これこそが美肌への近道。美容クリニックの先生に聞いた「美容医療のはじめの一歩」

取材・文：朝井麻由美
撮影：洞澤佐智子
編集：杉田穂南／マイナビウーマン編集部

マスクをつけるのが当たり前になって早3年。お肌が荒れている時もマスクをしていればバレない、なんてこともありました。となると、これからマスクを徐々にしなくなっていくにあたって気になるのがお肌対策。

そこで、この機会に美容医療を体験してみるのはいかがでしょう？

なじみのない人にとっては美容医療って「高いんじゃない？」「痛いの？」といった不安なイメージがあるかと思います。ですが、美容医療にはダウンタイムも少なく1万円程度でできる施術もあり、昨今は美容医療に対するハードルも下がっているのだとか。

そこで今回は、脱マスク時代に備えて自信をつけたい大人女性のために、知っておきたい美容医療のリアルなお話をTCB秋葉原院の高柳佑衣子先生に教えてもらいました。

美容クリニックって、高いの？　痛いの？

――まず、お肌のことを考える上でエステという選択肢もあると思うのですが、エステにはない、美容クリニックならではのポイントはどういった点になりますか？

やはりあくまでも「クリニック」ですので、ナースやドクターが処置をしてくれるところが一番の特徴です。施術メニューや、出力の強さなど、患者様に合わせてご提案して、その人に最も合うものをカスタマイズしていけるのがいいところだと思います。

――自分にピッタリ合ったものだからこそ、効果が出やすいんですね。

そうですね。目標に向かって、最短の道で行くことができると思います。仮に施術中に肌にトラブルが起きてしまっても、ドクターが見てすぐに施術メニューを修正していきます。細かく調整していけるので、間違った方向に進んでいた、なんてこともありません。

――それは安心です。初めての身としてはやはり価格も気になるのですが……、皆さんどれくらいの予算感でいらっしゃるのでしょう？

そこは患者様によってさまざまですね。最初から20万～30万円くらいを想定している方もいれば、1万円くらいで考えている方もいます。施術内容は患者様のお悩みと予算に合わせてご提案をしています。初めてのクリニックは勇気がいると思いますが、そこは安心してカウンセリングに来ていただければと思います。

――とはいえ、やっぱり継続して通わないとあまり意味がないものなのでしょうか……？

それも施術内容によりますね。糸リフト（詳細は後述）やヒアルロン酸注入（詳細は後述）、ハイドラフェイシャル（詳細は後述）あたりは、一回でも効果を感じやすいかもしれません。もちろん、お顔をリフトアップしたとしても、どうしても時間とともに下がってきてしまいますので、数か月置きにされる方もいらっしゃいます。また、お肌のお悩み系は基本的にはコツコツ続けることで効果が出てくるものが多い傾向にあるかもしれません。

――なるほど。痛みについてはどうでしょう？

お肌をきれいにする施術や、お顔のリフトアップ系でしたら、メスを入れるわけではないので、痛みは感じにくいはずです。例えば、HIFU（詳細は後述）ならちょっと温かいくらいで、施術中に寝てしまう患者様もいるくらいです。

糸リフト（詳細は後述）の場合は注射をしますので、どうしてもチクッとした痛みは出てきますが、笑気麻酔も使えますので、あまり強い痛みを感じずに終わるケースも多いかもしれません。

――意外と気軽にできることに驚きです。

そうですね。お昼の休憩時間にサッといらっしゃる方とかもいるんですよ。施術によっては処置だけでしたら5分くらいで終わることもありますし。説明やカウンセリングをすると全体の時間はかかりますが、処置自体は本当に数分のことも多いです。

お肌のお悩み別、初めての方におすすめのメニュー

――ここからは具体的なお悩み別のメニューについてお伺いしていければと思います。大きく3つ、「ニキビ・毛穴」、「シワやたるみなどのアンチエイジング」、「全体的なトーンアップ」について、それぞれ効果が高いメニューを教えていただきたいです。

もし、ニキビが赤くなって炎症が起きている場合は、まずは皮膚科で処方しているニキビ用のお薬を出して、治療することから始めます。それがある程度落ち着いてきたら、できにくくする目的で施術をしていきます。

①のハイドラフェイシャルは、水流で毛穴の汚れを取っていく施術になります。男性の方でも皮脂汚れを取る目的でされる方も多く、まずは何かやってみる、という際にチャレンジしやすいと思います。また、取れた汚れを確認することができるので、目に見えて効果を感じやすいかもしれません。

②のピーリングは、患者様のお肌に合わせて薬剤を選んで治療するのでアレルギーのある方や、敏感肌の方でも安心感があると思います。ただ、強めの薬剤を使用する場合は施術後～2日間ほど、赤みやひりつきが出ることもあるので、弱めの薬剤から始めて、回数を重ねて様子を見ていきます。

③のピコレーザーは、短期間で高い治療効果が期待できるレーザー治療です。なかでも「フラクショナルレーザー」は、高密度のレーザーを照射・衝撃波によって表皮の内側に微小な空洞を作り、その刺激によってコラーゲン生成を促します。ニキビ跡や毛穴が気になる方、肌質改善を目的としている方におすすめです。レーザーの出力数や個人差によっては一週間くらい赤みが出る場合もありますが、希望に沿って強さを調整していけば問題ありません。

シミが気になる方は①のレーザー治療によってメラニン色素にレーザーを照射し、色素を粉砕・除去していく方法がおすすめです。個人差はありますが、半年くらいコツコツと通っていただけると変化を感じると思います。

②HIFUと③糸リフトと④ヒアルロン酸注入は、どれもメスを入れずにお顔のリフトアップやたるみの軽減をすることができるので、アンチエイジングを考えている初めての方におすすめしやすい施術です。特に、③糸リフトと④ヒアルロン酸注入は一回で大きな効果を感じやすいと思います。

これら3つはいずれもダウンタイムが少ないのと、お手頃価格なのが特徴です。私たちの理想としては、まず具体的なお悩みがあって、そのお悩みに沿ってご提案したいところではあるのですが、初めて何かをやってみるという点ではこの3つがおすすめです。

①ピーリング、②ハイドラフェイシャルの詳細は【ニキビ・毛穴】のところでご説明したのと同じで、③イオン導入に関しては、ニキビ・美白・アンチエイジングの3種類からお悩み別に薬剤を選べるので、なりたい肌に向けて導くことが可能です。

初めての美容クリニック、何に気をつければいい？

――最後に、これから初めて美容クリニックへ行ってみる方に向けての注意点をお教えいただけますでしょうか？

レーザーやピーリングなどを、一回だけやって色々なクリニックを回っている方が結構いらっしゃるのですが、そうすると以前どれくらいの強さでされていたのかが分からないので、ベストな提案をするのが難しいことがあるんです。理想としては、ひとつのクリニックに通っていただいて、どんな経過でどんな状態か分かっている方が、いい方向に導きやすいのは間違いありません。

例えばシミの場合、一見、強い出力でレーザーをあてたほうがすぐ取れるように思うかもしれませんが、実は患者様に合った強さじゃないと、逆にシミが濃くなってしまうこともあります。ただ、クリニックを転々としていると、そのシミの濃さがもともとの濃さなのか、レーザーが強すぎたせいで濃くなっているのかも、分からないのです。

――なるほど。となると、クリニック選びの基準はどういった所になるのでしょうか。

信頼できるドクターのいるクリニックを選ぶといいと思います。ですが、こればかりはSNSや口コミでは分からない部分もあるので、まずは実際にクリニックに足を運んで、人柄や雰囲気など、しっくりくるところを見つけていくのをおすすめします。

最初は、どれがどんな施術なのか分からないので予約する際に、困惑するかもしれませんが、来ていただいてからカウンセリングをして、どの施術をするか決めていただく形で問題ありません。もちろん、カウンセリングをして、ピンとこなければやめても大丈夫です。まずは最初の一歩を踏み出す勇気を持っていただけたら……と思います。

――まずは、カウンセリングに行って先生に相談することが大事ですね。ありがとうございました！

※施術価格は全て、TCB東京中央美容外科にて提供している価格を参考にしています

※この記事は2023年04月14日に公開されたものです