【医師監修】新生児の熱、何℃あったら受診?平熱はどのくらい?

【医師監修】新生児の熱、何℃あったら受診?平熱はどのくらい?

新生児の体温が高いと、熱があるのか、何かの病気ではないか心配になりますね。赤ちゃんは体が辛くてもそれを伝えることはできません。新生児の平熱や熱で受診する基準を知り、必要なときはすぐに受診するようにしましょう。


この記事の監修ドクター
大越陽一先生
杏林大学医学部卒業、杏林大学医学部小児科学教室任期助教、埼玉県立小児医療センター循環器科医長を経て現在アルテミスウィメンズホスピタル小児科部長。小児科専門医

新生児は平熱が高い

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新生児(生後28日未満の赤ちゃん)の平熱は大人よりも高く、37℃を越える子も珍しくありません。そもそも小さな子供は体温が高めで、乳幼児は年長児よりも0.5℃ほど高くなっています[*1]。

とはいえ、平熱には個人差があるので、元気な時に体温を測定して把握しておくことが大切です。体温は1日の中で変動するので、1日に4回(朝、昼、夕方、夜寝る前)、期間をあけて何日か測りましょう。平熱がわかったら母子手帳などに控えておくと、予防接種を受けるときにも参考になります[*2]。

体温が37.5℃を越えたら要注意

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では、新生児の場合は何度から「発熱」として注意すればいいのでしょうか。

発熱の定義は実はさまざまですが、一般的に37.5℃以上が発熱とされています。日本の感染症法でも37.5℃以上で発熱と定められています[*3]。また、平熱よりも1℃高いければ発熱とする考え方もあります。医学的には38℃以上が意味のある発熱とされています。

ただ、赤ちゃんは体が小さく、体温調節機能も未熟。そのため周囲の温度の影響を受けやすく、室温が高い、布団が厚い、厚着をしているといったちょっとしたことで体温が上がってしまいます。体温がいつもより高いときは、まずこれらの原因を疑ってチェックしましょう。

高めの体温、まずは再計測

赤ちゃんの体温が37.5℃を越えたとき、様子を見て特に変わったところがなければ、まずは薄着にしたり室温を調整したりして、30~60分後に再度検温してみましょう。それで熱が下がり、いつも通り元気であればそのまま様子を見ていいでしょう。次のような場合は小児科を受診するようにしましょう。

・体温が38℃を越えた
・元気があって母乳やミルクを飲めていても、38℃近い熱が続く
・体温以外に気になることがある

(顔色が悪い、機嫌が悪い、母乳やミルクの飲みが悪い、何となく活気がないなど)

体温が38℃以上の場合はすぐに受診

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薄着にする、室温を調整する、布団を薄くするなどしても体温が38℃を越えているときは、すぐに小児科を受診してください。夜間や休日でも救急外来を受診します。新生児の発熱は家庭で何か対処をするよりも、まず小児科医の診察を受けることが大切です。

新生児の38℃以上ですぐに受診が必要な理由

新生児期は母親から胎盤を通してもらった抗体で守られていますが、それも万能ではありません。麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などは母親が抗体を持っていれば守られますが、インフルエンザやRSウイルスなど守られない感染症もあります。また細菌感染に対しては免疫力が弱く、重症化しやすくなっています。

赤ちゃんが感染症にかかった場合、進行が早く、危険な合併症(次項参照)や脱水などを起こしやすいため、早めの治療が必要になります。赤ちゃんは自分で症状を伝えられないため、症状がはっきりわからず、風邪による熱なのか、早急な治療が必要な病気なのか区別することが難しいものです。そのため、できるだけ早く病院で検査をして調べる必要があります。

新生児の発熱、考えられる原因

熱があるとき心配な原因がいくつかあります。

気管支肺炎

3ヶ月未満の赤ちゃんは免疫能が未熟なため、気管から気管支、肺まで炎症が広がり、気管支炎や肺炎に進行しやすくなっています。

尿路感染症

腎臓、尿管、膀胱、尿道が細菌に感染して炎症を起こします。発熱を伴う尿路感染症は主に腎臓に炎症を起こしていることが多いです(上部尿路感染症)。

細菌性髄膜炎

脳や脊髄を包んでいる髄膜や髄液に細菌が入って起こる病気です。重症化しやすく、命にかかわったり、重い後遺症が残ったりすることがあります。細菌性髄膜炎の原因菌として有名なインフルエンザ菌b型や肺炎球菌はワクチンで予防できる菌なので、これらの予防接種は特別な状況がない限り確実に行いましょう。

敗血症

血液中に細菌が入り、全身で増殖している状態。重症化すると多臓器不全を起こして命にかかわる重篤な病気です。

入院になることも珍しくない

新生児の発熱は、多くの場合で入院をして検査を受けることになります。検査には、血液検査、尿検査、胸部レントゲン、細菌培養検査があります。細菌性髄膜炎が起きていないか調べるために髄液検査(腰椎穿刺)を行うこともあります。

まとめ

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子供が発熱しても、元気があれば緊急に受診しなくていいといわれますが、新生児の場合はちがいます。38℃を越える熱が出たら、夜間や休日でもすぐに受診しましょう。その前に、元気があれば念のため衣類の着せすぎなどで熱がこもっていないか確認を。新生児の発熱は入院になることもありますが、多くは検査のためや重症化した際にすぐ対応できるようにするためです。熱の原因によっては早急な治療が必要なこともあります。落ち着いて速やかに医療機関を受診してください。また、体温にこだわらず、元気がないとき、いつもとちがうと感じるときも、早めに受診するようにしましょう。なお、新生児だけでなく、生後3ヶ月以下の赤ちゃんに関しては同様の対応をしてください。

(文:佐藤華奈子/監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]栃木県医師会 「子供の救急ガイドブック」
http://www.yuki.or.jp/system/wp-content/uploads/2017/01/子どもの救急ガイドブック2016guidebook.pdf
[*2]テルモ体温研究所「乳幼児の体温の特徴」
https://www.terumo-taion.jp/health/infants/01.html
[*3]「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第14条第2項に基づく届出の基準等について」の一部改正について
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb9642&dataType=1&pageNo=1

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

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