仕事ができない人の特徴とは? イライラする時の対処法
「仕事ができない人」と聞いて、「ああ、あの人のことだ」と即座に思いつくくらい、きっとあなたの身近にも仕事ができない人は存在しているでしょう。
そもそも「仕事ができない」とはどんな状態を指すのでしょうか。任せられた仕事を遂行する能力が足りていないのか? はたまた能力はあるのになんらかの理由で発揮しないのか? 理由はさまざまです。
今回は、その特徴をしっかりと理解して、仕事ができない人がいてもイライラしない方法を学びましょう。もしかすると、あなたも周囲からそう思われている可能性だってあるのです。
仕事ができない人に共通する10の特徴
まずは仕事ができない人の特徴を10個挙げていきます。周囲の人やあなたは、これらの特徴に当てはまっていませんか?
(1)仕事への意欲が乏しい
いわゆる「やる気がない」という人です。
プライベート最重視で、出世意欲も成長意欲もない、そもそも働く意欲自体がないなどの状況がこれに当たります。
彼氏にフラれたなど、なんらかの事情があってメンタル面に支障が出てしまい、仕事に向き合えないケースも。やる気が常に一定でなく、成果のアウトプットに影響が出てきてしまいます。
(2)責任感がない
「言われたことはやりました、でもそのあとのことは知りません」といった人です。無責任でプロ意識が欠如しているといえるでしょう。
(3)ダラダラ仕事をする
私語やトイレ休憩が多い、業務に関係のないインターネットサーフィンをする、ついスマホをいじってしまう、といった業務進行上の中断が多く、効率の悪い働き方をしている人です。
とにかく集中力が続かずに生産性が悪いため、当然残業をせざるを得なくなります。そんな人に引きずられて、まわりも残業するハメになった、というケースも散見します。
(4)優先順位がつけられない
期限や重要性を考慮せずに、振られた仕事の順に処理する人です。
納期遅延といった大問題を引き起こす危険性があるため、上司が交通整理をして「まずこれを先にやって」と指示してあげないといけません。
(5)時間にルーズ
出勤や会議に平気で遅刻するといった、時間にルーズな人です。
遅刻した分、出遅れているのですが、それを挽回しようとする意識が乏しいのも特徴のひとつです。会議のスタートを遅らせたり、進行プログラムを変更したりと、ひとりのために組織全体の足を引っ張ることになります。
(6)理解しようとしない
なにごとも早合点してしまう人で、自分ではわかったつもりで仕事に取り掛かるのですが、求めているものとはぜんぜんちがう成果物を出してくることがあります。
(7)体調管理が下手
常に体調が優れず、本来持っているパフォーマンスが発揮できない人です。夜更かしや深酒といった、日ごろの体調管理がなっていないケースが多いです。
(8)コミュニケーションが不足
まわりとの報・連・相や確認を怠るがために、ミスを連発するといった人です。
まわりに聞けば容易に片づく話であっても、聞かないで自己判断してしまうためさまざまな問題が生じてしまいます。
(9)考えすぎてフリーズしてしまう
仕事を任された際に、いろいろと考えあぐねてしまい、なかなか最初の一歩を踏み出せない人です。
ずっと止まったままなので時間だけが過ぎていき、慌てて着手しても、ときすでに遅し、といった状況に陥ってしまいます。
(10)完璧主義
そこまでのクオリティを求めていないのにも関わらず、手間暇をかけ過ぎてしまう人です。
たとえば「あの製品のこと、ちょっと調べておいて」と上司に言われて、10枚以上レポートを作成するといったケースです。
実際は、製品の簡単な特徴や大体の価格を知りたかっただけなのに、無駄な時間を割いてしまうのはもったいないことです。
周囲にいる仕事ができない人対策とは?
まだ一人前ではない新人の教育担当を任されたら、新人は当然仕事ができないため、その責任者としてしっかりと面倒を見ていく必要がありますよね。
では、同僚や上司がそうだったら、どこまで対応すればいいのでしょうか? きっとあなたはイライラしてしまうはずです。とはいえ、感情的になっても解決はしません。
周囲に仕事ができない人がいる場合、どんな接し方がよいのでしょうか。その対処法を解説します。
仕事を手伝ってあげるべき?
自分のことで精一杯という人が多いなか、仕事ができない人に対して積極的に手伝いたい、というのはレアでしょう。
一方で、組織のなかで仕事をしている以上、自分の仕事だけやっておけばよくて、まわりの人のことなんて知らない、というわけにもいかないはずです。
手伝う場合は「まず上司の承認をとる」
では、どこまで手伝うか、ですが、ここは相手との関係性もあって悩むところだと思います。たとえば、頼んでもいないのにあなたが勝手に私の仕事を奪って進めるから、私のペースが完全に乱された、今回ミスが多いのもあなたのせいだ、というように、あなたがよかれと思って手伝ったことが、かえって逆効果になることだってあり得ます。
やはりこういったケースは個人の裁量で行うのではなく、ちゃんと上司の承認をとってからにしましょう。
たとえば「○○さんの進捗具合が芳しくないようなので、私が手伝いましょうか? あの案件が片づいた今なら、余裕がありますので」と上司に提案し承諾をもらってから、手伝うようにするのです。
そうすることで、オフィシャルになりますし、何かトラブルが発生しても、上司は知らなかったでは済まされなくなります。
イライラしないための対策とは?
自分と同等の給与、もしくはそれ以上の給与をもらっているはずなのに、ぜんぜん仕事ができない、その上さらにそのお手伝いもさせられる、となると、イライラ度MAXでしょう。
スキルアップの機会だと考える
イライラしないためには、関わらない、近寄らないのがベスト。しかし、現実問題としてそうもいかないため、どうせならばこの境遇を前向きにとらえて、プラス方向に転換しましょう。
「この先も理不尽なことに遭遇するだろう、これは精神を鍛練する絶好の機会だ」、「“教えることは二度学ぶ”との格言どおり、これを機に自分の業務知識を高めよう」といった感じです。
なお、前述のとおり上司を通しておけば、お手伝いは組織におけるあなたの任務になりますから、きちんと対応すれば、人事評価に繋がっていくと期待しましょう。
仕事ができない相手とポジティブに向き合おう
日本の法律では、仕事ができないからといって、簡単にクビにはできませんし、和を重視する日本の社会、会社のなかでは放置するわけにもいきません。
とはいえ、仕事ができない人にイラつくのも損なことです。どうせならポジティブシンキングで、向き合っていきましょう。
仕事ができないとされる本人も、きっとできないことにモヤモヤし、つらい思いもしています。したがって、あなたが差し伸べた手が彼らのそんな気持ちを救うこともあるでしょう。ただし、仕事を手伝うときは「上司の承認」を忘れずに!
(中谷充宏)
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