「世間知らず」認定されてしまう8つの特徴&対処法
「お前、世間知らずだな」なんて言われると、とても恥ずかしい気持ちになりますよね。どんな言動からそう思わせてしまうのか、また「脱・世間知らず」を目指すにはどうすればいいのかを、心理カウンセラーの桑野量さんに教えてもらいます。
「世間知らず」と言われて、気になったことはありませんか?
「なんでそう思われたんだろう?」
自分のどのような行動が相手に「世間知らず」と思わせたのか分からなければ、改善のしようもありませんよね。
今日は「世間知らず」と言われてしまう人の特徴を見ていきますので、少しでも該当する部分があるのなら、改善するチャンスにしてみませんか?
世間知らずとは?
世間知らずとは、「経験が浅く、世の中の事情に疎いこと。また、その人やそのさま」(『デジタル大辞泉』小学館)を意味します。
世の中の事情とは、「社会で何が起こっているのか?」や「社会で生きていく上で必要な情報」などを指します。
「今世界で何が問題となっているのか知らないとは世間知らずだな!」というように、世の中で常識とされていることを知らないときに、「世間知らず」という言葉が使われます。
世間知らずな人の性格・言動の特徴
世間知らずと言われてしまう人にはどのような特徴があるのか、性格・言動をそれぞれ具体的に見ていきましょう。
性格の特徴
(1)わがまま(自己中心的)
自分が周りのルールに合わせるのではなくて、周りが自分に合わせることが当たり前のような態度を取ってしまいます。相手の気持ちを思いやることが、比較的難しい人に多い傾向です。
(2)忍耐力や責任感が乏しい
自分の意見や気持ちを我慢しなければいけないときでも、それを我慢することができません。社会や仕事のために自分をコントロールする力が身に付いていないのです。
また、責任感がないことで仕事に対する積極性を欠いてしまうこともあります。
(3)空気が読めない
周りの空気が読めないので、的外れな言動をしてしまいます。また、その的外れな言動から「天然」と言われることもあります。
周りの人々と歯車が噛み合わないことが「世間知らず」で生きてきた印象を与えてしまいます。
(4)人を信じやすい
いわゆる「酸いも甘いも知って」と言われるように世の中のさまざまなことを知った上で、人を信じることができているのならいいでしょう。
しかし、そうではなく相手の言うことを鵜呑みにしてしまう、バカ正直に相手の言う通りにしてしまうのは、世間知らずと思われてしまいます。
言動の特徴
(1)マナーが身に付いてない
マナーは、さまざまな人がいる世の中で人間関係や社会生活を円滑に進めるためのルールでもあります。それが身に付いていないことは、社会での経験が浅いと相手に思われてしまいます。
(2)ニュースや時事問題を知らない
ニュースや時事問題を知らないということは、世の中で起きている出来事に興味や関心がないということです。
インターネットやSNSで情報が入手しやすい時代だからこそ、その情報に触れていないことは世間知らずの印象を強く与えてしまうのかもしれません。
(3)あいさつができない
あいさつはコミュニケーションの入り口であり、そこから相手との関係性を築いていきます。よって、あいさつすらできないと「世間知らずだ」と思われてしまいます。
また、社会で対人関係を構築することができないと判断されてしまうこともあります。
(4)すぐに人に任せる
社会で生きていると、さまざまな経験を積み自分でできることが増えていきます。よって、できないことが多く何でも人に任せてしまうことは、それだけ社会での経験の少ないと思われてしまいます。
自分のことを世話してくれる誰かに任せきりになってしまうと、自分では社会と関わっていないとされ、世間知らずと言われる原因にもなってしまいます。
世間知らずな人の心理・原因
どうして世間知らずな態度や行動を取ってしまうのでしょうか? その心理や原因を見ていきましょう。
(1)甘やかされて育った
甘やかしてくれる環境で育っていくと、自分の言うことを周りが何でも受け入れてくれるのが当たり前だと思ってしまいます。
社会や周りの人が自分に合わせてくれる感覚が強いので、関係を円滑にする方法や社会性を自分から積極的に学ぶことが少なくなってしまいます。
(2)こだわりが強い
社会のルールや常識ということは知っていても、それよりも自分が大切にしていることにこだわっていることがあります。
例えば、スーツを着ないことや敬語を使わないことをポリシーとしている人もいますよね。それらは分かりやすい例ですが、「世間知らず」と言われてしまうのは、自分では気付かないこだわりがあるのかもしれません。
(3)特別意識が強い
周りや相手に合わせることに、抵抗や嫌悪感を覚えてしまうことがあります。
心理学では、そのような感情を「特別意識」ということがあります。周りと同じようにしていないことで、自分の特別さを主張しているのです。あえて世間に合わせないことがアイデンティティーになっているのです。
(4)人との関わりに無頓着
協調性がないと言われることもあるかもしれません。
そもそも社会の中で他者と関わっていくことに意欲がないのならば、世間のことに疎くなってしまうのも当たり前です。研究や創作、勉強に一人で没頭して生きる学者や芸術家などのタイプに多いかもしれません。
世間知らずからの3つの脱却法
では、最後に「世間知らず」から脱却する方法を3つお伝えします。
(1)ニュースをチェックする
事細かい内容まで勉強する必要はありません。社会の中で今何が起こっているのか概要を把握している程度でも大丈夫です。
また、もし誰かと話していて知らないことが出てきたら、その場でそれについて積極的に知ろうとする態度でいてください。
学ぼうとする意欲が伝わることで、知らないことがあったとしても世間知らずという印象を持たれることはありません。
(2)積極的に行動する
できないことや分からないことがあっても、積極的に行動することを意識してください。
できないことは新しいことを学ぶチャンスでもあります。自信のなさから行動を起こさないと、自らの可能性や成長のチャンスも逃してしまいます。
(3)相手の立場になって考える
敬語やマナーは、相手を不愉快な気持ちにさせないためのものです。また、あいさつすることもそうですよね。相手の立場になって考えて行動することで、社会性や常識は自然と学んでいけるものです。
ルールや勉強と思うと苦手意識が出てくるかもしれません。相手を心地よい気分にさせるにはどうすればいいだろう? という視点を持ってみてくださいね。
まずは周りに興味を持ってみよう
「世間知らず」と言われてしまうことは、必ずしも悪いことではありません。ただ、世間知らずと言われて気にしてしまうことがあるのなら、それをきっかけに新しい可能性を開いていくチャンスかもしれませんよ。
まずは、自分の生きる社会に興味を持ってみること。そこから始めてみましょう。
(桑野量)
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