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【新連載】28歳、私の一番きれいな時期はもう終わったのかな……

Story2 ★若さという切り札

「どうしよう。わたしもう就職ムリかも」
電車には大勢の学生も乗り込んでいて、
わたしの後でも女子大生の2人組が、
これからの行く末を嘆いている。

でもわたしはなぜか就活にはあまり苦労せず、
就活開始後すぐに就職が決まり、
医療機器の販売会社に就職した。
営業職だった。

毎日、先輩といっしょに病院を回り、
お医者様や事務長さんたちと、お話をする。
たまに接待で高級料理店に行くこともあった。
売り上げはよかったけれど、
今考えると女性で若いという、
その時期限りの切り札のおかげも大きかった。

それから部署が変わり介護業界での営業になる。
そこでも売り上げはよかったが、
理由は商品がよくて需要が高いせいだと思う。
だから1年2年と過ぎるうち、
だんだん競合する会社が作られ、
会社全体の売り上げが行き詰まってきた。

すると途端に社内での競争が激しくなり、
職場の雰囲気もピリピリしだした。

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