【医師監修】新生児のミルクの飲みすぎにはどう対処する?欲しがり続ける原因と上手な対応

【医師監修】新生児のミルクの飲みすぎにはどう対処する?欲しがり続ける原因と上手な対応

新生児のうちは、十分にミルクを飲ませたはずなのに、あげてみたらどんどん飲んでしまうことがあります。ミルクの飲みすぎではないかと気になったり、何度も泣いてほしがっているように見えたらどうすればいいか、紹介します。


新生児にあげるミルクの量は?

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ミルクメーカーの目安量って?

新生児とは、生まれた日を0日として「生後28日未満の赤ちゃん」のことです。
新生児期は1日の授乳回数がとても多く、少しの量を何回も飲みます。

様々なミルクメーカーがミルク缶に表記している授乳量と授乳回数の目安をまとめると、
生後半月までは80~100mlを7~8回
生後半月~生後1ヶ月までは100~120mlを6~7回
となります。

ミルクによって授乳量や授乳回数は微妙に違うので、詳しくは使っているミルクのパッケージを確認してくださいね。

ミルクの授乳間隔は?

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ミルクや母乳を飲む量は、赤ちゃん1人1人で異なるものです。

以前は、ミルクを挙げる場合は必ず3時間開けることと言われていました。確かに、母乳の方が消化にかかる時間は短い(胃内半減期:母乳47分、人工乳65分[*1])のですが、何時間も違うわけではなく、ミルクも母乳も胃の中に残り続ける時間は大きな差はないです。また、新生児の胃は小さく、一回に飲める量も多くありません。
そのため、ミルクも母乳と同じように間隔や回数にこだわりすぎず、赤ちゃんが欲しがったら飲ませてあげましょう。

ミルクが欲しい時のサインは次のようなものです。

☆なんとなくそわそわして落ち着かなくなる。
☆口を開け閉めして、おっぱいを吸うように口を動かす。
☆クーとかハーというような柔らかい声を出す など

なお、ミルクのパッケージに書かれている目安の回数はあくまで「目安」。赤ちゃんが元気で順調に体重が増えていれば、ミルクのパッケージに書かれた1日あたりの回数よりも多くても心配しなくて大丈夫です。

新生児の飲みすぎはどう判断する?

まずは体重をチェック!

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ミルクが多すぎたり足りていないか気になる時には、今の体重と増え方を参考しましょう。

生後0~3ヶ月で望ましい体重増加量は、1日あたり25~30gです[*2]。

新生児の場合は、体重増加が多すぎでなければ問題ありません。
ただし、赤ちゃんには体重がグッと増えたり身長が伸びる時期もあって、体重がいつも一定に増えていくわけではありません。

飲みがいいのは立ち上がり型かも

赤ちゃんの成長スピードは1人1人で違います。

一般的には生後半年でグッと発育して、その後成長スピードがゆっくりになります。ところが、赤ちゃんによっては生後半年の発育がさらに急速で、母乳やミルクの飲みが良く、離乳食が始まる頃から成長が落ち着いてくる「立ち上がり型」もいます。

新生児の赤ちゃんの飲みが良すぎると感じていても、この「立ち上がり型」という可能性もあります。体重増加量だけ見て心配をしないで、次の項のように赤ちゃんの様子も手がかりにして、本当に飲みすぎなのかどうかを判断していきましょう。

赤ちゃんが飲みすぎるとどうなる?

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赤ちゃんが飲みすぎた時には、次のような様子がよく見られます。

●お腹が張って苦しそうにしている
●機嫌が悪い
●頻回に吐く

飲む量や回数が多く体重も多めに増えていたとしても、赤ちゃんの機嫌がよく、体調もよく、うんちにも問題がなければ焦らなくても大丈夫です。

十分あげても欲しがるのはなぜ?

吸啜反射で飲んでいるのかも

赤ちゃんに十分に飲ませたはずなのにミルクをあげればまた飲むのを見て、足りないのかな?と不安になるお母さんお父さんもいることでしょう。

実は新生児の赤ちゃんは、おっぱいやミルクを飲みたいと思って飲んでいるわけではありません。
新生児は口に乳首や指が触れると反射的に吸う「吸啜反射」によって、おっぱいやミルクを飲んでいます。この吸啜反射は生後2~4ヶ月まで続きます[*4]。
そのため起きている間は、十分に飲んでいてもミルクをもらえば反射でまた飲むのです。

泣く=ミルクタイムとは限りません

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赤ちゃんが泣いたりグズると、お母さんもまわりの家族も、つい「お腹がすいたのかも」と思ってしまいがちです。何度も泣き、ミルクをどんどん飲む新生児の赤ちゃんを見て「お腹がよくすく子なのかな」と思う人もいるかもしれませんね。

でも、お腹がいっぱいになったら飲まなくなるのは生後3ヶ月ごろから。
新生児の頃は満腹でも反射でどんどん飲んでしまうため、母乳やミルクを飲みすぎることがあります。

昔から「赤ちゃんは泣くのが仕事」という言葉もあります。特に生後2週間ごろから生後3~5ヶ月ごろまでは、原因がわからない泣き「パープルクライング」をすることがあります。
ミルクを十分に飲んでいてお腹がすいていなくても、新生児や低月齢の赤ちゃんは泣き続けることがある、と知っておいてくださいね。

ミルク不足と勘違いしてあげすぎることも

赤ちゃんが泣くたびに、ミルクが足りていないのではないかと心配になって、ついミルクをあげすぎてしまうケースは珍しくありません。ミルクをあげた後も起きていたり泣き出したり、授乳した1~2時間後にまた飲んでいても、ミルクが不足しているサインとは限りません。

赤ちゃんにミルクが足りているかどうかわからなくなり、不安になって飲ませてしまうという気持ちはわかります。でも、飲みすぎて赤ちゃんが苦しい思いをするのもかわいそうですね。

ミルクが足りているか不安で迷ったら、前に書いた「飲ませすぎた時のサイン」を参考に、ミルクをあげすぎていないか考えてみてくださいね。

飲みすぎかな、と感じたら

白湯や果汁はまだあげないで

ミルクのあげすぎかもしれないと感じているお母さんお父さんの中には、今後泣きやまない時にはミルク以外のものをあげて泣きやんでもらおうとする人もいるかもしれません。

でも、新生児には白湯や果汁はまだいりません。
特に果汁は糖分が多いため、飲むと血糖値があがるので食欲を抑える効果があります。でも、そのためにミルクの摂取量が減ってしまうと、必要な栄養分が十分に取れなくなる可能性もあります。

泣いてもミルクを欲しがっていない時には、授乳に頼らずに赤ちゃんと接してあげたいですね。

ミルクだけでなく触れ合いも

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赤ちゃんが泣いたら、ミルクをあげるだけでなく触れ合いも大切にしましょう。

新生児の赤ちゃんでも目で追いかけられるようにおもちゃを目の前でゆっくりと動かしてあげたり、新生児用の絵本を見せたり、抱っこしたり、赤ちゃんの反応を楽しみながら触れ合っていきたいですね。

新生児のうちは外出を控えることが多いですが、家にこもりっきりなのもお母さんやお父さんにとってはつらいものです。時には窓を開けて、赤ちゃんと一緒に外の空気に触れてみてはいかがでしょうか。お母さんお父さんの気分転換にもなると思いますよ。

時にはリラックスタイムを

すでに書いたように、新生児や低月齢のころは原因がわからないのに泣き出し、なかなか泣き止まないことがよくあります。

赤ちゃんがどうしても泣き止まない時に、授乳に頼らないで触れ合ったりあやしたりとがんばりすぎると、つらい気持ちになったりイライラすることもあると思います。そんな時には赤ちゃんを安全な場所に寝かせて、少しだけその場を離れてお母さんやお父さんがリラックスしましょう。
気持ちが落ち着いたら、また赤ちゃんの様子を見に戻ってあげてくださいね。

健診や小児科などで相談を

育児が始まってまもない新生児のうちは、赤ちゃんのサインが読み取りづらくてミルクの量が十分かどうかわからないことも多いことでしょう。

赤ちゃんが飲みすぎていないか、または十分に栄養を取れているかどうか不安な時には、一ヶ月健診で医師や保健師などに相談して、プロの目でチェックしてもらうのがおすすめです。相談する時には普段のミルクの量や回数などの記録も持参すると、よりよいアドバイスをもらえるはずです。
一ヶ月検診の前に相談したいと感じたら、出産した産院に電話をするのもいいですね。

1人で思い悩まないで、プロと一緒に今の赤ちゃんの健康状態を確認し、ほどよいミルク量を見つけていってくださいね。

まとめ

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新生児のミルク量の目安は、ミルクメーカーによれば生後半月までは80~100ml、生後半月~生後1ヶ月までは100~120mlです。1日にあげる回数は赤ちゃん1人1人で異なります。赤ちゃんがほしがったら飲ませてあげましょう。ミルク缶のパッケージに書かれた目安量よりも多めに飲んだり回数が多くても、今の体重や数週間分の体重の増え方に問題がなければ大丈夫です。
なお、新生児は吸啜反射でおっぱいやミルクを飲むため、泣いていてもミルクを欲しがっているとは限りません。そわそわし始めたり口を開け閉めするなど、赤ちゃんの飲みたがっているサインに合わせてあげるのがおすすめです。
なお、ミルクを飲みすぎていると思っても、ミルクの代わりに白湯や果汁をあげるのはやめましょう。泣いたらすぐにミルクで落ち着かせようとしないで、ミルクを欲しがっていない時にはあやしたり触れ合うようにします。新生児や低月齢の赤ちゃんは理由もなく泣くこともあります。泣き止まないで困った時には赤ちゃんを安全な場所に寝かせて少しだけ離れ、お母さんお父さんが落ち着くようにしたいですね。
新生児期はわからないことが多くて大変ですが、赤ちゃんはどんどん育っていきます。今だけ味わえる、小さく愛らしい新生児との生活を楽しんでくださいね。

この記事の監修ドクター
梁 尚弘先生
りょうキッズクリニック(埼玉県所沢市)院長。平成10年順天堂大学卒業後、日本大学小児科研修医、沼津市立病院小児科、横須賀市立市民病院小児科、日本大学小児科助教、瀬戸病院小児科医長を経て現在に至る。小児科専門医。

(文:大崎典子/監修:梁尚弘先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]「平成24年3月 乳幼児身体発育評価マニュアル」厚生労働省
https://www.niph.go.jp/soshiki/07shougai/hatsuiku/index.files/katsuyou.pdf
[*2]「赤ちゃん&子育てインフォ」母子衛生研究会
https://www.mcfh.or.jp/
[*3]「小児神経学的検査チャート作成の手引き」日本小児神経学会
https://www.childneuro.jp/modules/about/index.php?content_id=29
[*4]「過飲症候群」橋本武夫 赤ちゃんを守る医療者の専門誌 with NEO Volume 22, Issue 9, 886 - 887 (2009)

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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