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これってモラハラ? 「職場でのモラハラ」事例と対処法

刈谷龍太(弁護士)

小村由編

モラハラ被害を受けないために


モラハラを受けてしまったら、信頼できる人に相談したり、被害がひどい場合は法的責任を問えたりするケースもあります。しかしそこまでに発展するまでに、そもそもモラハラを受けないでいられれば、それにこしたことはありません。モラハラを受けないための自分でできる対策方法について説明します。

職場でできるモラハラ対策

自分の考えを隠さない

上司からの不当な指導や業務命令に従ってしまう人は、攻撃的な上司からの標的にされやすい傾向があると言えます。理由を説明したうえで拒絶の意思をしっかりと示すことで、攻撃的な上司からの標的にされないようにしましょう。

嫌がらせ行為を放置しない

嫌がらせ行為をされているのに放置していると、ますますひどくなるおそれがあります。嫌がらせ行為を受けた場合、すぐに上司や社内のハラスメント窓口に報告し、然るべき指導・処分をしてもらうようにすることで、嫌がらせ行為を抑止できるケースもあります。

証拠を確保する

モラハラは、前述のとおり、目に見えるような暴力ではなく、言葉や態度だけで精神的に相手を傷つける場合が多いので、その証拠を確保することが難しいといえます。ですので、メールであれば残しておき、直接の言葉であればボイスレコーダーを使用し、もしそのようなかたちで残せないのならば、記憶が鮮明なうちにメモや日記で記載しておくべきでしょう。なお、相手によっては、証拠を残していることを伝えることで、自らの保身のためにモラハラをやめる場合もあるでしょう。

然るべき措置をとることを相手に伝える

モラハラの加害者は、往々にして自らの行為がモラハラであるとの自覚がないケースが見受けられます。ですので、証拠を確保していることにあわせて、上司や社内のハラスメント窓口、ひいては公的機関や弁護士に相談し、然るべき措置をとる予定と相手に伝えることも対策の1つといえます。伝えることで、相手に自覚させ、今後のモラハラを防止できることもあります。

次ページ:モラハラを相談・訴えることへの不安と対処法

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