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「となります」は正しい敬語? 使い方や注意点を解説(例文付)

にほんご倶楽部

「となります」は、ビジネスシーンなどで使う丁寧な表現です。この記事では、「となります」の正しい意味と使い方を例文と共に解説。併せて、「になります」との違いや、使用時の注意点を紹介します。

「本日の会議は中止となります」など、ビジネスシーンにおいて使用することも多い「となります」という言葉。しかし文章を書く時などに、使い方が正しいのかどうか不安になる時はありませんか。

この記事では、「となります」の意味や例文、言い換え表現、「になります」との違いなどについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。

「となります」の意味

ビジネスシーンでよく使われる「○○となります」という表現。まずは、この言葉が正しい表現なのかや「になります」との違いなど、基本的な部分を見ておきましょう。

「となります」は正しい敬語?

「となります」を品詞に分解すると「と(助詞)」+「なる(動詞)」+「ます(助動詞)」です。

つまり「となります」は、変化や結果または意思決定などを表す「と」、変化した結果を表す「なり(なる)」、そして丁寧語である「ます」から成り立っています。

「となります」は、目上の人や取引先にも使える「変化の結果」を表す丁寧な表現です。

「になります」との違い

「となります」と似た言葉で「になります」という言葉があります。2つは似ているため違いが分かりにくく、どちらを使うか迷いやすいので注意が必要です。

「となります」には、少し予想外の出来事が起きたという意味合いがあります。一方「になります」には、予定通りという意味合いが含まれています。

2つの言葉を比べて見てみましょう。

・「今週の土曜日は出勤日となります」
・「今週の土曜日は出勤日になります」

「となります」の場合は、本来土曜日は出勤日の予定ではなかったけれど、予定が変わって出勤になったというニュアンスがあります。それに対して「になります」の場合は、予定通り出勤するという意味になる点が違いです。

「となります」の使い方と例文

「となります」は、変化の結果を表す丁寧な表現です。逆に、変化していない場合には使用することができません。

使い方としては、予定していたことが何らかの影響で中止になった場合や、当初の内容から諸事情により変更があったことを伝える言葉として最適な表現になります。

丁寧な表現で目上の人や取引先への報告としてよく使えるので、例文を参考に活用してみてください。

当初の予定から変更がある場合

当初の予定から、何らかの状況により変更や休業をする場合にも最適な言葉です。予定が変更になっているため「となります」という言葉を用いて表現しています。

また、「となります」は既に確定している事項を伝える場合に用いられることが多いので、変更になった理由も含めるとより丁寧な伝え方になるでしょう。

例文

・「本日は台風のため、臨時休業となります」

・「表記ミスがあったため、パンフレットの内容が一部変更となります」

組織が新しくなる場合

「なり(なる)」には「組織などが構成されている」という意味があり、「となります」は組織や体制が新たに変わる時にも使用できます。

また、「運びとなりました」という言葉は「決定しました」などを柔らかく表現した言葉になるので、物事が決定したことを報告する時にも使えます。

例えば結婚の報告であれば「私事ではございますが、このたびご縁があり、結婚する運びとなりました」などと使用します。

例文

・「現在の組織を解体し、来期より新体制となります」

・「この度、新しく会社を立ち上げる運びとなりました」

参考記事はこちら▼

「運びとなりました」の使い方や類義語を紹介します。

誤用に注意。「となります」を使う時の注意点

「となります」は、自分の考えではないように受け取られてしまい、無責任に聞こえる場合もあるので注意が必要です。

注意点を抑えて、正しい使い方ができるように覚えておきましょう。

(1)変化を示す際にだけ使用する

「となります」は変化した結果や意味を伝える表現のため、変化や結果を示さない事柄には使用できません。

例えば「会議室はこちらとなります」は変化を示す言葉ではないため間違い。正しくは、「会議室はこちらです」という表現をします。

飲食店でもよく聞く「お会計は1000円となります」も同様に間違いで、正しくは「お会計は1000円でございます」です。

このように間違い表現が多い言葉になので、しっかりと意味を理解して使うようにしてください。

(2)使う相手を間違わない

「となります」は、使う相手を間違いないようにも注意しましょう。

基本的には目上や取引先にも使えますが、もう少し丁寧な表現をする際は「となっております」の敬語表現に変えることをおすすめします。

逆に後輩や同僚には堅苦しい言葉になるので、使う相手を選んで使い分けるようにしてください。

▶次のページでは、「となります」の言い換え表現を紹介します。

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