男性が本当に喜ぶ「魔法の言葉」10選
こんにちは、尾池哲郎です。研究が仕事の工学博士です。
今回、マイナビウーマン編集部から、定説でいわれる「男性が喜ぶ“さしすせそ”は本当に効果があるのでしょうか?」との質問をいただきました。
この質問からある「疑念」が生まれ、そこから男女間に横たわる重大な「ズレ」がわかってきました。
その発見をもとに、今回は「本当に男性が喜ぶフレーズ」を導きます。
男性が喜ぶ「さしすせそ」に見る男女のズレ
私はこの「さしすせそ」を今回はじめて知りました。たしかに効果がありそうな言葉ばかりです。
・さ=さすが
・し=知らなかった
・す=すごい
・せ=センスいい
・そ=そうなんだ!
しかし私は言葉の効果よりも、編集部からもらった冒頭の質問に興味を感じました。
ご存知のとおり男性は単純です。だから、これらの言葉は当然絶大な効果があります。
さらには「あいうえお」だってすぐ思い浮かびます。「ありえない」「いいね」「うれしい」「えらい」「おーまいが!」。
「さしすせそ」フレーズと一体どこに差があるのでしょうか? そう、ありません。
どれも当たり前に男性は喜ぶのです。つまり男性にとって言葉はなんでもいいということ。
男性脳に直撃するのはむしろ言葉の抑揚、トーン、そして女性の表情なのです。
男性脳に直撃する「語感」とは?
女性は言葉を「選ばなければならない」と考えているフシがあります。
ケースごとに「どんな言葉を選べば、単純な男性を喜ばせることができるのか?」を試行錯誤しているのです。しかし、言葉を選ぼうとした時点で、その気遣いはおそらく方向性を間違えています。
それが、今回の質問で判明した男女間の「単純さのズレ」です。
「男性ってほんとに単純でバカなんだから」
女性は男性の単純さをとりあえず理解した気になり、同時に、男性は女性が自分の単純さを理解してくれたと勘違いしています。
男性の単純さは、女性の想像をはるかに超えている
しかし、残念ながら男性の単純さは、女性の想像をはるかに超えています。
女性は男性の本当の単純さにまだ気がついていない。男性の気を惹きたいなら、それを前提に考えるべきです。
女性にとって言葉とは「発音と意味」がセットです。
なぜならそれが言語の正しい理解だからです。しかし上述したように、男性にとっては「さしすせそ」も「あいうえお」もどれも同じ。
語感のわかりやすい例は「オノマトペ」
男性は女性の想像をはるかに超えて単純。つまり男性にとっては「語感」だけが言語なのです。
典型的な例がもっとも単純な語感である「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)」。
少年格闘マンガはオノマトペだらけです。「ドカーン!」「ズドドド!」「うわー!」場合によってはオノマトペで会話が成り立ちます。「(俺の勝ちだぜ)バーン!」「(気にすんなよ)ふっ」。男性脳が期待しているのは、言葉の選択ではなく、語感なのです。
男性が喜ぶ5つの語感と5つの言葉
さっそく「すごい」一択に絞って、男性が喜ぶ5つの語感を紹介します。
(1)「すごかったよ(ニコ)」
男性は距離感に敏感です。
寄り添われているような「すごかったよ(ニコ)」は、さらっとした印象とは裏腹に、一生脳裏に焼きつくほどの熱量を持ちます。
(2)「すごーい!(驚)」
一緒に喜んでくれる「すごーい!(驚)」も、男性のやる気を120%引き出します。
両手を上げたり、拍手をしたり、全身でアピールされるとアドレナリンが止まりません。
(3)「……すごい(嘆息)」
男性は女性の真顔に弱いです。
特に男性のなかに「やりきった」達成感がある場合、それを褒める女性側も感情を抑えてみてください。男性同士の友情に近い感動を与えます。
(4)「すごいです(素)」
恋愛感情を持っていなかった女性から突然「すごいです」と言われると、その意外性にドキッとすることがあります。
恋愛感情を引き出すには素のリアクションがオススメです。なぜなら、男性は素の状態こそ本音を言っていると解釈し、相手の女性に対して距離の近さを感じるから。
男性間では「今、あの子素だったよね?(やった、本音が聞けた)」と捉える会話がしばしば繰り広げられます。
(5)「すごくない?(隣の人に)」
直接よりも第三者への「すごくない?」のほうが男性の耳は大きく反応します。
聞こえるか聞こえないか、ぎりぎりの音量は難しいですが、届いたときのインパクトは5つ中最高です。
以上「すごい」に絞った語感5選でしたが、バリエーションがなければ退屈だと思います。5つの語感につなげて言うと、男性がもっと喜ぶ応用編「5つの言葉」を考えてみます。
(6)「すごかったよ。だってがんばったもんね(ニコ)」
男性がどれくらい単純かというと、実は名声やお金そのものにはそれほど興味はないのです。
愛する人から「がんばったね」と言ってほしい。その一心で名声やお金を求めています。
(7)「すごーい! なんでもできるんだね!(驚)」
男性は自分を常にバージョンアップしたいと考えています。馬力と万能性。それが自分の価値を高めると信じているのです。
驚きの表情を添えて、彼のレベルをUPさせるひと言をかけてあげましょう。
(8)「……すごい。全然知らなかった(嘆息)」
「知らなかった」は一番男性が喜ぶフレーズですが、これを言ってしまうとマウンティングに発展し、彼との主従関係を作ってしまうのがつらいところ。
その場合は嘆息とともに「やっぱり知ってたんだね」「私もずっと興味があった」といったフレーズの選択肢が有効です。
(9)「すごいです。びっくりしました(素)」
素のリアクションは単純であるほどリアルなため、男性に響きます。
男性はいつも女性をびっくりさせたいと思っています。男性のアピールに対してこのフレーズは万能です。
(10)「すごくない? 意外だよね……(隣の人に)」
意外という言葉ほど男性の優越感をくすぐる語感はないでしょう。いつの時代も、男性はナンバーワンよりオンリーワンのほうがかっこいいと思っています。
また、「すごーい! なんでもできるんだね!」というフレーズのあとに“なぜそう思ったのか”を続けると◎。男性の理論脳に「お世辞かも?」と疑う余裕を与えず、スムーズに喜びへと導くことができます。
「男性にかけてはいけない言葉」は気にせずOK
逆に男性が言われたくない言葉や語感というものはあるのでしょうか?
男性は女性に声をかけるとき「言葉の選択を間違えて地雷を踏むのではないか」といつも怖がっています。しかし、女性から男性に声をかけるときにその種の地雷はほとんどありませんのでご安心ください。
ちなみに男性のプライドを刺激してしまった場合はたしかに地雷になりそうですが、それもかなり特殊なケースになると思います。
たとえば「(「すごい!」のつもりで)やればできるじゃん!」や「(私のために無理してくれてありがとう、のつもりで)もう無理はしないでね」などのフレーズ。
男性によっては「できないと思ってたのかよ」「無理なんてしてないし」と意地悪く解釈するケースがないとは言い切れません。
とはいえ、こんな意地悪な解釈をするのは、残念ながらあなたが「恋愛対象外」だった場合。お互いに一次審査を通っているような間柄であれば、上記で紹介したフレーズは素直に喜んでもらえるはずです。
ポイントは「ワンフレーズ」
語感を大切にすると必然的にワンフレーズになります。
ワンフレーズの特徴は、いい意味にも悪い意味にも解釈できるところ。
ぜひこの語感にこだわってみてください。そうすれば、不思議なことに男性はいい意味にしかとりません。語感を意識したワンフレーズ+笑顔で、男性はいつまでも幸せになれるのです。
男性にかける言葉は「単純」なほうがいい
男性は言葉の裏をあまり気にしません。
だから女性の「褒めているようでけなす」高度な情報戦は男性にはそもそも不可能なのです。
・男性は良くも悪くも単純
・言いすぎずワンフレーズに絞る
・そして語感を表情で彩る
それが男性の性能を200%にも300%にも変えるテクニックです。
(尾池哲郎)
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