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「取り急ぎご連絡まで」の意味とは? 正しい使い方と例文

にほんご倶楽部

「取り急ぎご連絡まで」という表現は上司など目上の人に使ってOK? 「取り急ぎご連絡まで失礼いたします」など言葉を省略しない方がいいのでしょうか。例文を紹介しながら、言葉を丁寧に使うコツを解説します。

「取り急ぎご連絡まで」は、ビジネスメールで使われることの多い表現です。

「ひとまず用件だけを急いで伝えます」という意味合いで、迅速な報告に役立つ言葉として使われています。

ただし、使う相手によっては失礼にあたることもあるため、注意が必要です。

この記事では、「取り急ぎご連絡まで」の意味や正しい使い方、使用する際の注意点などを解説していきます。

「取り急ぎご連絡まで」の意味とは?

「取り急ぎご連絡まで」は、前述の通り「急いで要件だけを伝えます」という意味合いで使われます。

「進めている仕事に変更点が生じた」「来週の会議の日時が変更になりそうだ」など、「至急相手に伝えたいことがあるけど、詳細がまだ決まっていない」という時の一報として用いる言葉です。

大まかな連絡事項を伝える際に使われ、詳細は改めて連絡するというニュアンスになります。従って、その後の連絡も欠かさないようにしましょう。

「取り急ぎご連絡まで」の使い方と例文

「取り急ぎご連絡まで」は、至急連絡したいことを簡潔に伝える際に使われます。

迅速な報告ができる便利な言葉であるため、ビジネスシーンで多用する人も多いかもしれません。ですが、場面によっては、上司や取引先などに「取り急ぎご連絡まで」と言うのは失礼にあたる可能性があります。

使う相手をよく考えて使用するのがポイント。例文と共に使い方を整理していきましょう。

(1)日程変更の報告

会議や面談などに日程変更が生じた際は、関係するメンバーへなるべく早く連絡しなければいけません。

変更後の日程調整に時間がかかりそうな場合は、ひとまず「日程が変更になる」という事実だけでも報告するといいでしょう。

その後、変更後の日時が決まったら、改めてメンバーに連絡をします。

例文

・来週の新規プロジェクトの会議についてですが、部長の都合により日程が変更になりそうです。取り急ぎご連絡まで。

・取り急ぎご連絡までとなりますが、明日の打ち合わせ時間が変更になりましたので、決まり次第ご案内いたします。

(2)資料を受け取った報告

資料を受け取った時は、「確かに届きました」という報告が必要です。

「中身を確認してから連絡しよう」と思っていると、相手はその間も「資料が無事に届いただろうか」と心配してしまいます。

資料を受け取ったら、まだ内容の確認までできていなくても、まずは「きちんと届きましたよ」という連絡を入れることで連絡をマメにできる丁寧な人だと評価も上がるでしょう。

例文

・送付いただいた○○の資料を本日拝受いたしました。内容を確認させて頂き、改めてこちらから連絡差し上げます。取り急ぎご連絡まで。

(3)仕事が完了したことの報告

「取り急ぎご連絡まで」は、仕事が無事に完了したことの報告にも使えます。

直属の上司や同僚に、「ひとまず無事に終わった」ということを報告したい時には、「取り急ぎご連絡まで」を使って第一報を入れましょう。

特に、仕事を進めるにあたって相談していた相手に対しては、完了報告を早めに伝えると好印象です。併せて感謝の気持ちを伝えるのもいいでしょう。

例文

・A社との面談ですが、アドバイスのおかげで好感触でした。取り急ぎご連絡まで。

「取り急ぎご連絡まで」を使う時の注意点

「取り急ぎご連絡まで」は、至急伝えたいことを簡潔に報告する際に使う言葉です。

文末を省略した表現であることから、使う相手によっては不快に思われてしまうこともあります。従って、配慮しながら使用しましょう。

(1)改めて詳細を連絡する

「取り急ぎご連絡まで」には、「詳細は後ほど改めて報告します」という意味合いが含まれています。

「取り急ぎご連絡まで」を使ったにもかかわらず、その後の連絡がなければ、相手は「あの件はどうなったのだろう」といつまでも気にしなければいけません。

取り急ぎご連絡まで」と伝えた場合は、なるべく早く詳細の報告を追ってするようにしましょう。

(2)使う相手によって表現を変更する

「取り急ぎご連絡まで」は文末を省略した言い方であるため、相手によっては失礼に捉えられる場合もあります。

上司や取引先など目上の人に使う場合は、「取り急ぎのご連絡で失礼します」など、表現を変更して使うと丁寧です。

(3)別件の報告は含めない

「取り急ぎご連絡まで」を使う場合は、同じメールに別件の報告を含めないようにしましょう。

例えば、「来週のA社アポの件ですが、先方の都合により日程変更になりそうです。取り急ぎご連絡まで。また、B社の件ですが~」と、全く違う話を続けてしまうのは好ましくありません。

「取り急ぎご連絡まで」には、「至急伝えたいことだけを急いで連絡します」というニュアンスがあり、他の用件も含めることで本来の緊急性が薄れてしまうためです。

「取り急ぎご連絡まで」を使う場合は、伝えたいことのみ記載しましょう。

(4)口頭では使わない

「取り急ぎご連絡まで」は、主にビジネスメールで使われる言葉であるため、口頭での報告には適していません。

対面や電話で至急の報告をする時は、最初に「詳細は改めてご報告しますが~」「取り急ぎのご報告なのですが~」といった前置きを挟むと分かりやすいでしょう。

▶次のページでは、言い換え表現を解説します。

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