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自分にしか関心がない? 周りの人に興味が持てない人の心理と改善方法

桑野量(心理カウンセラー)

自分ではそう思っていなくても、周りから「この人は他人に関心がない」と思われているかもしれません。一体どういうところがそう思われる原因となっているのでしょうか。心理カウンセラーの桑野量さんが、他人に関心がない人の特徴を教えてくれました。

「人に興味ないよね?」と周りの人から言われたことはありませんか?

自分では普通に接しているのに、そう言われて気にしてしまうこともあるかもしれません。

なぜ、「人に興味ないよね」と言われてしまうのか、その理由を知って、改善できるならチャレンジしてもいいかもしれませんよ。

他人に関心がない人の10の特徴

「人に関心がない」と言われてしまう人は、どのような特徴があるのでしょうか? 自分に当てはまる部分はないか、チェックしてみてください。

(1)反応が薄い

「人に興味がないよね」と言われる理由で圧倒的に多いのが、反応が薄いことです。

返事やリアクションは、自分のためにするよりも、相手のためにするもの。その反応が薄いと「私に興味がない」と相手に思われてしまいます。

(2)マイペース

人がどう思っているのかに興味がないと、自分のペースで物事を進めてしまいます。職場だと仕事ができると見られることもある反面、自分勝手だと思われることも。

(3)一人行動が多い

人に興味がないと周りの人に合わせることが苦手になってしまうので、集団行動を避けてしまいます。ランチや休憩時間も一人で過ごすことが多いかもしれません。

(4)自分の意見をはっきり言う

「相手にどう思われるか?」を気にせずに、自分の言いたいことをはっきりと言えます。しかし、時と場合によっては空気が読めないというレッテルを貼られることも。

(5)冷たい印象を持たれる

相手のことを嫌いだと思っていなくても、興味がないといった態度そのものが相手に冷たい印象を与えてしまこともあります。

(6)こだわりが強い

人に合わせることをしないので、自分の基準をはっきりと持っている人が多いです。周りに流されない人という印象と同時に、人の意見を受け入れないと思われてしまうことも。

(7)人の話を聞いてない

人に興味がないと、人の話を聞いているつもりでも頭の中では別のことを考えてしまっていることがあります。それにより、相手が何を話していたか分からなくなることも多いでしょう。

(8)チームでの仕事が苦手

チームで働くことや後輩を育成することに苦手意識を持っていることも。フリーランスなど自分のペースで働ける仕事を好む傾向があります。

(9)感情表現が苦手

コミュニケーションのスタンスが人と深く関わらないことになっている場合があります。仕事などのやりとりはできてもプライベートや感情的な話をすることが苦手なことも多いです。

(10)やりたいことが決まっている

やりたいことなど目標がある場合は、人間関係よりもその目標を優先させることがあります。人に興味がないというよりも、それよりも大切にしているものがあるといえます。

参考記事はこちら▼

自分以外どうでもいいと思ってない? あなたの「他人への興味の度合い」を診断します。

なぜ人に関心がない? 5つの心理的背景

他人に関心がないのは、生まれつきというわけではありません。ここからは人に興味が持てなくなった心理的背景を説明していきます。

(1)家族との距離感

幼少期の家族との距離が対人関係の基礎を築くことがあります。例えば両親が共働きで、あまり関わり合う時間が持てなかったら、人と関わる感覚がなく、人にも興味が持てなくなってしまうこともあるのです。

(2)過去の人間関係のトラブル

過去に誰かと親密になり過ぎることで失敗した経験(過干渉や束縛など)があると、その過ちを繰り返さないために親密になることを避け、相手への興味もなくなってしまいます。

(3)疲れている

仕事などで精一杯だと、周りの人のことを考える余裕もなくなり、人に関わらなくなっていきます。

(4)自分のやりたいこと優先

人と関わること以上に大切にしている夢や目標があるので、人のことを考えているよりも目標に向かってエネルギーを使いたい気持ちが強いことも要因の一つです。

(5)一人が好き

皆と行動するよりも自分一人で過ごす方が単純に好きなこともあります。自分の世界観を邪魔されずに大切にしたいという心理もあるかもしれません。

他人に関心がないことの5つのメリット

人に興味を持てないことは、悪いことばかりではありません。意外なメリットもあるのです。

(1)自分のペースを保てる

人に関わることが減るので、やりたいことを自分のペースでできます。仕事や休憩、休みの日など自分の好きなように時間を割くことができるのです。

(2)余計なストレスを抱えない

人の行動や発言を気にし過ぎることがないので、余計なストレスを抱えることが少なくなります。人は人、自分は自分という境界線を引けているということでもありますね。

(3)夢や目標を実現しやすい

人間関係などのトラブルに巻き込まれることなく、目標に向かってエネルギーを注ぎ込むことができるので、夢を実現する可能性も高いといえるでしょう。

(4)気持ちが落ち着いている

人の気持ちを考えてばかりで、自分のことを後回しにするようなことがありません。しっかりと自分の気持ちと向き合うことができるので、いつも気持ちが落ち着いています 。

(5)相手を振り回さない

相手に過干渉したり、深入りすることがないので、人を振り回すことがありません。相手にとって楽にコミュニケーションが取れる人だと思われていることもあります。

他人に関心がないことの5つのデメリット

メリットがある反面、もちろんデメリットもあります。興味がないような態度を取ることで損をしてしまっている可能性もあります。

(1)親しい友人ができない

人に興味がないと相手との距離が縮まりにくくなります。仕事のことは話せてもプライベートまで話せる友達ができないことも。

(2)誤解されやすい

何とも思ってない相手から、「嫌われている」と誤解されてしまうことがあります。また、人と関わると面倒なことが起こるからと距離を置くことで、トラブルが起きる可能性もあります。

(3)チャンスを逃す

人は興味を持ってもらうことで、相手にたくさん話せるようになります。興味を持ってくれない相手に、話を続けることは苦痛ですからね。

もしあなたにとっていい情報を相手が持っていても、話しにくいと思われるとそれを聞くことができず、チャンスを逃してしまうかもしれません。

(4)ハードワーカーになる

助けを求めたいときに、関係性ができていないと助けを求めることができません。それゆえに多くの仕事を一人で抱え込んでしまうことがあります。

(5)恋愛への苦手意識が強くなる

一定の距離がある関係ならいいかもしれませんが、それ以上に距離が縮まる関係になると苦手意識が強く出ることがあります。

普段から人に興味を示してないと、好きな相手にもどう接していいか分からなくなります。

人に関心を持つための5つの改善方法

必ずしも改善しないといけないものではありませんが、人に関心を持てるようになりたいという人のために、改善方法をご紹介します。簡単なことばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね。

(1)相手との共通点を探す

相手に興味を持つということがハードルが高いと感じるなら、まずは自分との共通点を見つけて、そこに興味を持ってみましょう。自分にも共通する部分があるのならコミュニケーションを取りやすいですよね。

(2)リアクションを大きくする

何気ない返事でも、少し大きくリアクションしてみると相手の印象が変わってきます。あなたから歩み寄らなくても相手の方から近付いてきやすくなりますよ。

(3)小さなことを頼んでみる

小さなことでも人は頼まれると信頼されていると感じるものです。相手との信頼関係ができていくと、相手のことをもっと知りたいという興味が自然と出てきますよ。

(4)コミュニケーション上手な人をお手本にする

人とたくさん関わっても煩わしいと思うことなく、楽しそうにやっている人もいますよね。その人がどのようにコミュニケーションを取っているかをまねをすることから始めてもいいかもしれません。

(5)人のいいところを見つける

相手のいいところを見ていくと、自然と相手のことが好きになって興味が出てきます。なので、日々、相手のいいところを見つける癖を付けておきましょう。

人に関心がないことは、必ずしも悪いことではない

人に関心がないことは決して悪いことばかりではありません。しかし、相手への態度で必要以上に損をしてしまっているのなら、改善してもいいかもしれません。

相手のことに興味を持つのも、自分のことを大切にするのも、そのバランスが大切です。うまくいかないときは、そのバランスを調整してみてくださいね。

(桑野量)

※写真はイメージです。

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