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【医師監修】新生児に与えるミルクはどのくらいが適量?

【医師監修】新生児に与えるミルクはどのくらいが適量?

ミルクは足りている? それとも多い? 初めて子育てをするママにとって、量は足りているか、間隔は適切かなど、ミルクの与え方は心配要素の1つでしょう。生後まもない頃はなおさらです。新生児に与えるミルクの量と間隔の目安についてお伝えします。


この記事の監修ドクター
向洋こどもクリニック 梶梅 輝之先生
川崎医科大学 卒業後、広島市立 舟入病院小児科部長を経て向洋こどもクリニックを開院。子供の病気の診療や予防はもちろんのこと、心身の健全な発達を支援し、ご家族の皆様と子供の成長をともに喜び合えるクリニックにして行きたいと考えています。
http://www.mndcc.jp/index.html

新生児へ与えるミルクの量と間隔の目安は?

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※画像はイメージです

新生児期(生後0日から28日未満)は、生まれてから何日経過しているかによって与えるミルクの適量が変わってきます。新生児期の赤ちゃんは、授乳量も授乳時間も短いのが特徴的です。

与える時間の間隔が違うミルクと母乳

母乳の場合は赤ちゃんが欲しがるだけあげても大丈夫なのですが、ミルクの場合は母乳と違ってカロリーが高く腹持ちもよいので、欲しがるだけというわけにはいきません。あまり時間を空けずに与えてしまうと嘔吐してしまうこともあります。

一般的に、母乳の場合は1日に7~8回くらいの授乳が平均的とされています。間隔としては、3時間くらいになります。ただ、新生児の哺乳力や1回に飲める量には個人差があるので、あくまでも平均値です。母乳の場合は間隔や回数はあまり気にせず、ほしがるときに与えることを基本としましょう。

一方のミルクの場合は、3時間以上おいてから(1日に6~8回)というのが基本的な目安とされています。これは、ミルクは母乳に比べて消化吸収が遅く、お腹がすきにくいためです。

ただ、新生児期は哺乳力が弱かったり飲むのが下手で1回に多くの量を飲めなかったり、ミルクを与えている途中で寝てしまったりと、1回の目安量を飲み切れないことも珍しくありません。体内時計も整っていないので、寝る時間や起きる時間もまちまち。「何時間おきにこれだけの量を……」と言われても思うようにはいかないのが現実です。

間隔や1日の回数はあくまでも目安なので、新生児に合わせて調節してあげてください。新生児が健康で、体重がしっかり増えていっているようなら問題ありません。0~3ヶ月のころは、1日に25~30gが期待される増加量とされています。[*1]

状況によって目安の量や回数を与えられていない場合は、体重が減ることなく、順調に増えていっているかをこまめに確認してみましょう。新生児のペースに合わせ、決して無理に飲まそうとはしないでください。ただ、間隔が空きすぎると脱水症状が心配されるので、3~4時間以上間隔が空いたときは寝ていても起こして授乳を試みましょう。

逆に、目安量をしっかり飲んでいるのに3時間経つ前に泣いてしまう場合は、お腹がすいて泣いているのか、その他の理由があるのかを見極めることが大切です。体重が順調に増えているようであれば、空腹で泣いているのではない可能性があります。抱っこしてあやしてあげる、おしゃぶりを含ませるなどして様子を見てみましょう。

ミルク量の目安は?

1日に与えるミルク量の目安は生後の週数によって変わってきます。出生体重によっても変わってくるのですが、ここでは2,500g以上で生まれた赤ちゃんを例として目安を示します。

生後1週間までは、基本的には出産した病院で過ごす期間なので、医師や助産師さんの指導に従ってください。一般的には、生後0日で10ml、それ以降はこれに10mlずつ追加していくようになります。たとえば、生後1日では20ml、2日では30mlという感じです。あくまでも目安であり、新生児の状態などによって変わることもあるので、指示に従うことを基本としてください。

生後2週間目以降は、問題がなければ退院して家で過ごすようになります。この頃からのミルクの目安は、以下のようになります。

・生後2週目(1/2ヶ月まで)…1回80mlを1日に7~8回(1日の総量はおよそ560~640ml)

・生後3~4週目(1/2ヶ月~1ヶ月)…1回100~120mlを1日に6~7回(1日の総量はおよそ600~840ml)

上記は、各ミルクメーカーに記載されている標準使用量(調乳量)をまとめたものです。メーカーによって1回の量が異なるので、必ず記載された量を大幅に超えないよう注意してください。また、推奨される量は週数だけでなく、新生児の体重によっても変わります。こちらも標準使用量の表に記載されているので、確認のうえ目安量を決めてください。

ただ、飲む量には個人差があるので、生後週数や体重だけで測れない部分もあります。もっとも大切なのは新生児のペースなので、調乳量をすべて飲ませようと必死になることはありません。目安量に神経質にならず、新生児の様子を見ながら調整してください。健康で、体重がしっかり増えていっていれば、それが新生児にとって適切な量と言えます。

ミルクと母乳を混合する場合の適量は?

産後すぐは母乳の分泌が不十分であるのが一般的です。そのため、生後まもない頃はミルクと母乳の混合をすすめる産院も少なくありません。入院中は、母乳の分泌具合や新生児の発育状態など見てアドバイスを受けることができます。医師や助産師さんの指導に従い、与える量を決めましょう。

母乳とミルクを混合する場合の目安量というのは決まっていません。母乳の分泌が十分でないときは、まず母乳優先で授乳をしたうえで、量が足りないと思うときはミルクを足します。調乳量は生後週数や体重を目安としてください。ただ、母乳で与えた分もふまえ、飲ませすぎには注意しましょう。ぐずる・泣くなど、まだ飲み足りないような様子が見られたらもう少し飲ませるなど、新生児の様子を見ながら量を調節しましょう。

だいぶ時間が経たないと母乳が溜まらないタイプの場合は、母乳とミルクを交互に与えましょう。その際、ミルクの量は1回の目安量を基本としてください。その後3時間ほどおき、次は母乳を与える(足りないときはミルクを足す)、また次はミルクを与える……というように授乳を行ってみてください。

哺乳量が足りないかもしれないサインとは?

母乳・ミルクに関係なく、哺乳量が不足すると栄養摂取不良を招くことがあるので、常に十分な量を与えるよう努めましょう。繰り返しになりますが、飲む量には個人差があるため、目安量だけでは十分・不十分を測れない場合があります。目安量より少なくても大丈夫な新生児もいれば、目安量では足りない新生児もいるかもしれません。では哺乳量が不足しているかどうかは、どのようにチェックすればいいのでしょうか。代表的なサインをご紹介します。

サイン1. 新生児の体重が増えない

新生児の体重が増えないのは、栄養摂取に問題がある可能性が考えられます。生後3~4日間に多く見られる生理的体重減少(一時的に出生時よりも体重が減る生理現象)は除いて、通常であれば新生児は1日ごとに体重が増えていきます。きちんとミルクや母乳を飲んでいるのに体重が増えない場合は、しっかり飲めているように思えても、実際には不足している可能性があります。量が適切かわからない、不足していないか気になるという場合は、体重の増加具合をこまめにチェックしてみましょう。増え方が気になるときは、一人で悩まずに地域の保健師さんなどに相談してください。問題点を調べ、適切なアドバイスがもらえるでしょう。

サイン2. おしっこの回数が少ない

おしっこの回数が少ないのは、水分摂取量の不足が考えられます。一般的に、薄い色の尿が1日に7~8回程度出ていれば問題ないとされます。

サイン3. 便秘ぎみ

便秘の原因にはいろいろなことが考えられますが、哺乳量が足りていないことによる水分不足も1つの要素となります。2~3日ほど出なくても定期的にスムーズな排便が見られるようなら便秘ではなく、それが新生児の排便ペースと考えられます。一般的に、母乳よりミルクの方が便は硬めで、回数も少なくなる傾向にあります。ただ、排便が困難なほどウンチが硬い、ウンチのたびに苦しそうという場合は、便秘と言えるでしょう。授乳の量や回数を見直すと同時に、他の原因もあるかもしれないので、一度、医療機関に相談することをおすすめします。

サイン4. 新生児に活気がない

新生児に活気がない場合も、ミルクが足りていないことが疑われます。病気など他の原因も考えられるので、このようなときはすぐに医療機関を受診してください。

この他、飲んだ後にすぐ泣く場合や機嫌が悪い場合も、量が不足している可能性があります。ただ、この場合は、本当に不足しているわけではなく、新生児が「不足感」を覚えているだけかもしれません。ちょっとだけ足してみるなどして様子をみてください。ぐずりがおさまらないときは、空腹以外の理由があるかもしれません。ゲップを手伝ったり、オムツの状態や部屋の温度を確かめたり、だっこしてあやすなどして、新生児の要求が何かを探ってみましょう。

ミルクは飲ませすぎないように

哺乳量が多すぎることで起こる症状を、過飲症候群とも呼びます。特に、与えるだけ飲んでしまうことがある新生児の時期に多く、近年では母乳とミルクの混合の場合に見られやすいとされます。これは、母乳不足を心配して不必要にミルクを与えすぎることが要因と考えられています。また、泣く=空腹ととらえ、必要以上に飲ませすぎてしまうことも原因となります。しっかり飲んだのに泣くという場合は、すぐに授乳を考えるのではなく、空腹以外の要因を探してみるよう心がけましょう。特に母乳の分泌が不十分で混合栄養をとっている場合は、新生児の様子をしっかり観察し、飲ませすぎにならないよう十分注意してください。

まとめ

生後半年くらいまでは母乳やミルクが新生児の唯一の栄養源になるので、十分な量を与えているかどうか心配になるのは当然のことです。母乳の場合は新生児がほしがるだけ与えましょう。ミルクの場合、基本的には、各メーカーが定めた週数・体重別の目安量を与えるようにし、新生児のペースに合わせながら調整してあげましょう。飲む量には個人差があるので、無理に飲ませる必要はありません。あくまでも目安としてとらえ、新生児の様子をしっかり観察しながら飲ませることが大切です。新生児に活気があり、排尿・排便もしっかりあって体重が順調に増えていれば、たとえ1回の量が目安より少なかったとしても問題はないでしょう。

ミルクは与えすぎると逆に問題になることもあるので、飲ませすぎにも注意が必要です。でも、飲む量が少なくてどうしても心配、しっかり飲ませているのに泣くのは足りないから? など、不安や疑問がある場合は、地域の保健師さんやかかりつけの医師、出産した病院の助産師さんなどに相談してください。一人で悩まず、適切なアドバイスを受けながらリラックスして育児に取り組んでくださいね。

[*1]国立保健医療科学院『乳幼児身体発育評価マニュアル』P23-24  https://www.niph.go.jp/soshiki/07shougai/hatsuiku/index.files/katsuyou.pdf#search=%27%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93+%E7%99%BA%E8%82%B2+FTT%27

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.20)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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