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「知見」とは? 「知見を広げる」や「知見を深める」の意味を簡単に解説

umi

「知見」とは、ビジネスシーンでよく使われる言葉の1つです。実際には「知見を広げる」「知見を深める」などといわれますがどういう意味かご存知でしょうか?  この記事では、言葉にまつわる記事を多く執筆してきたライターのumiさんに、知見の意味や使い方について教えてもらいます。

「知見」という言葉は日常生活の会話よりも、ビジネスシーンなど堅い場面で使われることが多く、学生や社会人経験が浅い方にはあまり馴染みがないかもしれません。

そこで今回は、知見という言葉の正しい意味や使い方についてご紹介します。ビジネスにおいて円滑にコミュニケーションを取ることができるよう、正しい言葉の意味や使い方をしっかりと学んでいきましょう。

「知見」とは? 意味や読み方・英語表現

「知見」は、「ちけん」と読み、物事についてよく知りよく理解すること、とりわけ実際に見たり聞いたりした見聞によって得た知識のことを指します。

知見の語義語には、「見る」「体験する」「見聞する」といった本人の経験が含まれているニュアンスがあります。

また、知見の英語表現は「knowledge」です。以下例文をご紹介します。

「knowledge」を使った例文

・She wants to extend her knowledge.

・He has knowledge about architecture.

「知見」の使い方と例文

続いて、知見という言葉の正しい使い方や例文について見ていきましょう。知見という言葉を用いた表現方法を学び、実際のビジネスシーンや日常生活において問題なく使いこなせるようにしていきましょう。

知見がある

「知見がある」とは、「物事に対してしっかりとした考えや意見があること」「見識があること」といった意味があります。ニュアンスとしては、しっかりと自分自身で見たり聞いたりした経験があり、その上で確実な意見がある状態のことを指しています。

以下に例文を確認していきましょう。

例文

・彼はある分野について相当の知見がある人物だ。

・彼は建築について大変優れた知見があることで有名だ。

・彼女なら、その分野について知見があるから何を聞いても答えられるはずだ。

知見を広げる

次に、「知見を広げる」という言葉についてご紹介します。「知見を広げる」とは、「自分の知識や経験を広げること」「見たり聞いたりして新しいことを知ること」「世の中の事柄から見聞を広げること」を意味しています。

知見を広げることによって、自分自身の知識や経験の引き出しを増やすことでより広い視点で客観的な物事の見方をすることができるようになります。また、新しい知識や経験を得ることによって物事を判断する力や見通す力も養われます。

以下例文です。

例文

・彼は海外生活にチャレンジしたことによって、知見を広げていった。

・セミナーの出席者にとって知見を広げるきっかけとなっただろう。

・多くの物事に対して興味関心を持つことで、積極的に自分自身の知見を広げよう。

知見を深める

続いて「知見を深める」という言葉について見ていきましょう。「知見を深める」とは、「ある物事をより深く探っていくこと」「1つの物事に対する理解度を深めること」を意味しています。

似た意味の類義語としては、「熟知する」「精通する」などがあり、物事に対してじっくりと向き合って知識を深めていくというニュアンスが込められています。

以下に例文を見ていきましょう。

例文

・今後のキャリアについては、より専門分野の知見を深めていきたい。

・カメラに関する知見を深めることで、ビジネス上の取引先とのコミュニケーションの円滑化に繋がった。

・知見を深めることは一朝一夕にはできない。

知見を得る

「知見を得る」とは、「体験を通して知識や見識を得ること」「実際に見て知ること」「知識や考え方を身に付けること」を意味しています。実際に見たり体験したりして、努力して経験を得たというニュアンスが含まれている表現です。

それでは例文を見ていきましょう。

例文

・彼女はあの大きなプロジェクトを通して、多くの知見を得ることができた。

・海外を旅することによって、たくさんの文化や価値観に関する知見を得ることができる。

・知見を得るために、これからも数多くの体験をしていきたい。

「知見」の類義語と意味の違い

それでは次に、知見の類義語と意味の違いについて確認していきましょう。

知見には、似たような意味を持ついくつかの類語があります。しかし、言葉を正確に理解するためには似ているけれども若干の意味や使い方の違いがある場合についてもしっかりと知っておくことが大切です。

「知識」や「経験」との違いは?

知見とよく似た意味の類語の中に、「知識」や「経験」という言葉があります。「知識」とは、ある事柄について知っている情報や内容のことを指します。

また、「経験」は「実際に見たり、聞いたり、行ったりすること」また「実際に見たり聞いたり体験することで得た知識や技術」のことを意味しています。

一方、「知見」とは、「実際に見たり聞いたりしたことで得た知識」という意味があります。

そのため、「知見」と「知識」との違いについては、実際に見て得た情報や知識であるかどうかです。知識の場合は、実際に足を運んだり自分の目で見たりしなくても、本やインターネットからも情報を得た場合にも使える言葉なのです。

また、「知見」と「経験」の違いについては、経験には知見と違って物事の知識だけでなく技能も含まれているということがポイントです。

「見識」との違いは?

次に、「知見」と「見識(けんしき)」の違いについて見ていきましょう。「見識」とは、「物事の本質をしっかりと捉え、優れた判断力があること」また「優れた判断力に基づいて導き出された考えや意見」のことを意味しています。

知見と見識の違いについては「実際に見たり聞いたりして知った知識」が知見であることに対し、見聞はより専門的な判断力や本質を捉えた考えであるという点があります。見識があるということは、その優れた判断力によって周囲の人を納得させるような結論を下せることでもあるのです。

一方、見識という言葉には品位やプライド、見栄といったニュアンスが込められている場合もあり、単純に知識があるということだけではない深い意味合いがあることがわかります。

「ノウハウ」との違いは?

「ノウハウ」とは、「ある専門的な技術や蓄積のこと」「技術競争の有力な手段となり得る情報・経験のこと」という意味があり、英語のknow-howに由来しています。

「know(知る)」と「how(方法)」という言葉が組み合わさった言葉の通り、ノウハウは物事の方法や手段、コツなどの知識のことを指します。

知見は自分が見たり聞いたりして得た知識であることに対し、ノウハウは何かを達成するための専門的な知識や手段、方法のことを指します。

知見が広い意味での知識である一方、ノウハウは何かをなすという目的があることが特徴です。

「知見」という言葉を使えるようになろう

「知見」という言葉の意味や使い方、類義語と意味の違いなどについてご紹介してきました。知見はビジネスシーンで使われることの多い難しい言葉ですが、しっかりと意味や使い方を抑えておくことで問題なく使いこなすことができます。

今回の記事を参考に、ぜひ知見という言葉に対する理解を深め、実際に使ってみてくださいね。

(umi)

※画像はイメージです

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