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【新連載】28歳、私の一番きれいな時期はもう終わったのかな……

と同時に、当然だけどわたし自身も、
成績が伸び悩むようになった。
仕方ない。
それまでの成績は、最初は若さ、
その次は商品のよさで、
下駄を履かせてもらっていたのだ。
実力で売っていたわけではない。

毎日、訪問のアポをとろうとしては断られ、
直に病院や介護施設を回っては、
すげなく追い返されることが続いた。
わたしはまったく先が見えず、困り果て、
上司の佐々木課長に何度か相談するうち
……よせばいいのに深い関係になってしまった。

その交際は、決して楽しくなかった。
毎日こんなのよくないと思うのに、
課長といっしょにいると仕事でも、
精神的にも成長できるような気がして、
離れることができなかった。

当時、課長は38歳。
今考えるとわたしは恋愛していたのではなく、
彼に逃げて依存していたんだと思う。
だけどわたしたちの交際は1年弱で、
課長の奥さんにバレてしまった。

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