会話が苦手な女性の原因って？　集団・1対1の会話克服術

他人との会話に苦手意識を持つ女性は決して少なくないはず。集団での会話が苦手な女性もいれば、1対1での会話が苦手な女性もいることでしょう。でも、そもそも会話に苦手意識を持ってしまうのは何が原因なの？　今回は、国際線客室乗務員として接遇を担当し、現在はイメージコンサルタントとして活躍中の荒川泰子さんに「会話が苦手になる原因と克服術」を教えてもらいました。

会話が苦手な女性の本音って？

男性からすれば「女性はおしゃべり好き」といったイメージがあるかもしれません。ですが、実は会話が苦手だという女性もいることでしょう。まずは、彼女たちの本音を調べていきましょう。

会話が苦手な女性の割合

会話に苦手意識を持つ女性の割合とは？　働く女性たちに、こんな質問をしてみました。

Q.あなたは会話が苦手なほうですか？

はい（55.9％）
いいえ（44.1％）
（※）有効回答数390件

「はい」と回答した女性は半数以上。会話が苦手だと思っている女性は、一定数いるようです。会話はコミュニケーションの基本。ですが、SNSでのやりとりが盛んになった昨今では、誰かを目の前にして話すことに抵抗を抱く人は多いのかも!?　また、この苦手意識は、相手が誰かによっても変わってきそうですよね。

会話に苦手意識を感じる場面TOP5

では「会話が苦手」と告白した55.9％の女性たちは、実際にどんな場面で苦手意識を感じているの？　さらにこんな質問をぶつけてみました。

Q.「はい」と回答した方に聞きます。会話が苦手だと感じる場面を教えてください。

第1位「異性相手と会話するとき」（61.9％）
第2位「美容院で会話するとき」（56.0％）
第3位「飲み会で会話するとき」（50.5％）
第4位「職場の人と会話するとき」（50.0％）
第5位「同性相手と会話するとき」（38.1％）
（※）有効回答数218件（「会話が苦手」と回答した女性）。複数回答式、第6位以下省略・その他除く

「異性相手と会話するとき」が約61.9％で1位となっています。異性とは共通の話題を見つけづらいだけでなく、変に意識をしてしまい、話が続かなくなってしまうのかも……。苦手意識を持ちながらも、そんな自分を変えたいと願っている女性は多いかもしれませんね。

会話に苦手意識を感じる原因とは

では、そもそも会話に苦手意識を感じる原因とは？　イメージコンサルタントの荒川泰子さんに解説してもらいました。

（1）苦手という思い込みがあるから

家族や仲の良い友人との会話は楽しいのに、初対面やそれに近い人との会話となると、とたんに緊張して、いつものように話せなくなってしまう……。そんな経験はありませんか？　家族や近しい人と会話が弾むのであれば、会話自体が苦手なわけではないということ。これは「会話が苦手」だと思い込んでしまっている状態です。「初対面の人には自分をよく見せたい」という気負いから、緊張しているだけかもしれませんよ。

（2）過去に失敗した経験があるから

誰しも自分の発言で気まずい思いをした経験が、一度や二度あるはず。そのことがトラウマとなり、人との会話全般に消極的になってしまう女性もいるようです。

人間は成功した体験より、失敗した体験をより深く脳に焼きつけてしまう傾向があります。冷静に考えてみれば、日々のほとんどの会話は“常にスムーズ”とまではいかなくても、だいだいはうまくまわっているはずです。しかし、人間ですから、年に数回は誤解や勘違いによるささいなすれ違いが起こるもの。そして、この一度の失敗により、常に自分を責めてしまうタイプの人もいます。そんなタイプは、過去の失敗体験にとらわれ、会話に苦手意識を抱いてしまうのでしょう。

（3）繊細で気にしすぎる性格だから

女性は男性より繊細な分「気にしすぎ屋さん」が多いようです。「こんなことを言ったら変に思われてしまう」「これを言うと嫌われてしまうかも」といった心配のしすぎがこの例。繊細な感性を持っているのは素晴らしいことですが、言葉に敏感すぎて、会話やコミュニケーション全体を楽しめないのも考えもの。特に女子校出身者や女系家族の女性は男性との会話に不慣れです。したがって、相手のひと言ひと言に対して、考えすぎてしまうのでしょう。

専門家が伝授！　苦手な会話を克服する方法

苦手だからと言って、そのままでいいと思っている女性は少ないはず。苦手な会話のコツを抑えて、コミュニケーション上手になりたいものですよね。最後に、苦手な会話を克服する方法について、荒川さんにアドバイスをもらいました。

大人数で会話する場合

まずは大人数で会話する際のコツとは？　いくつかのポイントを押さえていきましょう。

克服するための考え方

まずは、人はそれほど自分の話を聞いていないし、ずっと覚えているはずもない、というように軽く考えてみることです。また、グループでの会話には、会話をひっぱるリーダータイプや、サービス精神旺盛な盛り上げタイプがいるはず。大人数の前で話すのは苦手だと感じるのなら、無理に発言する必要はありません。「話そう」とするのではなく、その場の雰囲気作りに「参加しよう」とする姿勢が大切です。聞き上手や相づち上手は十分会話上手だと言えますよ。

話し方

グループでの会話は全体の雰囲気が重要視されます。苦手意識があるからと言って、素っ気ない態度で雰囲気を壊してしまうのは大人気ないですよね。少し勇気を出して、いつもより明るく大きな声で話すように心がけましょう。早口だと全員に伝わりづらいので、ゆっくりはっきりと発音すると言葉が届きやすくなります。したがって、「焦って話すよりゆっくりと話す」のがコツ。ゆっくり話すと心が落ち着く作用もあるのでおすすめです。

会話の内容

前述のとおり、大勢での会話は内容そのものより「全員でその場の雰囲気を楽しむこと」が大切になります。個人的な話題より、その場にいるみんなが答えやすい共通項を見つけて話題にすることがカギ。食事の感想をシェアしたり、お気に入りのお店について話したり、他愛のない内容でよいのです。

1対1で会話する場合

では、1対1での会話のコツとは……？　周囲に人がいない分、頼ることもできない場面ですよね。さっそく荒川さんの解説を見ていきましょう。

克服するための考え方

グループでの会話はなんとなく大丈夫なのに、1対1のコミュニケーションは苦手……。これは、コミュニケーション自体が苦手なのではなく、お互いのプライベートと向き合わなくてはいけない状況が苦手、なのです。真面目なタイプの女性に多いのですが、相手の質問にきちんと答えなくてはと考えすぎてしまい、苦手意識が生まれていきます。「まあまあ誠実」「まあまあ真面目」くらいでOKだと思えば、苦手意識は少しずつ克服できますよ。

話し方

1対1の場合、基本的にはいつもの自分らしい話し方で大丈夫。逆に「好印象に思われたい」「女子力が高いと思われたい」という気負いがあると、本来の自分らしい良さが出せなくなってしまいます。いつもより少していねいに明るく、ちょっと女性らしく、など“少しずつ”を心がけるのが上達のコツです。相手のペースや間合いに合わせた話し方を意識するとシンクロが起こり、会話は盛り上がりやすくなります。

会話の内容

話の内容を、お互いの気分や感覚で決められるのが1対1の会話の良さ。ですが、だからこそ何を話そうか戸惑ってしまいますよね。スタートはお天気の話やお互いのファッションについて、と型通りでもかまいません。肝心なのは会話のキャッチボールを成立させることです。そこから次の会話の糸口を探ればよいのです。相手を観察してみると、案外その人の好みや嗜好はファッションや持ち物でしっかりと表現されているものです。相手を観察してヒントをつかみ、会話のラリーを続けるイメージを持つ。そうすれば、1対1のコミュニケーションも楽しくなりますよ。

まとめ

会話に苦手意識を持っていたとしても、それを克服する方法はあるということ。苦手だからといって避けるのではなく、相手と向き合う努力が大切ですよね。なぜ会話が苦手なのか、もう一度自分の中の原因を探ることで、あなたなりの克服方法を見つけていくのもいいかもしれません。

（監修：荒川泰子、文：ファナティック）

※画像はイメージです

（※）マイナビウーマン調べ
調査日時2017年6月6日～2017年6月7日
調査人数：390人（22歳～34歳の女性）