【丸顔・面長別】ハイライトの入れ方
ハイライトの上手な入れ方を知っていますか? 顔の形によってその入れ方は異なるそうです。また、クマやほうれい線といったお悩みにもハイライトは有効なんだそう。ヘアメイクアップアーティストの佐藤万里子さんに、詳しく教えてもらいました。
もっと鼻が高ければ……、もっと顔がほっそりしていたら……。そんなコンプレックスを抱えていませんか?
実はひと手間でそんな悩みを解消するテクニックがあります。それはハイライトを使うこと!
普段ハイライトを使用している人も、入れ方があっているのか自信が無い、実は効果的に使えていないという場合もあるでしょう。
今回は丸顔や面長など顔型別のハイライトの入れ方の他に黒クマ・ほうれい線・肌艶のお悩み解消にも効果のあるハイライトの入れ方をご紹介します。
メイクにおけるハイライトとは
そもそもメイクの「ハイライト」って何? という方や、「ハイライト」というものがあるのは知っているけど、詳しい使い方は分からないという方もいますよね。
まずは簡単にハイライトについてご紹介します。
ハイライトとは、肌より明るい色のパウダーやクリームを部分的に使用することで、顔のパーツの凹凸を強調するメイク術のこと。また、そのメイクをするためのコスメの呼び名です。
ハイライトの効果とは
ハイライトの効果については以下のようなものが挙げられます。
(1)顔を立体的に見せる
肌より明るい色のハイライトを顔の中で高く見せたいところにピンポイントで入れたり、顔の高い部分にのせたりすることで、低い部分に影を作り、顔に立体感を作ることができます。
メリハリのあるメイクに仕上げることができるので顔の印象をガラリと変えることも可能です。
(2)肌に艶をプラスする
パールやラメの入ったハイライトを使用すると、肌に艶が作れます。
ふんわりとした艶が欲しい時はパウダータイプをブラシや指を使ってます。
潤いのある艶が欲しい時はクリームタイプ。指でトントンとなじませたり、スポンジやブラシでのせて使用します。
(3)シャープな小顔に見せる
ハイライトで顔に陰影が生まれ、骨格が補正され引き締まって見えるので、小顔効果も期待できます。
更に、肌より暗い色のローライトやシェーディングを入れれば、シャープな印象が作れます。
シェーディングとは
フェイスラインや鼻筋、おでこなどに立体感や陰影を作り出し、顔を小さく見せるメイク法です。
自分の肌色より暗いシェーディングカラーを選ぶことで、自然な印象に仕上がります。
シェーディングにはパウダーやクリームタイプがあります。初心者はパウダータイプをブラシでふんわりのせていくのがおすすめです。
【顔の形別】自分に合ったハイライトの入れ方
顔が丸いのが嫌い、エラが張っているのが嫌など、顔の形の悩みは人それぞれ。まずは、自分の顔の特徴を知りましょう。そこからがコンプレックス解消のスタート地点です。
あなたは卵型・丸顔・面長・ベース型のうち、どの顔の形に近いでしょうか。
顔型別に、似合うハイライトの入れ方をご紹介します。
卵型の人のハイライトの入れ方
卵型は、卵の先端の細い方が下になるような形の輪郭です。理想的な顔の形といわれています。
顎のラインよりやや丸みを帯びた広めの額で、立体的な顔立ちに見えます。また、人にやわらかい印象を与えます。
ハイライトを入れるのは、図の黄色の部分。Tゾーン・目の下・顎の下です。
うっすら光沢感のある明るいベージュ系の色や、ホワイト、アイボリーなどの色を使ってみましょう。光の反射効果でより立体的な顔立ちになります。筆でうっすらとふんわり1回だけのせます。
卵型のハイライトの入れ方は、ハイライトの基本の入れ方でもあり、全ての顔型に応用できるものです。
丸顔の人のハイライトの入れ方
丸顔は、顎がとがっておらず、丸みを帯びています。かわいらしく優しい印象があります。
ハイライトを入れるのは、図の黄色の部分。顎先と、額の上の辺りです。
卵型同様、うっすら光沢感のある明るいベージュ系の色や、ホワイト、アイボリーなどの色を使ってみましょう。筆を使って、うっすらとふんわり1回だけのせます。
顔の上部と下部に入れることで、丸い顔を縦長に見せることができ、卵型の輪郭に近づきます。
面長の人のハイライトの入れ方
面長の顔は、横幅が狭い、縦に長い、おでこが広い、顎が長めなどの特徴があります。大人っぽく見られたり、涼しげで上品な印象を与えます。
ハイライトを入れるのは、図の黄色の部分。両側のこめかみと眉毛の間です。
卵型と丸顔の時と同様に、うっすら光沢感のある明るいベージュ系の色や、ホワイト、アイボリーなどの色を使ってみましょう。筆を使って、うっすらとふんわり1回だけのせます。
目の横部分に入れることで、顔の幅を広く見せることができ、卵型に近づきます。
ベース型の人のハイライトの入れ方
ベース型は、エラが張っていて、額も広く、輪郭が四角いという特徴があります。横幅が広く見えるためか、平面的な顔立ちに見えることが多いです。女性らしいというよりは男性的で、意思が強く生き生きとした印象を抱かせます。
ハイライトを入れるのは図の黄色の部分。顎先と、額の上の辺りで、丸形と同じです。
うっすら光沢感のある明るいベージュ系の色や、ホワイト、アイボリーなどの色を使ってみましょう。筆を使って、うっすらとふんわり1回だけのせます。
顔の上部と下部に入れることで、幅広い印象を縦長に見せることができ、卵型に近づきます。
【お悩み別】ハイライトの入れ方
顔の形だけでなく、人それぞれ顔やお肌の悩みは違いますよね。
ハイライトの使い方によってはその悩みを簡単に解消してくれます。
ここからはお悩み別にそのテクニックを紹介します。
黒クマが気になる時のハイライトの入れ方
黒クマの正体は、肌の張り不足によるたるみでできた目の下の影です。実際に肌が黒くなっている訳ではありません。
そんな黒クマを目立たなくさせるには、ハイライトをクマの上にのせて「隠す」というよりも「ごまかす」方法がおすすめです!
パール入りのハイライトを使えば光の乱反射を引き起こし、艶や明るさを与えられます。そうすることで黒クマは目立たなくなるでしょう。
前述したパール系ハイライトの他に、肌よりワントーン明るいライトベージュ系のコンシーラーもおすすめ。
パウダータイプの場合
パウダータイプのハイライトは、下地やファンデーションの後に大きめの筆でふんわりと一度塗りしましょう。
クリームタイプの場合
クリームタイプのハイライトの場合は、何度も重ねたりしないで、小量をポンポンと指でなじませましょう。よれないようにフェイスパウダーで押さえるのを忘れずに。
目元はよれやすく、シワが目立ちやすくなる部分なので、付け過ぎには注意しましょう。
黒クマはハイライトで目立たなくさせるのもいいのですが、目もとのハリと弾力をUPさせるケアをして、たるみを改善していく努力も大切です。
鼻を高く見せたい時のハイライトの入れ方
低い鼻は、ハイライトとシェーディングで高く見せることが可能です。ただし、ハイライトやノーズシャドウを入れ過ぎると不自然になるので、少しずつ色を重ねてなじませていくのがポイントです。
鼻を高く見せたい部分にハイライトで光を、その下にシェーディングで影を入れることが、鼻筋をスッと高く見せるポイントです。
ハイライト の入れ方
ハイライトを入れる箇所は図の黄色い部分です。手順は以下の通り。
(1)眉と眉の間、目頭と目頭の間、鼻筋にかけて細く入れる
(2)鼻の頭に丸く入れる
(3)指でなじませる
シェーディングの入れ方
ノーズシャドウを入れる箇所は図の茶色い部分です。手順は以下の通り。
(1)眉頭のくぼみを一番濃くし、鼻先へと徐々に薄くぼかす
(2)小鼻の溝の部分に三角に入れる
(3)(1)と(2)をつなげるようにうっすらと細く鼻筋の影を入れる
(1)だけでも鼻高効果はありますが、更に高くしたい方は(2)と(3)も行いましょう。
ハイライトやシェーディングは入れる大きさや長さで印象が変わるので、何度か試して、自分好みのバランスを見つけてください。
エラが気になる時のハイライトの入れ方
エラが張っていて、顔が大きく見えるのが気になる……その悩みもハイライトで目立たなくできます。
まず、鼻筋と目の下の三角ゾーンに、縦長にツヤ感の出るハイライトを入れます。図では黄色く色づけした部分です。これにより、エラの張った横広がりな顔立ちを、縦長に見せられます。
併せて、シェーディングをフェイスライン、特にエラの張った部分に入れて、顔全体に立体感を演出しましょう。エラがより目立たなくなります。
また、チークを下に向かってシャープに入れると小顔効果がよりUPしますよ。
ほうれい線が気になる時のハイライトの入れ方
ほうれい線の原因は肌のたるみです。保湿や表情筋を鍛えることでたるみは対策できます。
もちろん、ハイライトでも目立たなくすることは可能です。明るい色のコンシーラーやリキッドタイプのハイライトがおすすめ。筆ペンやチップタイプのものはテクスチャーが柔らかいので、肌にのせやすいですよ。
まず、ハイライトか明るめのリキッドコンシーラーを、ほうれい線に対して図のように直角に交わるよう、4~5カ所くらいに分けてのせていきます。
次に、ほうれい線になじませるように、スポンジで上から下に軽いタッチでポンポンと細かく叩き込み、仕上げにフェイスパウダーで押さえます。
夕方によれてしまったら、化粧下地でほうれい線の部分をクルクルなぞり、ムラを整えてからハイライトを再度のせるときれいに直せます。
艶肌に見せたい時のハイライトの入れ方
肌に艶がないと疲れて見えたり、老けて見えたりとうれしくない事ばかり……。そんなお悩みもハイライトで解決できます。
さらに、今っぽい艶肌をハイライトなら演出できるのです。粒子の細かいパール入りのハイライトを使えば、より上品で自然な艶肌になりますよ。
次の6つのパーツにハイライトをのせて立体感を出し、キレイな艶肌に仕上げましょう。
・額の中央
・鼻の付根のくぼみ
・目頭
・頬骨の上
・上唇の上
・顎先
頬骨の上、上唇のハイライトは肌をふっくらと見せる効果があるので若々しさも演出してくれます。
パウダータイプのハイライトは、額、頬骨の上に入れる時はブラシを使用し、それ以外は指を使ってトントンと少しずつのせていくのがおすすめです。
クリームタイプのハイライトは、ファンデーションがよれないよう塗る量に気を付けましょう。のせたら指で優しくトントンとなじませていきます。
ハイライトは、額や目の下に広く入れ過ぎると顔が膨張して見えたり、鼻筋に入れすぎると鼻が長く見えたりしてしまうので注意しましょう。
せっかく艶肌を作ったのに、小鼻や額の生え際が光っていると、「テカリ」に見えてしまうのでフェイスパウダーでマットに仕上げてください。
ハイライトで理想の顔を手に入れよう
ハイライトがあるのと無いのとでは、メイクの仕上がりが全く違います。より魅力的な印象を作れるので、試してみない手はありません。
今の自分のメイクを急に変える必要はなく、少しずつ取り入れていくのでOK。「なりたい自分」に近づけるはずです。
もし、これは違うなと思ったら、「はい、次!」と軌道修正してみましょう。
メイクやおしゃれは失敗する経験がないと絶対にうまくなりません。 何度でも失敗していいんです。大切なのはチャレンジし続けること。
いつものメイクにはもちろん、特別な日のメイクにもぜひハイライトを使用してみてくださいね!
(佐藤万里子)