約9割が副業の目的を「収入増加」と回答、副業収入は年50万円以下が約8割に
ベンドが運営する「スキルアップ研究所」は、「副業の目的とその結果に関する実態調査」を行い、結果を発表しました。
調査背景
近年、働き方改革や終身雇用制度の変化に伴い、本業とは別に副業を始める人が増加しています。
今でこそ頻繁に耳にするようになった副業という言葉ですが、副業の種類や副業からの収入、副業をしている人の目的意識などは明らかになっていません。
そこで今回、副業経験者を対象に副業の目的や手段、その達成について調査を実施しています。
副業の種類は「軽作業」が約2割
「現在どのような副業をしていますか?」という質問に対し、「軽作業」と回答した人が19.5%で最多に。ついで、「ネットビジネス」が16.5%という結果となりました。
一方、投資関連やサービス業、WEB・動画制作もそれぞれ10%を超えており、副業の分野にはバリエーションがあることが明らかになりました。
本業と関係のない副業をしている人が多い
回答者に本業および副業の業種を尋ねたところ、本業に近い業種の副業をするといった強い相関は見られませんでした。
これは後述にもあるように、副業を「本業のためのスキルアップ」ではなく「(本業とは関係なく)収入増加手法」として考えている人が多いことによると考えられます。
一方で、サービス・接客業同士、IT・ソフトウェア業とWEB動画制作の副業、建設業や運輸業と軽作業といった、本業での知識や経験が活かされる特定の分野では、4割前後の比較的強い連関が見られました。
副業からの年収は50万円以下の人が8割以上
「あなたの副業での年収を教えてください」という質問に対し、72.5%が「25万円以下」、14.5%が「25-50万円」と回答。このように、副業からの年収は7割が25万円以下、85%以上が50万円以下であることがわかりました。
また、100万円以上の年収を得ている人は3%、150万円以上は1%にとどまり、副業から100万円を超える年収を得ることは難しいことが判明しました。
約9割が副業の目的として「収入増加」と回答
「あなたが副業をしている『最大の』目的を教えてください」という質問に対しては、86.5%が「収入を増やすため」と回答。「収入増加」が副業の目的として圧倒的に多いことがわかりました。
課題と展望
今回の調査で、副業にかける時間や副業からの年収、副業の目的などが明らかになりました。
特に、副業の目的としてほとんどの人が収入増加を一番に考えていることが判明。また、本業と関係なく副業は副業として考えている人が多く、実際に本業の分野と副業に強い関連はありませんでした。
一方で、副業をしている人の多くが、将来的な転職や独立を考えていることを示唆する結果も見られました。特に、現在働いている企業で定年まで働く意思を持っている人は数割にとどまっており、副業収入の安定後に独立を考えている人も一定程度いることがわかります。
今後は、いかに副業によって収入増加やキャリアの実現を達成していくか、さらなる制度構築や理解の促進が求められそうです。
調査概要
「副業の目的とその結果に関する実態調査」
対象者:副業経験のある人
対象地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年12月1日〜12月8日
回答数:200
出典元:https://reskill.gakken.jp/4500
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※この記事は2025年01月06日に公開されたものです