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結婚のメリットとは? 男女別の違いやお金のメリット

マイナビウーマン編集部

根本 寛朗(ファイナンシャルプランナー)

結婚して幸せになりたいと思う人は多いですよね。

しかし、中には「結婚すると何のメリットがあるの?」「メリットはないと感じる」と考える人もいるでしょう。

結婚して得すること・損することは一体何なのでしょうか? 今回は、「結婚のメリット」をさまざまな視点から考えていきます。

結婚における7つのメリット

「結婚するメリットが分からない!」と叫ぶ男女も増える昨今。本当に、結婚生活にはメリットがないのでしょうか。

誰かと婚姻関係を結ぶのか、これからも独身で生きていくのか。人生の選択を考える上でヒントとなる「結婚のメリット」についてさっそく解説していきます。

(1)絶対的な味方ができる

人間は、寂しさや不安を抱える生き物です。1人は気楽な部分もありますが、その寂しさや不安を抱えきれない夜もあるでしょう。

あなたが落ち込んだり、失敗をしたりした時、その傍らに「大丈夫だよ」と言ってくれる味方がいてくれたらどうでしょうか。心が落ち着き、「また頑張ろう」と思えるはずです。

結婚とは、人生の絶対的な味方を得るということ。これ以上のメリットはないですよね。

(2)家に帰るのが楽しみになる

家に帰れば、誰かが「おかえり」と」言って迎えてくれる。結婚によって、そんな温かさも得ることができます。

誰もいない家に帰るのは、少し寂しさがあるもの。疲れて仕事から帰った時、「頑張ったね」と声をかけてくれたり、食事を共にしてくれたりする存在がいるのは尊いことのはずです。

(3)常に話せる相手がいる

テレワークの導入が進む昨今。1人暮らしの場合、「今日は誰とも会話をしなかった……」なんて話をよく耳にします。毎日出社をしていた頃は、必ず誰かと話す機会があったかもしれませんが、自宅で1人作業をする今は、こんな日も当然あることでしょう。

そんな時、もし家族がいたら。些細な世間話も、ちょっとしたけんかも、全てが愛おしく感じることでしょう。

(4)家事の工数が1/2になる

料理、洗濯、掃除。今まで自分1人のために、自分1人でやっていた家事。結婚をすれば、2人分まとめてできるように。さらには、リソースも2人分もあるわけです。

従って、2人でうまく協力すれば、結婚によって家事などの工数を大幅削減できるメリットもあるでしょう。

もちろん、一方的にどちらかへ比重が偏ると、ストレスというデメリットを生む部分でもあります。メリットを生むには、お互いの協力体制がカギというわけです。

(5)恋愛に対する焦りがなくなる

これも、大きなメリットかもしれません。特に女性は、友人間で結婚の話が出ることも多く、周りが結婚していく中で焦りを感じる話をよく耳にしますよね。

人生にはそれぞれの形があり、焦る必要はないと分かっていても、どうしようもできない気持ちです。

恋愛によってもたらされる刺激が楽しいと感じる時期もありますが、安定を求め始めた人はそういった感情に振り回されたくないと思うはず。

結婚することで、気持ちが安定し、恋愛によるヒリヒリとした焦りや不安に惑わされなくてよくなるメリットもあります。

(6)次のステージに進める

独身生活にもメリットはたくさんあるはずです。毎日気ままに飲み歩いたり、趣味に没頭したり。何事にも代えがたい自由がそこにはあるでしょう。しかし、同じステージにいると、飽きを感じることもあります。同じことの繰り返しでは、人は満たされないのです。

独身生活を味わいきった後、次のステージに進む方法の1つとして、「結婚」があります。

結婚によって「自由が奪われる!」と思い、メリットを感じられない人も多いのでしょう。

しかし、独身時代には知らなかった安定や、夫婦で得る刺激など、新しい感覚を与えてくれるのもまた結婚なのです。

(7)金銭的な得や余裕を得られる

共働き夫婦の場合、単純に収入は約2倍に。しかし、衣食住を共にすることで、その生活費が独身時代の2倍になるわけではありません。つまり、結婚によって生活を一緒にすれば無駄な出費が抑えられ、経済的な余裕を生む可能性が大いにあります。

また、配偶者控除や年金控除、出産・子供関連の手当てについて知ることで、得をするパターンも。これについては、後述でフィナンシャルプランナーのアドバイスを紹介します。ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

結婚のメリットに男女の違いはある?

ちなみに、男性と女性、それぞれ結婚におけるメリットの違いはあるのでしょうか。

大きな差はないかもしれませんが、男性心理や女性心理を考えると、感じ方には少しの違いがありそう。それをひも解いていきましょう。

男性側のメリット

まずは、男性側のメリットを考察していきます。

精神年齢の成長

「男性は結婚をすると表情が変わる」と言われますが、あなたもこれを感じたことはありませんか?

守る存在ができたことによって、覚悟が決まるということなのでしょう。独身時代は仲間とワイワイ騒いでいた男性が、結婚をして急に落ち着いた表情を見せるようになった、なんてことはあるあるですよね。

また、これまで攻めの姿勢だったのが、穏やかな守りの姿勢を転じることも。結婚を通して、精神的な余裕を得たり、成長を感じたりする男性は多そうです。

生活が安定する

1人暮らしだと、「さまざまなことがいい加減で良くなってしまう……」という男性の意見をよく聞きます。「自分1人だしいいや」と割り切ってしまうのでしょう。狩猟本能があると言われる男性は、外で仕事に打ち込むと、そこだけに猪突猛進になってしまうのかもしれませんね(もちろん、全ての人が当てはまるわけではありませんが)。

結婚生活によって、誰かと生活を共にすることで規則正しくなり、生活が安定するというメリットがあります。

結婚をしてから、体調の改善を実感したり、健康的な生活スタイルを心地良く感じたりするようになった男性もたくさんいそうです。

女性側のメリット

続いては、女性側のメリットを考えていきましょう。

心が安定する

PMSによる不調など、女性は体のメカニズムとして心の不安定さを感じやすいタイミングがあります。1人で過ごしていると、孤独や不安に押しつぶされそうになることもあるでしょう。

そんな時、結婚相手が近くにいてくれたら、気持ちが紛れるもの。女性にとっては、心の安定を得られることが大きなメリットに感じられるかもしれません。

経済的な支えができる

女性の社会進出が進み、男女それぞれが仕事のフィールドで等しく活躍するようになった昨今。

とはいえ、いまだ経済的な不安を抱え、お金の面での安心感を結婚に求める女性も少なからずいるようです。

マイナビウーマンの記事による調査では、男性に比べ、女性の方が「結婚によって金銭的な余裕が生まれること」にメリットを感じる割合は多いという結果もありました。

もちろん「相手に頼りたい」という一方的な気持ちではなく、「何かあった時に2人の方が安心」といったニュアンスなのでしょう。この安心感は、女性だけでなく男性も共感できる気持ちのはずです。

結婚のメリット・デメリットは? 既婚者アンケート

続いては、実際に結婚生活を送る既婚者にに、リアルな「結婚のメリット・デメリット」をアンケート調査してみました。

既婚者が教えるリアルな「結婚のメリット」

まずは、メリットに対するコメントから見ていきましょう。

(1)家族ができる

・「新しい家族ができる。自分の居場所ができる。私は実家に自分の居場所や存在意義がなかったので、そんな私を受け入れてくれた旦那と家族になれたことは、本当に幸せなことだと思っています。どんなときも旦那と子どもがいる家に帰れる幸せがあることが、最大のメリット」(27歳/その他/その他)

・「家族を作れること。ひとりでは生きられないし、人生の中で誰かと一緒に暮らすことは、自分を成長させてくれるから」(33歳/学校・教育関連/専門職)

・「新たに家族を作れること。もちろん、両家の家族の一員として加わることはできますが、自分たちのオリジナルの家庭が作れることだと思います」(37歳/学校・教育関連/その他)

結婚することで、パートナーや子どもなど、新しい家族を作ることができますよね。人生において、誰かと一緒に暮らすことはとても大切なことでしょう。

(2)好きな人と一緒にいられる

・「好きな人と、ずっと一緒にいられること。その人と、楽しいことはもちろん、つらいことや大変なことを乗り越えながら家族になれるから」(37歳/医療・福祉/専門職)

・「好きな人と一緒にいられる。嫌なこともしんどいことも多々あるけど、ひとりではない安心感がある」(33歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

・「ずっと一緒にいられる。恋人のときは帰る場所に帰らないといけなかったから、ずっと一緒にいられるのはうれしい」(32歳/小売店/販売職・サービス系)

結婚すると、夫と一緒にいる時間も増えるでしょう。大好きな人と一緒にいられる幸せは、何にも代えがたいものですよね。

(3)日々の気持ちを共有できる

・「楽しいこともつらいことも、一緒に感じてくれる相手がいる」(39歳/その他/その他)

・「楽しいこと、うれしいことを共有できる。悲しいことでも共感し合える」(33歳/学校・教育関連/技術職)

・「うれしいことは2倍以上に、悲しいことは半分に。一緒に気持ちを共有してくれる」(39歳/食品・飲料/秘書・アシスタント職)

結婚すると、日々感じるいろいろな気持ちを、夫婦2人で共有するようになりますよね。そうすることで、2人の絆もより深まっていくのかも。

(4)安心感が得られる

・「安心感。うちに帰ってくる人がいるというのは、すごく安心できる」(33歳/情報・IT/秘書・アシスタント職)

・「常に自分の味方がいてくれる安心感と、会社や公の場所で、彼氏ではなく家族として紹介できるところ」(25歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

・「精神的な安定。何があっても自分の味方でいてくれる、という存在は大きいと思う」(37歳/その他/その他)

結婚後は、夫婦で支え合って生きていく必要があります。ひとりよりも2人のほうが、安心感は大きそうですね。

(5)自分の子どもに出会える

・「子どもを授かったこと。これに尽きる!」(37歳/学校・教育関連/事務系専門職)

・「かわいい子どもに会える。子どもたちと旦那が仲よく遊んでいると、幸せだなと感じる」(32歳/その他/その他)

・「子どもが生まれてきたこと。それ以外にはない気がする。子どもは何にも変えられない」(31歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

結婚して、子どもを作る夫婦もいるでしょう。かわいい子どもに出会えたことが一番のメリット、と考える既婚女性は多いようです。

結婚することで、このようなメリットが得られるようです。やはり家族ができる安心感が大きいようですね。それでは逆に、結婚のデメリットは何なのでしょう?

既婚者が教えるリアルな「結婚のデメリット」

結婚生活は、楽しいことばかりではないのが現実。続いては「結婚のデメリット」を聞いてみました。

(1)自由な時間がなくなる

・「自分の時間がなくなる。旦那や子どものことが最優先になるので、自分の時間が極端に減る」(32歳/小売店/販売職・サービス系)

・「自由な時間がなくなる。ひとりのときとはちがい、あとまわしにできない家事や夫との時間を第一に考えなくてはいけない」(33歳/その他/その他)

・「自分の自由な時間が限られ、自分のことだけをしていればいいわけではない」(35歳/情報・IT/その他)

家族と一緒に過ごす時間が増えますから、自分の時間はかなり少なくなってしまいますよね。趣味などにかける時間も、なかなか取れなくなるでしょう。

(2)親戚付き合いが大変

・「相手の家族や親戚との付き合い。まったく付き合わないわけにはいかない」(35歳/食品・飲料/その他)

・「親戚付き合いの大変さ。すぐには離婚できない」(31歳/その他/その他)

・「相手の親、親戚付き合いに巻き込まれる」(35歳/その他/その他)

結婚によって家族は増えますが、それによって親族も増えることになりますよね。相手の親戚との付き合いは、かなり大変なようです。

(3)お金を自由に使えない

・「金銭面でかなり制限される。好きなことができなくなる」(37歳/医療・福祉/事務系専門職)

・「我慢しなくてはいけないこともある。独身時代のように飲みに行けないし、エステや美容関係にお金がかけられない」(33歳/その他/事務系専門職)

・「自分で自由に使えるお金がなくなること」(38歳/その他/その他)

・「あまりお金を自由に使えないこと」(28歳/小売店/販売職・サービス系)

独身時代と比べると、金銭面での自由度はかなり低くなってしまいますよね。家計のことを考えなければいけないので、これは仕方ないことかもしれません。

結婚することによって、このようなデメリットが発生することもあるようです。自由にお金が使えなくなることに不満を感じる女性も多いようですが、できることならお金の面でも得をしたいもの。結婚後、金銭的に得するために覚えておいたほうがいいことは何なのでしょうか?

専門家が教える結婚後のお金のメリット

結婚して気になるのは、やっぱりお金のこと。結婚後に「お金の面で得するためのコツ」を、ファイナンシャルプランナーの根本寛朗さんに聞いてみました。

配偶者控除のメリット

結婚後、お金で得することといえば、税制優遇措置です。所得控除を受けることにより納税金額が減り、手取りの収入が多くなります。まず真っ先にあげられるものが「配偶者控除」です。

配偶者の年収が103万円以下(2018年からは年収150万円以下に引き上げられる見込み)で一定条件(※1)を満たせば、38万円所得控除されます。この金額を超えて収入を得てしまった場合でも、年収141万円(2018年からは年収201万円の見込み)までは、一定条件(※2)を満たせば「配偶者特別控除」を受けられます。

配偶者特別控除は合計所得金額に応じて、段階的に控除できる金額が減っていく仕組みになっています。

年金控除のメリット

社会保険に加入している配偶者の扶養に入ることで、配偶者は国民年金の「第3号被保険者」となり、国民年金の支払いは不要になります。ただし第3号被保険者になるには年収が130万円未満でなければいけません。また、年収106万円以上でほかの一定条件(※3)も満たす人は社会保険と厚生年金の加入が必要です。

ただ、これらの金額を意識しすぎて働くのを控えるよりは、働いて収入を上げたほうが世帯年収を増やせる場合もありますし、病気やけがをしたときの保障が手厚くなったり、もらえる年金が多くなったりと将来の生活基盤を安定させられるので、世帯のライフプランを考えたうえで働き方を選択することが大切です。

出産・子ども関連の手当てのメリット

子どもが増えると、まず産前・産後休業中に標準月額報酬の3分の2相当の「出産手当金」を受け取れます。そして一定条件(※4)を満たせば「育児休業給付金」として、育児休業開始から180日目までは月給の67%、181日目以降は月給の50%を受け取れます。また、「児童手当」も支給されます(子どもの年齢や出生順に応じて金額は異なります)。そのうえ、働いている会社によっては「結婚祝い金」や「出産祝い金」、「育児支度金」などがもらえたりするので、結婚・妊娠をしたからといって、すぐに退職をしないほうが得をすることもあります。

これらの知識を覚えておくことで、結婚後に得するかどうかが決まるかもしれません。自分が控除・手当てを受けられる条件に当てはまったら、忘れずに申請しておきましょう。

結婚にメリットを感じるor感じない?

結婚のメリットについて考えるのは、くれぐれも後悔しない選択を取るために重要なこと。精神的な面だけではなく、控除・手当てなどのお金の知識を覚えておくのもいいでしょう。

これらのメリットを考えた時、あなたはどうしたいですか? 焦らず、自分らしい答えをゆっくり見つけていきましょう。

(監修:根本寛朗、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※マイナビウーマン調べ
調査日時:2017年2月20日
調査人数:471人(22~39歳の既婚女性)

※1 配偶者控除となる条件
・民法規定の配偶者であること(内縁関係の人は不可)
・納税者として生計を一にしていること
・年間の合計所得が「38万円以下」であること(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
・その年に青色申告者の事業専従者として給与の支払いを受けていない、または白色申告者の事業専従者でない(例:個人事業主の夫から給与を受けている妻のことなど)

※2 配偶者特別控除となる条件
1.配偶者特別控除を受ける人のその年における合計所得が1,000万円以下
2.配偶者が、次の5つの要件にすべて当てはまる
・民法規定の配偶者であること(内縁関係の人は不可)
・配偶者特別控除を受ける人と生計を一にしていること
・その年に青色申告者の事業専従者として給与の支払いを受けていない、または白色申告者の事業専従者でない(例:個人事業主の夫から給与を受けている妻など)
・ほかの人の扶養親族となっていない
・年間の合計所得が38万円超76万円未満である

※3 社会保険の加入条件
1.働いている会社・法人の従業員数が501人以上
2.1年以上雇用される見込みである
3.1週間の勤務時間が20時間以上。ただし残業時間は含まない
4.賃金が月額88,000円以上(年収106万円以上)ただし残業代、通勤手当、賞与などは含まない
5.学生ではない
6.厚生年金は70歳未満、健康保険は75歳未満である

※4 育児休業給付金の支給条件
・育児休業に入る前の2年間のうち、11日以上働いた月が12カ月以上ある。パート・アルバイトの人でも、その会社に1年以上勤めていて復帰後も働く見込みがあれば受け取れます。

 

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