(『デジタル大辞泉』小学館)

なお、スタンスの語源は、英語の「stance」です。辞書では以下のように記載されています。

stance

(1)(野球・ゴルフなどの打者の)足の位置、スタンス;姿勢。
(2)〔社会問題などに対する〕姿勢、態度。

(『新英和中辞典』研究社)

このように、カタカナ語の「スタンス」は、語源である英語の「stance」とほぼ同じ意味で使われている言葉です。

一般的には「態度」「姿勢」を指して使われますが、スポーツに関する用語として用いられる場合もあります。

使うシーンで変わる「スタンス」の意味とは?

先述した通り、「スタンス」はビジネスからスポーツまで、さまざまなシーンで使われている単語です。そして、使われる分野によって意味も変わります。

ここで、シーンごとの「スタンス」の意味をチェックしておきましょう。

(1)ビジネスで使う時

ビジネスで「スタンス」が使われる場合、2種類の意味があります。それぞれどのような時に使われるのか1つずつ見ていきましょう。

態度や姿勢

ビジネスにおける「スタンス」は、元々の単語の意味である「態度」「姿勢」を指して使われる場合がほとんど。

例えば「仕事のスタンス」とは、仕事に対する態度のことを指します。どのようなことを意識しながら仕事に取り組むのか、その姿勢を表現する言葉です。

「仕事のスタンス」という言い回しは、今まで共に仕事をしたことのない人を指し、どのように仕事をする人なのか知りたい時などに使われる場合があります。

その人の仕事のスタンスを知ることができると、一緒に作業したりプロジェクトを進めたりするのがスムーズになる、などのメリットがあります。そのため、新しくチームに加わる人や、取引先の人を指して、「彼/彼女はどのような仕事のスタンスをとる人ですか?」と聞かれることもあるでしょう。

立場

ビジネスにおける「スタンス」は、「立場」として使われることもあります。「上司としてのスタンスで」というように、役職としての立場を意味する場合もあれば、役職などは関係なくどの立ち位置にあるかを示す場合もあります。

特に、何か発言を求められた時や、行動の意図を示す時などによく聞くフレーズです。「上司としてのスタンスで発言してください」「中立的なスタンスで意見を述べてください」というような言い回しができます。

さまざまな役職、役割のある人々が集う組織では、立場を示す必要がある場面によく遭遇します。例えば、会議やプレゼンなどのような意見を述べる場では、どの立場からの意見なのかを明確にすることで、言葉に説得力が出ます。

このように、ビジネスでは立場の代わりに「スタンス」という言葉が使われる機会が多々あるため、正しく意味を理解しておきましょう。

(2)日常会話で使う時

日常会話で「スタンス」を使う時は、ビジネスシーンと同様「態度」「姿勢」を意味します。

ビジネスでは、仕事を対象とする「態度」や「姿勢」を指しますが、日常会話での対象は特に限定されません。趣味に取り組む姿勢、ダイエットに取り組む姿勢などさまざまです。

ただし、カタカナ語は「なんだか鼻につく」と感じる人もいるので、プライベートで使う時は話す相手と場の雰囲気を配慮しましょう。

(3)スポーツで使われる時

スポーツでは「スタンス」を、「立ち方」や「構え」という意味で使います。主にテニスやゴルフ、野球などの競技において頻繁に登場する用語の1つです。

足の幅を指して使われる言葉で、「スタンスを広く取る」「スタンスの幅が狭い」といった言い回しができます。

「スタンス」の使い方と注意点

「スタンス」の意味を理解したところで、次に使い方を見ていきます。どのような言い回しがされるのかだけでなく、間違った使い方なども解説するので、ぜひチェックしてみてくださいね。

「スタンス」の正しい使い方

「スタンス」は、姿勢や態度、立場を指す名詞として使うのが基本。例えば、「スタンスを」「スタンスで」「〜なスタンスで」といったような言い回しができます。

また、「スタンス」の後に続く動詞は、「とる」「貫く」などがあります。「スタンスをとる」は、「○○な態度をとる」「○○の姿勢で取り組む」という意味。「スタンスを貫く」は、「とある姿勢で取り組み続ける、貫き通す」という意味があります。

「スタンス」を使う時の注意点

態度は、「態度が大きい」というような使い方ができますが、「スタンス」には大きい、小さいはありません。

「態度が大きい」の態度とは、立ち振る舞いを表す言葉。一方スタンスとは、物事に取り組む時の気持ち、意識を表す言葉です。目に見えるものではなく精神的なことを指すニュアンスのため、大きい、小さいで表すことができないのです。

「スタンス」は日本語で「態度」と言い表すことができますが、「スタンスが大きい」という表現は間違った使い方なので注意しましょう。

「スタンス」の類語

「スタンス」はカタカナ語の中でもよく使われる言葉ですが、意味を知らない人もいます。

相手が分からない単語を使ってしまうと、話の意図、内容がきちんと伝わらなくなる可能性があるので、他の言葉に言い換えられるようにしておきましょう。

最後に、言い換え可能な「スタンス」の類語を紹介していきます。

立場

「スタンス」の類語の1つに、そのままの意味である「立場」が挙げられます。「中立的なスタンスで」は「中立的な立場で」と、「部長としてのスタンス」は「部長としての立場」と言い換えることができます。

カタカナ語が苦手な人でも分かりやすい言葉なので、さまざまな年齢、経歴の人に向けて書く文章や、話しかける際は「立場」を「スタンス」の代わりに使ってみましょう。

見解

会議などの議論を交わす場では、「こちらの見解としては」というように、それぞれの立場を指して、「見解」という言葉が使われることがあります。

立場と似たニュアンスを持つ「見解」、同じく立場を指して使われる「スタンス」。両方が共通の意味で使われるため、「スタンス」は「見解」と言い換えることができます。

スタンドポイント

「スタンドポイント」とは、「観点」を意味するカタカナ語。どの立場で物事を観察、考察するのかを明確にする必要がある場合、その立場を指して「スタンドポイント」という言葉が使う時があります。

主に、会議やプレゼン、論文発表などで頻繁に使われる言葉です。

ただし、「スタンドポイント」という言葉の意味について知らない人が多いため、たくさんの人に向けて分かりやすく伝えたい時は、「スタンス」や「観点」に言い換えると良いでしょう。

「スタンス」の意味を改めて知ろう

最近では、ビジネスに限らずカタカナ語が使われる機会がどんどん増えていますよね。意味を知らない言葉や、使い方が曖昧な言葉もまだまだ多いでしょう。

今回解説した「スタンス」は、特に頻繁に使われるカタカナ語なので、意味や使い方を覚えておいて損はありません。

知識を身につけておけば、「スタンス」を取り入れた文章や、会話に遭遇した時に、内容をスムーズに理解しやすくなるはずです。

普段の生活ではもちろん、ビジネスでもきっと役に立つので、ぜひこの機会に「スタンス」について知識を深めてみてはいかがでしょうか。

(上色ゆるり)

※画像はイメージです

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