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日本は結婚しにくい……? 20代男女1,240人に聞いた「結婚意識調査」

#トレンドニュース

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公益財団法人1more Baby応援団は「20代の結婚に関する意識調査2022」を実施しました。

本調査は日本から少子化問題をなくしたいという想いのもと、20代の既婚者1,238名、未婚者1,240名を対象に実施。未婚晩婚化の進行により不妊に悩む男女が増加を続ける中、妊娠適齢期である20代に結婚した男女の意識や行動を比較し、未婚晩婚化の要因やコロナ禍による影響を探っています。

4割近くが「日本は結婚し難い社会だと思う」と回答

対象者の20代の男女に「日本は結婚し難い社会だと思う」か聞いたところ、全体(以下、最大n数2,478名)のうち、37.5%が「あてはまる(「とてもあてはまる」含む)」と回答しました。

このように回答した人の割合は未婚者(37.6%)と既婚者(36.9%)で大きな差はなく、多くの20代が現在の日本は結婚し難いと考えていることがわかりました。

「日本は子どもを産みやすい社会だと思う」は22.4%

出産に対する考えとして「日本は子どもを産みやすい社会だと思う」かどうか聞いたところ、「あてはまる(「とてもあてはまる」含む)」と回答した人の割合が、全体の22.4%でした。

既婚者においても25.9%にとどまっており、20代が子どもを産むことに対する壁の高さが感じられる結果となっています。

少子化社会でも「子どもが欲しい」20代が多数

未婚者と既婚者に対し欲しい子どもの人数について聞いたところ、1人以上の人数が回答した人が全体の69.3%となりました。

回答した人数の割合が最も高かったのが「2人」(42.6%)で、次いで「1人」(13.4%)、「3人」(11.9%)となりました。既婚者のみでは91.5%の人が1人以上欲しいと回答しており、未婚者(64.3%)に比べて非常に高い結果となっています。

既婚男女の欲しい子どもの人数について、最も割合が高かったのが2人(53.1%)で、3人(22.1%)、1人(13.3%)と続きました。2人以上の子どもを希望している人の割合は78.2%となり、出生率が1.30(2021年)と低迷する中、20代の既婚者の多くは多子を希望していることがわかりました。

未婚者で子どもが欲しい人は「いずれ結婚するつもり」が9割超

結婚に対する考え方を20代の未婚者に聞いたところ、全体(n=1.240名)のうち73.8%の人が「いずれ結婚するつもり」と回答しました。

これを別の質問で「子どもが欲しい」と回答した人で見ると、94.5%の人が「いずれ結婚するつもり」と回答しており、全体より高い結果になっています。

日本では現在においても、「結婚」と「子どもを持つ」ということの関係性が非常に強い結果となっています。

不安のトップは「子育ての基本的な費用」で約3割に

未婚者と既婚者に結婚に対する不安(既婚者は結婚前の気持ち)を聞いたところ、全体では「子育ての基本的な費用」(30.5%)がトップとなりました。

続いて、「パートナーの親族との付き合い」(29.6%)、「仕事と子育ての両立」(29.1%)と続いた。未既婚別のトップは、未婚者が「パートナーの親族との付き合い」(31.5%)、既婚者が「子育ての基本的な費用」(31.4%)という結果に。

金銭面に加え、義理の両親などとの付き合い方や関係性に不安を感じている人が多いことがわかりました。

未既婚者ともに、金銭面で「条件を満たしていない」が7割超に

未婚者と既婚者に自分自身が考える条件を満たしているかどうか(既婚者は当時の心境)聞いたところ、金銭面について「満たしていない」(71.7%)がトップとなりました。

特に未婚者(76.1%)の割合が既婚者(52.3%)に比べて高くなっています。全体では2位が「子育ての知識」(69.2%)、3位が「社会的立場」(61.4%)となっています。

実質賃金が上がらず、非正規雇用の割合が高いことなどを背景に、金銭面や社会的立場から結婚に対する自己評価を低く感じている人の割合が高いことがわかりました。

未既婚者ともに「子どもがかわいい・羨ましい」は3割を超える

続いて、周囲の子育て中の家庭に対する印象を聞いたところ、全体では「子どもがかわいい・愛くるしくて羨ましい」(31.5%)とポジティブな印象がトップとなりましたが、2位が「仕事と子育ての両立が大変そう」(30.2%)、3位が「子育て自体が大変そう」(29.2%)となり、ネガティブな印象が続く結果となりました。

結婚イメージに影響を与えたものは、両親がトップ

SNSなど日々多くの情報に触れる中、20代の男女は何から結婚に対するイメージを得ているのでしょうか。

未婚者と既婚者に対し、「結婚生活に対するイメージが作られた方法・メディア」について聞いたところ、トップは「自分の親の結婚生活を見て」(35.2%)で、2位は「友人・知人の結婚生活の話を直接聞いて」(22.5%)と回答。

一方、「インフルエンサー・有名人の結婚生活の様子をSNSで見て」は9.3%となっており、多くの20代がSNSを活用する中、結婚に関する印象は身近な両親や友人から影響を受けていることがわかります。

20代で「結婚した人」と、「結婚していない人」との経験や環境の違い

既婚者と未婚者に対し「育ってきた環境や現在の環境」について聞いた結果について、未婚者と既婚者の経験で差異が大きかった回答を見てみると、トップが「結婚している友人が多い」(23.6ポイント差)、2位が「両親と仲が良く、今でもよく連絡を取っている」(22.9ポイント差)、3位が「赤ちゃんや小さい子どもとふれあう機会がよくあった(よくある)」(22.0ポイント差)となり、過去や現在において、既婚者の方が結婚や家族がより身近な環境にいることがわかりました。

一人暮らし経験「あり」の方が、結婚意向者が多い

さらに、一人暮らしの経験が「学生・社会人いずれかであり」の人の結婚意向は、79.7%となっており、一人暮らし未経験の人(67.2%)に比べて12.5ポイント高い結果となりました。

交際相手を探す方法はマッチングアプリがトップ、20代後半女性では3割超え

現在交際相手がおらず、交際を希望している人にコロナ後(アフターコロナ)に「交際相手を探すためにとっている行動」について聞いたところ、「マッチングアプリ・出会い系サイト・アプリを利用している」(16.8%)でトップとなり、次に「好きな人がいて、その人との交際を希望している」(13.8%)という結果に。

特に20代後半の女性の「マッチングアプリ・出会い系サイト・アプリを利用している」との回答割合は31.5%となっており、20代前半の女性と比べ、高い割合となっています。

「合コンに参加している」(2.1%)や、「結婚相談所に通っている」(0.6%)となっており、20代が交際相手を探すことにおいては低い割合ということがわかりました。

コロナ禍によって「異性との出会いが減った」は4割以上に

コロナ禍が長期化する中、出会いの機会の変化について聞きました。「コロナ禍になってから、新しい異性との出会いの機会は増えましたか?」との質問に対し、「減った」という人の割合が43.4%となり、「増えた」と回答した人の2.7%を大きく上回りました。

コロナの長期化によって、結婚に結びつく出会いの機会が大きく減少したことが明らかとなりました。

調査概要

調査対象:全国 男女20-29歳
有効回答数:既婚者 1,238サンプル/未婚者 1,240サンプル
割付:
・エリアを【東名阪(一都三県 / 大阪市内 / 名古屋市内】と【他エリア】に2区分
・各エリアを[未婚 / 既婚] [男性 / 女性] [20-24歳 / 25-29歳]で8区分、計16区分
・各区分155ss回収
※東名阪 / 他エリアともに既婚男性20-24歳が不足したため既婚男性25-29歳で補填
※SCR調査での出現率を算出しウェイトバック補正
※本結果の数値はウエイトバック後のスコア
調査時期:
【事前調査】2022年3月28日〜4月4日
【本調査】 2022年3月30日〜4月4日
調査方法:インターネットリサーチ
調査委託先:H.M.マーケティングリサーチ

(エボル)

※この記事は2022年11月10日に公開されたものです

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