「取り急ぎ」の意味とは。目上の人に使っていいか、使い方と言い換えも紹介
「取り急ぎ」の言い換え表現
「取り急ぎ」は便利なフレーズですが、相手やシーンによっては不快に思わせてしまう可能性もあります。言い換え表現として、より丁寧な印象の言い回しや、少しニュアンスの異なるフレーズも覚えておきましょう。
(1)「まずは」
「まずは」は「取り急ぎ」と比べて緊急性はやや低くなりますが、雑なイメージは少ないでしょう。「まずは概要をお送りいたします」といった形で使用します。
「取り急ぎ」と同様に、後ほど、改めて詳細を伝えましょう。
(2)「~のみで失礼いたします」
「取り急ぎ」の代わりに「要件のみで失礼いたします」のように、部分的な伝え方になる旨を謝罪する言い方も可能です。こちらも緊急性が高い要件の部分のみ伝えた後は、改めて丁寧に連絡し直すことが必要です。
「まずは」と組み合わせて、「まずは要件のみの連絡で失礼いたします」「まずはお礼のみで失礼いたします」のように使用することもできます。
(3)「略儀ながら」
「略儀」は、事情があって、正式な内容や手順を省略する様子を意味します。「急いでいる」「後で正式な連絡をする」というよりも、「簡略化する」といったニュアンスが強い表現です。
具体的には「略儀ながら書面でのご挨拶とさせていだきます」など、本来は別の方法で伝えた方がより丁寧ながらも、訳あって省略する旨を意味するのです。
なお例えば重大なミスをしてしまい先方に直接会って謝罪すべき際に、「略儀ながら」と記載したメールや書面を送ってしまうと、それで済まそうとしていると思われて相手を不快にさせる可能性があるため、十分に気を付けましょう。
「取り急ぎ」は急いで何かを伝えたい時のフレーズ
「取り急ぎ」は、相手に緊急で何かを伝える必要がある時に、まずは要点だけでも伝えたいと断りを入れる表現です。
ただし、目上の人が相手の時や、大切な謝罪やお礼などを急ぎで送ることは、雑に対応したと思われる可能性もあります。使う相手や場面には十分注意しましょう。
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※この記事は2024年09月20日に公開されたものです