「推察いたします」の意味とは? ビジネスでの使い方や言い換え表現を解説【例文付き】
「推察いたします」の類語・言い換え表現
「推察いたします」という言葉には、いくつかの類語・言い換え表現が存在します。ここでは、特に代表的な4つのフレーズを見ていきましょう。
それぞれニュアンスが異なるので、状況やシーンに応じた使い分けを心掛けてくださいね。
(1)「拝察」
「拝察(はいさつ)」は、「推察」と同じ意味を持つ謙譲語です。「推察」よりも謙譲のニュアンスが強いので、目上の人により丁寧な印象を与えられます。
「拝察します」だけでも敬語として使用可能ですが、かしこまった場では「拝察いたします」や「拝察申し上げます」と述べるのが好ましいでしょう。
(2)「ご賢察」
「ご賢察(ごけんさつ)」は、「推察」に尊敬語のニュアンスを加えた表現です。
相手にこちらの事情を察してほしい時などに、「お察しください」といった意味合いで用いられることが多く、「ご賢察の通り」「ご賢察の上」「ご賢察いただく」など、幅広い形で使用可能です。
ただし、同僚や後輩相手に使うと堅苦しい印象になってしまう可能性があるので注意しましょう。
(3)「ご高察」
「ご高察(ごこうさつ)」も、前述の「ご賢察」と同じく、「推察」に尊敬語のニュアンスが加えられた表現です。
しかし、「ご高察」の方が「すぐれた推察」として褒める意味合いが強いので、「かしこい推察」として依頼や謝罪の場で用いるのであれば「ご賢察」が適しているでしょう。
(4)「忖度」
「忖度(そんたく)」は、「推察」と同様、他人の気持ちを推し量ることを意味する言葉です。
ただ、「推察いたします」のように「いたします」を添えることは少なく、多くの場合「忖度する」の形で使われます。丁寧さを加えた「ご忖度」もあまり一般的ではありません。
なお、「忖度」は本来ポジティブな意味を持つ言葉ですが、近年では「相手の顔色をうかがう」というネガティブな解釈で捉える人が多くなってきました。
そのため、本来の字義通り使用することも可能ですが、誤解を生む恐れがあるので、ビジネスの場ではあまり積極的に使わない方が良いでしょう。
「推察いたします」は相手の気持ちに寄り添える便利な言葉
「推察いたします」は、他人の事情や心中など、言葉にされていない気持ちを推し量る表現です。
謙譲語として目上の人にも使用可能なので、ビジネスシーンでは幅広く活用できるでしょう。今回の内容を参考にしながら、ぜひこのフレーズを使いこなしてくださいね。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年11月28日に公開されたものです