「ちなみに」は敬語で言い換えが必要? 意味と使い方・言い換え表現を解説
「ちなみに(因みに)」は「ついでに言うと」という意味のフレーズ。日常会話でもよく使いますが、ビジネスでは言い換えた方がいいのか、そのまま使っても失礼はないのか気になるところです。本記事では「ちなみに」の意味、使い方と例文や類語、誤用まで一気に紹介します。
普段よく見聞きする「ちなみに」という言葉。意味を間違って使っているケースがあったり、ビジネスシーンで使用していいのか迷ったりと、難しさがあるフレーズでもあります。
この記事では「ちなみに」の意味と、正しい使い方や例文を紹介していきます。類語もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
「ちなみに」の意味
早速、「ちなみに」の意味を確認していきましょう。辞書には、下記のように記されています。
ちなみ‐に【▽因みに】 の解説
[接]前に述べた事柄に、あとから簡単な補足などを付け加える時に用いる。ついでに言うと。「—、新郎と新婦は幼いころからのお知り合いです」
[補説]あとに「言う」などの動詞を伴って「ちなみに言えば」「ちなみに申しますと」のように、副詞的にも用いる。
出典:(『デジタル大辞泉』小学館)
このように「ちなみに」は、今まで話していたことに関連して、追加の情報を述べる時に使用します。
「ちなみに」は漢字にすると「因みに」と書きます。「因」は「因縁」や「原因」という言葉にも使われているように、ちなむ・関係する・由来するといった意味があります。
「ちなみに」のよくある誤用
「ちなみに」は補足の役割を持ち、既に説明したのと同じ話題について、情報を付け足したい時に使用できます。関連しないことを話す際に、「ちなみに」を使うと誤用になるため注意しましょう。
例えば「会議室は6階です。ちなみに明日のイベントですが……」「今日は良い天気ですね。ちなみに先日おっしゃっていた新商品の件は……」といった形で使わないよう気を付けましょう。話題を転換したい時は「ところで」などが適切です。
「ちなみに」の敬語での言い換えは?
「ちなみに」自体は敬語表現ではありません。そこで、ビジネスシーンなど目上の人に使う時には「ちなみに申し上げますと」「ちなみにお伝えすると」のように、敬語とセットで使うといいでしょう。
その他にも「ちなみに」だとカジュアルすぎる印象になりそうだと感じたら、「補足いたしますと」のように、より具体的で丁寧な言い換え表現にするのもおすすめです。
「ちなみに」の使い方(例文つき)
「ちなみに」は、前に述べた内容に補足をする時に使用します。「ちなみに」だけでも通じますが、「ちなみに言うと」のように、副詞的に使うこともできます。
「ちなみに」単体ではカジュアルな表現になってしまうと感じる場合は、敬語表現とセットで使うといでしょう。下記で具体的な例文を見ていきましょう。
「ちなみに」の例文
・明日の会議は○時開始予定です。ちなみに場所は2階の会議室です。
・先日お問い合わせいただいた件についての資料を添付いたします。ちなみに、弊社のホームページでも、こちらの簡易版の情報をご確認いただけます。
・こちらは○○菓子店のようかんです。ちなみに言うと秋限定の栗ようかんがもうすぐ発売されるそうなので、次回はそちらをお持ちしますね。
・Aプロジェクトの責任者にBさんを推薦します。ちなみに申し上げるとBさんは、前職で○○に従事しており、△△についての知見があります。