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2021年08月23日 11:09 更新

新生児のゲップが出ない時の対処法|簡単な方法とコツ【助産師解説】

新米ママにとって、新生児期の赤ちゃんのお世話は、わからないことや迷うことが多いもの。中でも、簡単なようで意外と難しいのが「授乳後の赤ちゃんのゲップ出し」。背中のトントンが弱いのか、抱き方が悪いのか、なかなか出てくれないときは焦ります。今回は助産師さんにゲップの出し方のコツを解説いただきます。

新生児にゲップをさせる方法は? 出し方3パターン

ゲップのさせ方に悩む女性のイラスト
(イラスト:nao @n5555on

簡単にゲップが出るときもあれば、なかなか出ないときもあります。ゲップはいつ、どうやって出させるのがいいのでしょうか。なかなか出ないときは、別の体勢で試してみましょう。

ゲップの出し方 その①|肩にもたれかからせて縦抱きに

新生児にゲップをさせるママ

・赤ちゃんの抱き方・支え方

赤ちゃんの顔が正面にくるぐらいまで抱き上げます。吐き戻すことがあるので、抱く人の肩にガーゼなどを載せ、その上に顔をおくようにしましょう。
肩にもたれさせかけ、片手でお尻を支え、もう一方の手で下から上に向かって背中をさするか、優しくトントン叩きます。

・ポイントと注意点

大人の体に赤ちゃんの重心が乗るよう密着させ、赤ちゃんのお腹を軽く圧迫することです。こうすることで、程よく胃が押されてゲップが出やすくなります。注意点は、首をぐらぐらさせないように支えて、優しく叩くことです。

ゲップの出し方 その②|太ももの上に座らせて

新生児にゲップを促すママ

・赤ちゃんの座らせ方・支え方

腿の上に赤ちゃんを右向きに座らせます。赤ちゃんの右腕が大人のお腹にくる状態です。やりづらかったら違うほうの手でも大丈夫です。左手で首の後ろを支え、右手を広げて、赤ちゃんのあごをもち、少しだけあごを上に傾けます。右手に赤ちゃんの体重が乗ったら左手で下から上に向かってさするか優しくトントン叩きます。

・ポイント

右手は、赤ちゃんの首を絞めないように注意しましょう。手のひらを赤ちゃんの胸に当て、指であごを支えます。
赤ちゃんを「胃から口までを一直線にする」ことです。こうすると、空気の通り道がまっすぐになるので、胃にたまった空気が口から出やすくなります。

ゲップの出し方 その③|太ももの上でうつ伏せに

新生児にゲップをさせるためにうつ伏せにするママ

・赤ちゃんの寝かし方・支え方

赤ちゃんのお腹を下にして太ももの上に赤ちゃんをうつ伏せ(腹ばい)にし、背中を下から上にさするか、とんとんとたたきます。こうすると、お腹が赤ちゃんの体重でほどよく圧迫されます。また、噴門(食道と胃の境目)は背中の方を向いているので、うつ伏せの姿勢は空気が出やすくなります。

・注意点

赤ちゃんをうつ伏せにして眠らせることは、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを上げます。なかなかゲップが出ないからと言ってうつ伏せで放置することはせず、必ず大人が見守れる環境で、落下などに注意しつつ行いましょう。

最後だけでなく途中でゲップをさせてもOK

ゲップをさせるタイミングは「授乳直後」という方が多いですが、途中でさせても構いません。むしろ、途中にさせたほうがゲップを出しやすいという意見もあります 。

途中といっても、気持ちよくおっぱいを飲んでいる赤ちゃんに無理やりゲップをさせるのでなく、ちょっと一息ついているなというタイミングや、おっぱいの左右を変えるときなどがチャンスです。飲みながらむずかっているときも、すでに空気を飲みこんで苦しいのかもしれません。授乳中の赤ちゃんの様子を見て、ゲップさせましょう 。

赤ちゃんにはどうしてゲップさせないとダメ?

ミルクを飲む新生児

赤ちゃんには、なぜゲップをさせなければいけないのでしょう。

赤ちゃんは多くの空気を飲みこんでいる

実は、大人も食べ物や飲み物と一緒に空気を飲みこんでいるのですが、その多くは血液に溶け込み、ゲップはたまにしか出ません。

赤ちゃんも母乳やミルクを飲むときに一緒に空気も飲みこんでいますが、胃の大きさに対して飲み込んでいる空気の量は多いものです。

例えば、哺乳びんでミルクや母乳を飲む場合は、哺乳瓶の仕組み上、必ず空気も飲み込むことになります。哺乳瓶の中に空気が入らないと、ミルクが出てこないからです(最近は空気が赤ちゃんの口に入りにくい構造の哺乳びんもあります)。乳首から母乳を飲む際には、哺乳瓶で飲むよりも空気は入りにくいのですが、新生児のころなど吸い方が上手でないときは空気を一緒に飲みこんでいます。

また、授乳の時だけでなく、赤ちゃんは泣いているときも空気を飲み込んでいます

ゲップをさせないと吐き戻ししやすくなる

食道と胃のつなぎ目には噴門(ふんもん)があり、胃の中の圧が強まると噴門が開き、胃にたまった空気やガスが押し出されます。これがゲップです。

赤ちゃんのこの噴門の筋肉は弱く、少しの刺激で開いてしまいます。また、胃の形も大人と比べてとっくり型で吐きやすい構造をしています。

こういったことで、赤ちゃんは空気をたくさん飲み込んだままにしておくと、胃の中の空気と一緒に母乳やミルクを吐き戻しやすくなってしまいます。

なお、授乳の後に少し吐くことを「いつ乳」といいますが、これは生理的なものなので問題ありません。

1、2回に分けてゲップが出ることも

授乳直後に大きな音で、1回で出るときもありますが、まだ残っていることもあります。よく吐く子や、不快そうであれば、少し長めにさすってあと1、2回出させてあげます。

げっぷが出ず、ずっと機嫌が悪い時は受診を

新生児は胃の位置が定まっていないため、まれに、上後方にねじれてゲップが出しにくい「胃軸捻転症」になることがあります。ゲップが出せず終始機嫌が悪い、お腹が張っているというときは、小児科を受診しましょう。

胃軸捻転症について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
▶︎新生児のお腹がパンパンに!胃軸捻転症など主な原因と対処法

新生児のゲップ、どうだった? ~ママ体験談~

ゲップしないで寝た……何ヶ月までゲップさせる?

なかなかゲップが出なかったり、ゲップをする前に寝てしまうこともあります。赤ちゃんがげっぷをしないで寝てしまったらどうすればいいのでしょうか?

3〜5ヶ月ごろまではゲップを出してあげよう

個人差がありますが、赤ちゃんの母乳やミルクの飲み方が上手になってくると、ゲップをしなくても、お腹が張らなくなってきます。首が据わってくる生後3~5ヶ月頃が目安で、授乳後に苦しそうにしなくなれば大丈夫です。

苦しそうでなければそのまま様子を見て

ゲップをしてぐっすりと眠る新生児
Lazy dummy

赤ちゃんはゲップ以外にも、吐いたり、おならをしたり、泣いたりすることで、お腹にたまった空気を自然に出しています。
しばらくゲップを出させる試みをしてもなかなか出ず寝てしまったときは、苦しそうでなければそのままで大丈夫です。頭側を少しだけ高くして顔を横向きにして寝かせるといいでしょう。

まとめ

ほんの一時期のこととはいえ、ゲップは授乳ごとのルーティンワークですから、「たかがゲップ、されどゲップ」悩みは尽きないものです。あっという間に過ぎていく赤ちゃんとのふれあいのひとときだと思って、深刻にならずに、楽しんで取り組んでほしいと思います。また、新生児のしゃっくりにもゲップを出すことが有効な場合もあります。

(文・構成:マイナビ子育て編集部、監修・解説:清水茜先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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