【助産師解説】添い乳は危険!?リスク回避の5つのポイント

【助産師解説】添い乳は危険!?リスク回避の5つのポイント

添い乳は危険!という声も多いですが、どのような点にリスクがあるのでしょうか。上手に行えばママと赤ちゃんにメリットの多い授乳方法でもあるので、添い乳におけるトラブルを回避するための方法やコツについて紹介します。


添い乳はした? ~ママアンケート~

母乳育児を行っている(行った)ママたちに、授乳期の添い乳についてきいたところ、65%のママが添い乳経験者でした。

添い乳は危険? 添い乳の利点とリスク

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添い乳は窒息の危険があるので避けるべき、との声も聞かれますが、ママと赤ちゃんが楽に授乳できる方法でもあります。では、添い乳には具体的にどのような特長とリスクがあるのかについてお伝えします。

添い乳とは

添い乳とは、ママと赤ちゃんが体を横たえたまま授乳を行う姿勢を言います。

横になった状態で授乳をするので、授乳の際にママの体も疲れにくいでしょう。
抱っこでの授乳では疲れてくるとだんだん姿勢がくずれてくることがありますが、添い乳ではそうなりにくく、長時間の抱っこによる腰痛や腱鞘炎の予防・緩和にも役立ちますね。

特に、発熱時など、体調不良があるときは授乳が困難になりますが、添い乳なら比較的楽にできるので、ある程度は授乳を続けることができます。(風邪を引いたことで授乳を中止する必要はありませんが、マスクをしてしっかり手洗いをする、そしてできれば授乳以外の時間は別の部屋で過ごすことが望ましいです。)腰痛がある場合や、帝王切開による痛みや会陰の痛みが残っている時期にもおすすめです。

添い乳のリスク

そんな、楽な姿勢で行える添い乳ですが、赤ちゃんを窒息させてしまうリスクがあることは忘れてはいけません。

子育て中のママは疲れています。特に、夜間授乳はママも眠い状態で行うので、気づかぬうちに寝てしまい、力が抜けて赤ちゃんに覆いかぶさってしまう……という危険があり、実際にこのような事故は起きています。

添い乳でそのまま赤ちゃんがママと同じベッドで寝た(添い寝)場合、環境面でのリスクも生じます。例えば、ベッドの端に気づかないうちに赤ちゃんが寄ってしまい転落したり、ベッドと壁の間に挟まってしまう事故も起きています。

この他、命の危険はありませんが、常に同じ姿勢で授乳していると片側のおっぱいしか吸われなくなるので、もう片方が乳汁うっ滞を起こしたり、乳腺炎になる可能性もあります。

添い乳のポジショニングとコツ

それでは、リスクを避けるためにはどのような点に注意すればいいのでしょうか?

まずは、添い乳のポジショニングを知り、そのうえで、より安全に授乳できるコツを見ていきましょう。

添い乳の正しいポジショニング

ママと赤ちゃんが向かい合うように横向きに寝ます。

ママの頭の位置が高くなるとやりやすいので、枕やバスタオルを頭の下に入れで調整しましょう。

そのまま、下側のおっぱいの乳首と赤ちゃんの口の位置を合わせましょう。赤ちゃんがまだ首が据わっていないときは自分で乳頭を捕らえるのが困難なため、下の腕を赤ちゃんの頭の下に入れて腕枕をしてあげてそのまま背中を引き寄せていきましょう。ここでおしりを支えがちですが、赤ちゃんが上に移動しやすいので背中だけを引き寄せるようにしてみましょう。

そしてもう反対の手でおっぱいの付け根のほうをつかみ、赤ちゃんの口に乳首が入るよう誘導してあげます。赤ちゃんが少し上を向いているような角度がベストです。

その際、おっぱいをつかんだ手が赤ちゃんの顔に当たらないように注意します。

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赤ちゃんの首がしっかりしてきて自分で乳首を探すのが上手になってきたら、腕枕をやめて自分の頭の下へ腕を入れるようにするとよいでしょう。

そして赤ちゃんの背中が安定しやすいように、背中に丸めたバスタオルなどをあてて支えてあげましょう。

ただし、赤ちゃんが眠る場所に柔らかい寝具やクッション、タオルなどがあると、窒息のリスクが生じます。添い乳の後に赤ちゃんを寝かせる場合でも、使ったタオルなどをそのままにせず、赤ちゃんが寝返りをうっても届かないようベビーベッドとは別の場所に置きましょう。

赤ちゃんに覆いかぶさらないよう工夫を

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添い乳で、特に(ママが横に寝て)上側のおっぱいをふくませるときは、どうしても赤ちゃんに覆いかぶさってしまいます。万が一その状態で寝てしまったらとても危険なので、飲ませるおっぱい側に赤ちゃんを移動させてから(左のおっぱいを飲ませるとき、赤ちゃんはママの左側へ移動させる)、もう片方のおっぱいで添い乳をしましょう。

その際、一回ずつ起き上がって赤ちゃんの位置を変えるのは大変なので、まず寝ながらお母さんの胸の上に赤ちゃんを乗せ、そのままずりずりと今授乳していた方に体を移動し、反対側に赤ちゃんごと向くと楽です。

添い乳による窒息のリスクを防ぐためのポイント

①赤ちゃんを寝かせる敷布団は固めのものにしましょう
添い乳をする際に使うベッドなどが沈み込むようなタイプの時は、赤ちゃんが寝る部分だけベッドパッドを敷くなどして硬めにしておきましょう。

②ソファは避けましょう
ソファでの添い乳は、転落や窒息のリスクが高いので行わないようにしましょう。

③授乳が終わったらベビーベッドへ
添い乳で赤ちゃんが眠ったら、そっとベビーベッドへ移してあげましょう。同じベッドで添い寝をすると、眠っている最中にママが赤ちゃんに覆いかぶさってしまうなど、深刻な事故につながるリスクがあります。

④かけ布団は別にしましょう
赤ちゃんにかける布団はママと別のものにしましょう。そのままママの布団をかけると高さの違いから赤ちゃんの顔に布団かかかってしまう可能性があり、危険です。

⑤眠気が出る薬を飲んだ時はやめましょう
薬に関して、授乳期に飲んでも問題のない量や種類であれば赤ちゃんへの直接の影響は少ないですが、服薬や飲酒の影響で添い乳をしながら深く眠り込んでしまうと、赤ちゃんの方に気づかず寝返りをしてしまい窒息させてしまう危険があります。お酒を飲んだり、眠くなる作用のある薬を飲んだあとは添い乳はしないでください。

添い乳での頻回授乳が不安な時

寝かしつけ時のおっぱいがないと眠れなくなることが不安と感じるママは、添い乳での頻回授乳は避けた方がいいかもしれません。夜間だけ、1日に1~2回ということなら特に問題ないと思いますが、それ以上になるといろいろと心配事が増えてくる可能性があります。

特に、夜ぐずるたびにおっぱい……としていると、仕事に復帰した後などは、たとえ添い乳であっても夜中の頻回授乳で疲れてしまうでしょう。

もちろん、それでも問題ないという場合はいいですが、夜間授乳がつらく感じてきているママは授乳以外での寝かしつけ方もためしながら、状況に合った方法で対応しましょう。

まとめ

添い乳はママの体への負担が少ない授乳姿勢ではありますが、そのまま添い寝に移行することで窒息などのリスクをともなうこともあります。添い乳を終えたら、ベビーベッドに移してあげましょう。体力があるときはできるだけ座った姿勢で授乳し、そのまま抱っこで寝かしつけたり、おんぶしたりと授乳以外の寝かしつけ方法もためしてみてくださいね。

この記事を解説してくれた先生
清水茜先生
助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。
東京慈恵会医科大学附属病院の産科、NICU勤務や地域の産婦人科病院にて、妊娠・出産・母乳育児指導・NICUにおける母乳育児指導などに関わる。現在は保健センターで妊婦向けに保健指導を行っている。 自身も、二人の男子を子育て中。

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修・解説:清水茜先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

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