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ニキビが痛む原因と早く治すコツ

松島桃子

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ニキビができて痛むときってありますよね。気になってつい触ってしまう人もいるかもしれませんが、雑菌が入る原因になるともいわれています。どうすればニキビの痛みを早く治すことができるのでしょうか。ニキビが痛む原因や治し方について、美容皮膚科医の松島桃子先生に教えていただきました。

<目次>

ニキビが痛む原因

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ニキビの中には痛みがないものもありますが、ニキビが痛くなる原因は何なのでしょうか。松島先生に聞いてみました。

ニキビが痛む原因は「炎症」

結論からいうと、ニキビが痛くなる原因は「炎症」によるものです。血液中に存在する免疫担当細胞である白血球が、ニキビの原因であるアクネ菌と闘うことによって痛みが生じるのです。この炎症を起こしているニキビは「赤ニキビ」と呼ばれ、文字どおり赤くなります。

そもそも、ニキビは毛穴に皮脂が詰まることによって発生します。詰まった皮脂が空気中や体内の活性酸素によって酸化され、皮膚に有害な過酸化脂質になることで、毛穴に炎症が生じます。さらに過酸化脂質を栄養源として、毛穴内部にアクネ菌などのニキビ原因菌が繁殖すると、毛穴の炎症は激しくなります。つまり、触ると痛い赤ニキビは、この段階にあるのです。

ニキビが痛むときの対処法

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ニキビが痛くなってしまったら、どうすればいいのでしょうか。炎症を起こしてしまったニキビの対処法について、松島先生に教えていただきました。

赤ニキビの対処法

炎症を起こして痛くなってしまったニキビは、跡になって残る可能性が非常に高いため、なんとか症状の進行を食い止める必要があります。それには、「炎症」を抑えるのが最善です。皮膚科などで処方される薬をニキビに塗るとよいでしょう。赤ニキビはアクネ菌が増殖し、炎症を起こしている状態です。塗り薬の中でも抗生物質が含まれているものは、アクネ菌を抑える作用があるので、赤ニキビに非常に有効です。

ニキビが痛むときのNG行動

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ニキビが痛いとつい触りたくなってしまいますが、何か気をつけなければならないことはあるのでしょうか。ニキビが痛いときのNG行動について教えていただきました。

触ったりつぶすのはやめる

ニキビができると触ったりつぶしたりしたくなりますが、炎症を起こしているニキビにはやってはいけません。ニキビを触ったりつぶしたりすると、手についた雑菌がニキビに侵入し、ニキビをより悪化させてしまうことになります。手はさまざまなものに触れるので、非常に多くの雑菌が付着しています。ニキビに触れることで、皮膚や毛穴の内部に雑菌が入り込み、症状の悪化や再発の原因となります。

さらに、素人が自分でニキビをつぶし、メラニンや汚れを含んで黒ずんだ皮脂が入り込むと、肌の奥深くに色素が沈着してニキビ跡になるというリスクもあります。どうしてもニキビの中身を出したいのであれば、皮膚科で適切な処置をしてもらいましょう。

自分でできるニキビケア

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ニキビを少しでも早く治したり、新しいニキビを増やさないために、何か自分でできることはあるのでしょうか。松島先生に聞いてみました。

肌のターンオーバーを正常化させる

ニキビを早く治すときは、肌の再生(ターンオーバー)を正常化させることが大切です。フルーツや野菜で栄養補給し、しっかり睡眠をとりましょう。暴飲・暴食を避けることも大切ですね。ニキビ治療に限らず、食生活や生活習慣はとても大事です。特にビタミンCをたくさん摂りましょう。ビタミンCには、皮脂の分泌を抑える作用や炎症を抑える作用、殺菌作用、肌の再生(ターンオーバー)を高める作用がありますので、少しでも早くニキビを治したいときにおすすめです。

しっかり保湿する

赤ニキビの炎症は乾燥で悪化するので、悪化させないように化粧水や保湿クリームでしっかり保湿しましょう。肌に適切な潤いがあることは、炎症を落ち着かせるだけでなく、肌の再生(ターンオーバー)も正常化してくれます。ただし、化粧品を選ぶときはアルコールフリーのものを選んでください。アルコールが蒸発するときに、肌の水分も一緒に蒸発してしまうからです。

身のまわりを清潔にする

普段生活している場所も清潔にしましょう。枕カバーや布団は髪や肌が直接触れやすいので、雑菌も繁殖しやすくなっています。身のまわりを清潔にすることで、少しでもニキビの原因となる雑菌が繁殖しやすい環境をなくすことが大切です。

まとめ

ニキビが痛むのは、炎症が進んでいる証拠です。また、触れなくても痛みを感じるほど症状が進んだニキビは、跡になる可能性もあります。ニキビは皮膚疾患です。中途半端な対策ではさらに症状を悪化させてしまうため、むやみに触ったりつぶしたりせずに、皮膚科を受診することをおすすめします。

(文:松島桃子、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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