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「そうです」は敬語? ビジネスシーンにふさわしい丁寧な言い換え表現を解説

にほんご倶楽部

「そうです」は相手の話を肯定する時に用いられるフレーズです。しかし、ビジネスシーンやメールで使用するのは好ましくないといわれているのをご存じでしょうか。今回は、「そうです」という言葉について解説していきます。

「そうです」という言葉は、相手から聞かれたことに答える時や、伝えられた情報を肯定する時に使うフレーズです。

「です」を用いた丁寧な表現ですが、ビジネスシーンではそのまま使用すると、ややカジュアルな印象になってしまうため注意が必要。

今回は、相手に失礼のないように「そうです」を使うにはどうしたら良いのかを解説します。ぜひ参考にしてくださいね。

「そうです」の意味とは

「そうです」は相手の話を肯定する時や、「はい」の代わりとして使われる相づちです。

「その通りです」といったニュアンスがあり、他者の意見を否定することなく受け止める時に役立つフレーズといえます。

「そうです」は敬語として使える? ビジネスで使用する時の注意点

「そうです」は、「です」という丁寧語を用いた敬語表現です。日頃から一緒に仕事をしている上司や同僚など距離が近い相手に対しては、そのまま使用して問題ないでしょう。

しかし、このフレーズは少々カジュアルな印象があるため、普段あまり関わりがない上司や取引先の相手に対しては、より丁寧な表現に言い換えるのがおすすめ

ビジネスメールで使うのもあまり好ましくないので、書き言葉としての使用は避けるのがベターです。

また、「そうです」と述べる際は、その後に自分の意見を付け加えるなどすると、きちんと話を聞いている姿勢を示すことができ、好印象につながるでしょう。

「そうです」の丁寧な言い換え表現は?

ここからは、「そうです」の丁寧な言い換え表現を紹介します。ぜひ、ビジネスシーンで活用してみてください。

(1)「そうでございます」

「そうです」は、語尾を「ございます」に言い換えることでより丁寧な表現になります。

お客さまから尋ねられたことを肯定する時などに用いると、柔らかい印象を与えることができるでしょう。

また、「そうでございます。〇〇は~」など、理由や情報を付け加えることでさらにくわしい説明ができます。

(2)「その通りでございます」

「そうです」だけではシンプルすぎる返答になってしまうと感じる時は、「その通りでございます」という言い回しにするのもおすすめ。

ただ「そうです」と答えるよりも、相手の意見や考えをしっかりと肯定でき、上司などの目上の人に対しても使用可能な表現です。

ただし、頻繁に使いすぎると、本当に話を聞いているのか、相手に不安な気持ちを抱かせてしまう可能性も。

そのため、「その通りでございます」の後に相手が言ったことを繰り返すなどして、きちんと話を聞いていることと、肯定している気持ちが伝わるようにしましょう

(3)「左様でございます」

「そうです」は、「左様でございます」というフレーズに言い換えることも可能です。

「左様」には、「その通り」という意味があり、「左様でございます」とすることで、目上の人や取引先の相手にも対しても使うことができる敬語表現となります。

相手からの「これは〇〇ですか?」といった質問に対して、「左様でございます」と肯定したり、打ち合わせの時間変更の相談を持ち掛けられた際に、「左様でございますか。では、16時からの変更でいかがでしょうか」という形で述べたりすると良いでしょう。

しかし、同僚や後輩に対して用いるには堅苦しい表現となるので、あくまで自分より目上の人に使うフレーズとして覚えておくのがおすすめです。

(4)「おっしゃる通りです」

「そうです」の丁寧な言い回しとして「おっしゃる通りです」に言い換えるのも良いでしょう。

「おっしゃる」は「言う」の尊敬語ですので、「おっしゃる通りです」とすることで「あなたの言う通りです」という意味合いになります。

このフレーズは、相手の意見が正しいと感じる時や自分も賛同する場合に使うのがおすすめです。

また、「おっしゃる通り、〇〇です」というように、相手の意見を繰り返すことで、しっかりと話を聞いている姿勢をアピールできるでしょう。

(5)「伺っております」

相手から伝えられた内容が既に見知っている事柄であれば、「伺っております」と述べるのがおすすめ。「伺う」とは「聞く」の謙譲語です。

例えば、お客さまや取引先の相手から何か希望や情報を伝えられた際に、「(上司などから)伺っております」という形で用いることができます。

ただし、言い方によっては、「既に見知っていることを何度も言わないでほしい」というネガティブな捉え方をされてしまう可能性も。

そのため、「伺っております」を使う時は、冷たい印象を与えないように、笑顔で応対することや、「ありがとうございます。伺っておりました」といった感謝の気持ちなど、前向きな言葉を添えるように心掛けましょう

「そうです」の表現は相手によって使い分けるのがベター

「そうです」は、相手が言ってきた情報や質問に対して、「その通りだ」と肯定する意味を持った言い回しです。

しかし、ビジネスシーンでそのまま使うと、カジュアルすぎる印象を与えてしまう場合があります。

そのため、目上の人や取引先の相手に対しては「そうです」ではなく、「おっしゃる通りです」「左様でございます」といった適切な敬語表現に言い換えましょう。

相手との関係性を元に、言葉を上手に使い分けてくださいね。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2023年11月14日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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