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敏感肌から美肌へ! 医師が教える「原因」と「改善方法」

宇井千穂

化粧品やスキンケアに気を使っているのに、なぜか肌がヒリヒリする……なんてことはありませんか? もしかすると敏感肌の可能性があるかもしれません。この記事では、敏感肌の状態や原因、改善する方法やヒリヒリしたときの対処法について、皮膚科医の宇井千穂先生に解説してもらいました。

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<目次>

敏感肌ってどういう状態?

敏感肌とは医学的な用語ではありません。世間一般には、外部の影響をふつうの人より受けやすく、トラブルが起こりやすくなっている肌を指すようです。

外部からの影響を受けやすいということは、皮膚の大事な機能であるバリア機能が低下していることが考えられます バリア機能とは、細菌や汚れ、紫外線や乾燥など、さまざまな外的要因から体の中を守ってくれる働きや、体の内部から大切な水分などを外へ出さないよう防ぐなどの役割があります。これらの機能が低下してしまうと、肌は外部の刺激を受けやすくなるので、すぐに赤みやかゆみなどの症状が出やすくなります。たとえば、ちょっとした洗顔でヒリヒリとした痛みを感じたり、化粧品でかぶれてしまったりなど、ふつうの人よりも反応しやすくなります。

敏感肌の原因と改善する方法

敏感肌の原因はたくさんあると考えられますが、大きくわけて2つ。遺伝的に肌が弱い場合と後天的に敏感肌になるケースがあります。

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(1)アレルギー体質

生まれつき肌の弱い人がいます。たとえば、アトピー性皮膚炎をベースに持つ人、家族に同じような肌の症状が出やすい人、ストレスがたまるとすぐに肌に症状が出る人などが挙げられます。お肌のトラブルの原因(食べ物であったり化粧品であったり)がわかっている人は、できるだけそれらを取り除くようにしましょう。また、バリア機能を高めるためにも、乾燥させないことが大切。保湿剤を使用するなど、工夫してみてください。

(2)乾燥

角質の保水機能が低下すると、肌のバリア機能も低下します。これにより、敏感肌が生まれるので、きちんと保湿ケアをすることが重要です。いつもよりも乾燥が予想されるときは、保湿剤を重ね塗りするのがオススメ。特に乾燥を感じる場合は、保湿する回数を多くするのが効果的です。また、冷暖房や紫外線の影響で、より乾燥が進むことがあるので、日々のケアを大切にしましょう。

(3)まちがった肌ケア

洗顔するときに、肌をゴシゴシこすったり、肌に合っていない化粧品を使うと、肌に刺激を与えてしまい、敏感肌の原因につながります。洗顔は、しっかり泡を立てることで洗浄効果が高まります。また、泡が洗顔時の皮膚への刺激を軽減させてくれます。こすらずやさしく、肌にストレスを与えないように洗顔しましょう。さらに、すすぐときは、泡や汚れを残すことのないように気をつけてください。また、化粧品で赤みが出たりヒリヒリしたときは、無理をせず、ちがう化粧品に変えましょう。

(4)日焼け止め(サンスクリーン剤)

日焼け止め(サンスクリーン剤)は、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2つがあります。紫外線吸収剤は、紫外線対策には効果的ですが、肌を刺激する可能性も。敏感肌の原因になるので、香料や着色料などを含まない紫外線吸収剤フリーの日焼け止めを選びましょう。使用後は、きちんと洗顔して日焼け止めを落としてください。また、使用後は乾燥しやすいので、しっかりと保湿のケアをすることが大事です。ほかにも、日焼け止めだけに頼るのではなく、帽子や日傘などの併用がオススメです。

(5)バランスの悪い食事

偏った食事も敏感肌をつくるきっかけになります。肌を健康に保つために、ビタミンが豊富な野菜や便秘予防のための食物繊維などを積極的に摂りましょう。しかし、特定の食べ物だけを摂取していればいいというものではないので、バランスのいい食事が必要になります。

(6)不規則な生活

不規則な生活は、肌のバリア機能を低下させる原因に。まずは、バリア機能を高めるために、健康な肌を育てることが必要です。寝不足、過労、ストレスのない規則的な生活を心がけましょう。 また、古い皮膚を新しく生まれ変わらせる仕組みであるターンオーバーを促進するために、質のいい睡眠をとることが大切です。

敏感肌が悪化したときの対処法

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バリア機能は水分を保つ大切な役割を担っています。敏感肌が悪化しているときは、保湿をきちんとしましょう。そうすることで、水分の蒸発を防ぐと同時に、摩擦抵抗を減らし表面を滑らかにします。また、 アトピー性皮膚炎をベースに持っていることで、皮膚が赤くなる発赤やかゆみを誘発する場合があります。そのときは、近医を受診してもいいと思います。

まとめ

敏感肌は、生まれつきアレルギー体質などで肌が弱い場合もあれば、日ごろのまちがった肌ケアや生活習慣の乱れ、バランスの悪い食事が原因になることも。大事なのは、ていねいな肌ケアや生活習慣を整えることだといえそうです。もしそれでも改善しない場合は、一度病院に行ってみてはいかがでしょうか。

(文:宇井千穂、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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