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【Ep.5-6】最悪の事態発生!? 地獄のワンモアタイムとデスリサイタル

#ラブ トランジット考察

やまとなでし子

俳優・プロアスリート・経営者など、華麗な肩書きを持つ10人の男女。でも実は彼ら……全員が誰かの元恋人! 次の恋のお相手は“新たな恋人”か? それとも“忘れられないアノ人”か? 「終わった恋には未練ゼロ! 復縁なんてありえない派」と「もう一度よりを戻したい……未練アリアリ派」が入り混じり、究極の二択に向き合う新感覚恋愛リアリティ番組「ラブ トランジット」を、コラムニスト・やまとなでし子さんが考察します!

※このコラムは「ラブ トランジット」エピソード1〜6のネタバレを含みます。

本能と感情に支配された野生動物・きょうへい

番組を最大限に盛り上げてくれる、恋リアに欠かせない存在の一つ「何をするかわからない、感情に支配された人間」を今回担当してくれている、女装の才を取り上げたレインボー池田こと、モデル・きょうへい。

彼はJD・ありさと復縁したいのですが、ありさは経営者・ダイキといい感じ。

ただでさえキャパの小さいきょうへいにとって、ありさとダイキがデートから帰ってきて、そのデートコースのおさらいを目の前でされるとなっては、精神的拷問でしかなく、いても立ってもいられず、ありさを即ベランダに連れ出します。

それすらもありさの「3分待って」も「じゃあいいわ」と待てずに、不機嫌ぶつけてソファーにジャンプ。カップ麺待つ時間程度も耐えられないとか日清と安藤百福の企業努力に謝罪してほしいレベルです。精神が極限状態なのもあると思いますが、本能と感情に支配されていて、やってることがまじで野生動物。

北風と太陽の超暴風北風ムーブ

さてそこでのアピール方法も、まるで北風と太陽の北風です。

「ダイキに負けないようデートに誘って自分の良さをアピールする」とかポジティブなものではなく、自分の負の感情をただただ相手にぶつけるだけのネガティブ暴風北風スタイル。

「俺帰ろっかな。(2人を)見ててつらい」「いいな向こうばっかり。毎日つらい、しんどい」とまるで被害者。それを言われてありさは何を返したらいいのか。

ありさが「そういうところが嫌だった」とはっきり別れの原因を伝えてくれたのに、一向に改善の気配なく、そのまま繰り返すのは感情が先立ってしまう性質ゆえなのか。

最悪の選択肢を見事にピンポイントで選び抜く才能と、配慮

ありさも「そんなしんどいとか言われても」とごもっともな返答をするのですが、そうしたらまぁ大変。「だよね! ごめん! いいよ!」と北風は逆ギレ&不貞腐れて逃亡。

負の感情をぶつけて相手をコントロールする付き合い方って、好きの感情があったり、弱いタイプの子は嫌われたくなくて屈しちゃったりするんですが、はっきりモノが言える&微塵も気持ちがないありさは一切屈しないし、どんどん心を遠ざけるだけ。

全てにおいて、最悪の選択肢ビンゴカードの穴をこれでもかとぶち抜きまくってて、トリプルビンゴくらいになってるの、マジで逆に才能。

にしても、きょうへいがこうなることくらい予測できるんだから、ありさもダイキから花束もらった経緯をきょうへいに聞かれてありのまま詳細に話したり、目の前でデートの話題出したりするのは控えてあげなよ、とも思いつつ。ただでさえきょうへいが精神限界状態なのは、参加者全員の共通認識であるほど明白なので、きょうへいの前では濁すくらいしてやる配慮もまた優しさですよね。

地獄のおかわり・ワンモアタイムプリーズ

一旦はけたはずが「ワンモアタイムプリーズ」の一言とともに再度登場し、有無を言わさずありさをベランダに拉致り、地獄の時間を強制おかわりさせるきょうへい。

「当店、スタバのようなワンモアコーヒー制度はございませんし、そのようなレシート半券もお渡ししてないのですが?」と、突っ込む猶予も与えさせないスピード感。こんなに嬉しくないワンモア制度ある?

「ごめん!」と謝っても時すでに遅し。後から反省するくらいなら、脊髄反射で言葉を紡ぐ前に一歩先を考えられるよう成長できると、もう少し復縁に光がさすのですが。

スキンケアブランドマーケティング担当・ルカが何度か色々説教してくれてる場面がありましたが、このホカンスでルカは教育係、いや、調教師として野生動物きょうへいのメンタル矯正合宿を実現させ、成長させて欲しいものです。もう復縁とかそういう次元ではない。まずそこ。

でもこういう本能で生きるメンバーがいるからこそ恋リアが盛り上がるってもんです。ありがとよ! きょうへい最高だよ!

ところで、ルカの「あなた(きょうへい)呪われそう。気をつけた方がいいよ(真顔)」の突然の細木数子が憑依したイタコ芸はなんだったんですかね。ガチでしょんぼりしてたきょうへい可愛かったです。

全員強制アリーナ席リサイタルで全員無事チベスナ化

物議を醸したキャンドルマサシ・リサイタル。ジャイアンが「鼓膜を殺すリサイタル」だとしたら、こちらは「心を殺すリサイタル」。メンバー全員強制アリーナ席@リビングで、全員をチベットスナギツネ顔にさせます。ただ一人を除いて。

そう、キャンドルマサシのX、看護師・えりです。「サヨナラから始まることがたくさんあるんだよ」という「別れを受け入れて次のステージ行こうぜ!」的な曲選に、復縁を希望するえりはアリーナで号泣。

全員能面のような顔でえりの退場を見守る中、歌い切って薄ら笑いを浮かべるマサシ。今どんな感情なん?

「盛り上がってるー?? アリーナーー!!? えっアリーナ???」と心の中のあゆが困惑するほど、全員の感情がこんなにも死ぬリサイタルあるんすね。まさにデスリサイタル。

マサシ確信犯でしょ。

「なんでこの曲だったの?」という満場一致の疑問を切り出してくれたダイキ。さすが敏腕経営者。シゴデキ!

マサシ「さよならすることがあったとしても、それが相手のためになるなら応援するような歌詞だったりするから」

そこで火を吹く今回のツッコミ大賞、プロたこ焼き師兼プロアメフト選手・よしひとによる「気持ちが整理ついたから歌ったみたいな? 今のタイミング?」

「誰のためとか全くなくて」というのがマサシの回答でしたが、仮にそうだとしてもマサシなら歌詞がえりにブッ刺さってしまうことくらい絶対に予測できたし、ある程度それ込みで歌ってると思うんですよね。ましてやマサシから別れの原因を直接伝えられて、傷心の最中にこれ歌われるのはトドメ刺されます。

そして、マサシといい感じのアパレルディレクター・あみは、この地獄絵図を見て何を思ったのでしょう。みんなのXが明かされた時も、あみは「より気をつけなきゃな、と思った。しんどい人もいるし、考えて行動しなきゃ」と、人への配慮に溢れていたんですよね。そんな考えを持つ人にとって、「Xの前で最悪な選曲をし、なおかつ酔いしれて歌う」って、よくは映らないように思うのですが、あみの心中はいかに。

1カ月って、ホカンスと交際期間同じやないかい!

さて、先ほどツッコミ大賞が出ましたが、審査員特別賞はダイキがルカ&よしひとの交際時の写真を見ながら「今の感じで(交際期間)1カ月なんかい!」です。まじでそれ。ホカンス期間とほぼ同じやないかい!1カ月でどんだけ喧嘩したんだよ。

でも2人の様子を見ていると、すこぶる相性が悪い、それに尽きるような気がします。よしひとって喋り方がぶっきらぼうで、キツく聞こえるのかもしれないけれど、彼の人柄を知るとそうではなく、そんなに厳しいことは言ってないように思うんですよね。

でもそれがルカにとっては琴線に触れる。そしてルカはルカで真顔でぶっ刺しにいくから彼女の発言も結構キツく聞こえる。よしひとはそこでキレ返さず落ち着いて返してるのが良いですね。

言い合いの時、よしひとの「人が話してるのに絵かくの?」という指摘とか真っ当だと思うんですよ。これ逆にルカがよしひとにされたら、ブチギレてると思います。

よしひと、ルカの故郷の村でも焼いたん?

「ルカの気持ちは?!」が全ての言い争いの根っこにあって、基本的にルカが上で、よしひとが常に下手に出ている印象なんですが、そうなる決定的な何かを交際期間中にやらかしたんでしょうか? たった1カ月ですけど。

よしひと、ルカの故郷の村でも焼いたん? たった1カ月の間に?

あくまでここで見えてる限り、の話なので、他にも要因があったのかもしれませんが、よしひとの振る舞いは人によっては気にならないし、ルカにとってはブッ刺さってしまう。これはただただ相性の問題すぎて、復縁しても同じ結果になりそうですね。好きだけじゃうまくいかないの、難しい。

10年経ってラーメンデート誘ってたら炎上だろ

リングアナウンサー・マイは10年前の元カレ・ダイキに、復縁するでもないのに何を求めてるんだかよくわかりませんでした。ある程度の社会的地位やお金を得た振る舞いが受け入れられない、といった訴えでしたが、中高生の時の交際から10年も経って社会人になればそりゃ人なんて嫌でも変わります。

安いラーメン食べるのが幸せだったって、中高生じゃそうでしょうけど、社会人になった今、ありさを初デートでラーメン誘ってたら、ネットのサイゼ論争ばりに大炎上ものです。

ダイキのアプローチはさして財力をちらつかせてどうこうでもなく、社会人として普通な感じだし、その中でミルクティーやケーキ作ったり、バー自作したり、手作りで喜ばせようと工夫を凝らしてるあたりは、素直な本質は変わってないんじゃないかと思うんですよね。

マイの訴えの本当の理由

復縁するわけでもないのに「あなたは変わった! 昔のあなたが好きだった!」と言われても、変わる義理もなければ、どうすることもできない訴えだと思います。

そこは意味わかんないんですが、この訴えは表向きで、問題の本質はダイキのマイ放置にあるのかな、と思います。久しぶりのマイとの再会を楽しむどころか、会話すらまともにしていなかったっぽいので、それでありさにグイグイいってたら、「なんなのコイツ?」ってなりますよね。

だから、あの涙は「マイへの配慮とリスペクト不足」が原因。「何かあったら助けるよ」とか言ってたのに、ホカンスを乗り切る仲間どころか、マイの存在ガン無視して、なに速攻女にがっついとんねん! っつーことなんでしょう。

この話し合いの後も、変わらずダイキはありさにがっついてたので、マイのお気持ちはまた複雑でしょう。

誰かが幸せになると、誰かが不幸になるエグめのシステム

ラブ トランジット、見応えありすぎません!? 他にも書きたいこといろいろあるんですが、文字数足りなすぎます。そして次回は早くも最終回。早すぎです……。シーズン2があるなら2カ月くらいホカンスして、話数増やして欲しいです。

システム上、全員が幸せになることは不可能なこの恋リア。ラストそれぞれの決断はどうなるのでしょうか?

(やまとなでし子)

Amazon Original『ラブ トランジット』概要

タイトル:『ラブ トランジット』
作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0C5BCV4M9
本予告:https://youtu.be/lGyWTew58-U
配信開始日:2023年6月15日()22時より配信中
※配信内容・スケジュールは予告なく変更になる場合がございます。
話数:本編8話

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※この記事は2023年06月30日に公開されたものです

やまとなでし子 (コラムニスト)

大和撫子とは対極にいるアラサーJK(女子会社員)。バチェラーを始めとした恋愛リアリティ番組、ドラマ、合コン、婚活、過去出会った世にも不思議な男性たちや日常についての備忘録をTwitterとブログで綴っている。インスタでは綺麗めファッションコーデを日々更新。

Twitter:@yamatonadeshi5
Instagram:yamatonadeshi5
ブログ:男性見聞録

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