出世する人と結婚したい! 出世しない人との違いとは
女性の管理職も増えていると言われる昨今、がんばって仕事で出世したいと思っている女性も多いでしょう。また、出世する男性と結婚したいと思っている女性もいるかもしれません。今回はキャリアカウンセラーの小野勝弘さんに、出世する人の考え方や習慣、仕事術を紹介してもらいましょう。
「出世」とは何か?
仕事で出世する人の特徴をお伝えする前に、「出世」というイメージを自分の中にしっかり持っていただくことをおすすめします。それは「「出世という言葉がパートナーとの間でしっかり共有できていないと、お互いに不満を溜めることになりかねないからです。たとえば、Aさんは課長程度までを出世と考えており、パートナーのBさんは役員クラスまでを出世と考えている場合。Aさんが課長に達した時点で満足なのにもかかわらず、Bさんはそれに満足できません。すると、せっかくうまくやってきたパートナー同士なのに、それ以降ストレスを感じるようになってしまいます。ですから、出世を考えるときはお互いの出世というイメージをしっかり持つか、選んだ人の出世観を大切にした方がよいでしょう。
出世する人とは
出世とは何なのかがわかったところで、出世する人とはどんな人なのか、特徴や考え方について教えてもらいました。
出世する人の思考回路
公平である
まわりから見ても、極端にひいきなどをせず、誰にでも公平で偏らない思考ができます。
責任感がある
自分の責任の範囲を明確に持っていることと、他責や精神論で片づけず、自分ゴトとして仕事に取り組みます。
ポシティブ
よい部分を見つけ、伸ばしていこうとする姿勢があります。失敗してもそれをバネにできる人です。
出世する人の習慣
必要な自己啓発を常にしている
出世する方は、特に今足りないものや、将来にわたって必要であると思ったものを学んでいる方が多いように感じます。学べばいいというものではなく、必要なものだけを選んでやっていることに特徴があります。
話をよく聞く
自分だけで判断せず、まわりの意見をしっかり受け入れると共にコンセンサスを得ることを大切にしています。
休日の使い方がうまい
休日をうまく使うということは、ストレス耐性が高いと言い換えることもできるでしょう。出世するにしたがって、重要な仕事が増えるなどプレッシャーを感じる場面も出てきます。休日をうまく利用してストレスコントロールができている人には、チャンスが回ってきやすくなるのかもしれません。
出世する人の特徴
「難しい」や「できない」という表現を使わない
出世する人は否定的な表現をあまり使っていないように感じます。「できない」ではなく、「~ならできる」と言い換えるのです。
人に好かれる
出世する中ではさまざまな利害関係者が存在します。同じ部署だけでなく他部署との兼ね合いや企業間の兼ね合いなど、出世をするたびに関わる人が増えていくもの。全員に好かれるというのは人間である以上難しいですが、人間的な魅力を磨き自分が人を好きになろうとしている人が、まわりにも好かれるのでしょう。
ポリシーを持つ
「私は○○したい」というビジョンがはっきりしていることも必要。出世を自分の思い描くビジョンのための手段という位置づけで考えている方が出世しているように思います。
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出世できない人とは~出世する人との違い~
続いては、出世できない人というのはどういう人なのか教えてもらいました。出世できる人と比べながら見てみましょう。
出世できない人の思考回路
人のせいにする
平たく言うと失敗を人のせいにするタイプの人。これでは俺は悪くないと暗に伝えたいだけで、解決する気が自分にはないと思われてしまいますね。
精神論で片づける
汗と涙と根性で勝ち取れという感じで、理屈が無いタイプの人です。実際に何をやったらいいかわからず、チームを乱す可能性とともに、パワハラと認定される可能性も。
他人に流される
上司に言われたら上司寄りに、部下に言われたら部下寄りに発言するなど、自分の意見やポジションがはっきりしないケースが多いです。
出世できない人の習慣
自分の不満ばかりを漏らす
愚痴はすれども、聞いてくれないタイプの人が当てはまります。
自分のペースを優先する
チームで取り組んでいる仕事であるのに、自分のペースを優先してしまい仕事が回らなくなるタイプの人が多いです。
プライベートとの切り替えが下手
寝坊が多かったり、長期休暇のあとに漠然とやる気が出ない状態が続いたりするタイプの人です。
出世できない人の特徴
やる気がない
ぶら下がり社員という言葉があるように、言われたことはしっかりやるがそれ以上のことに興味を示さない人を指します。
自分しか見ない
やりたいからやる、やりたくないからやらないと自分の意思ははっきりしていますが、自分の利益しか考えていない人に多いです。
ポリシーがない
ポリシーとは、自分のこの会社でやりたいことや、人生での目的などを言います。大きなことを捉えて、人を巻き込む力を持っていない人です。
結婚相手が出世する人かどうかの見極め方
自分の出世も気になりますが、結婚相手の出世の可能性も気になってしまうのが、正直なところ。小野さんに、彼が出世するかどうかのチェックリストを教えてもらいました。
あなたの彼はいくつ当てはまる? 出世できるチェックリスト
自分のポリシーがはっきりしている
自分の言葉で物事を伝えられる
目的意識を持っている
「自分に何ができるか」をよく考えている
数値など明確なゴールを作っている
プレッシャーに強い
広い視野を持っている
ON/OFFの切り替えがうまい
誰にも負けないという自信があるものを何か持っている
公平である
他人をバカにしない
人を大切にする
話をよく聞く
家族を大切にする
私が感じる出世している人の特徴を挙げてみました。該当があればあるほど、出世している人の特徴に当てはまるようになっています。しかし、出世できるかどうかは自分だけでは判断できません。当然、会社の方針やライバルの存在など相対的に決まる場合も多いものです。特徴があるからといって、パートナーに過度に期待するのは禁物です。
女性で出世する人はここが違う!
続いては、女性で出世する人について聞いてみました。
男性とは違う? 出世する女性の特徴
出世する人は男女において、ある程度以上に仕事ができることが求められます。それをクリアした上で出世する女性の特徴を挙げてみましょう。
ライフプランが明確
明確と書きましたが、まわりに流されないという程度でも大丈夫です。まわりが結婚するから自分もそろそろ……という意見をよく聞きます。仕事の上でも「同期は外でバリバリ活躍しているのに、自分は内勤だから力にも差がつきそうだし転職したい」などの話を聞きます。しかし、大切なのは自分が本当はどうしたいかです。焦りを感じてもまわりに影響され過ぎない方は、出世のチャンスも多いのではないでしょうか。
女性であることに誇りを持っている
ダイバーシティや男女共同参画が叫ばれていても、男女の違いというものは当然存在します。存在するからこそ、女性として誇りを持っていくことが大切です。当然、謙虚さは必要ですが、女性ならではの視点やコミュニケーション力などを存分に発揮しようとしている方は出世するでしょう。
愛嬌がある
愛嬌があるというのは、扱いにくいと思われない人のこと。誰よりも仕事ができる人が出世するとは限りません。妬まれないように、かといって軽く見られないように立ち振る舞うことが大切です。
見習おう! 出世する女性の習慣や考え方
上述のような出世する女性の習慣や考え方を紹介します。
男女差を意識しすぎない
男女差はもちろんあります。ですが、出世する女性は男女差でなくしっかりと『その人』を見ているように思います。したがって反発も少なく、チームもまとまるのですね。
ロジカルに考える癖をつけている
問題解決をはかる際には場当たり的な対応ではなく、根本を見つめて取り組むことが必要。出世している女性は、相手をひとりの人間として尊敬できるように、仕事の上では感情とうまく付き合い、ロジカルに物事を考えている傾向があります。
気負い過ぎない
抜擢されることはとてもよいことですし、チャンスです。ただ、抜擢された理由には、あなたらしさを発揮してほしいという意味がこもっている場合も大きいでしょう。リーダーになるために自分を無理に変えたりすることなく、自然な自分をしっかり意識できている人が出世している傾向があると感じます。
出世する人は自分をしっかり持っている
出世する人というのは、自分をしっかり持っている人、自分の人生に明確な目標のある人、ということが小野さんの見解でした。結婚を考える彼にこんな要素があったら、もしかすると出世していく人かもしれませんね。また、自分も出世したい! と考えている人は、出世する女性の習慣や考え方を、ぜひ取り入れてみましょう。とはいえ出世はあくまで、人生の目標をかなえるための手段、ということをお忘れなく!
(文:小野勝弘、構成:篠崎夏美)
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