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【File59】面識のない相手に待ち伏せ告白した話

#イタい恋ログ

TETUYA

今振り返れば「イタいな、自分!」と思うけれど、あの時は全力だった恋愛。そんな“イタい恋の思い出”は誰にでもあるものですよね。今では恋の達人である恋愛コラムニストに過去のイタい恋を振り返ってもらい、そこから得た教訓を紹介してもらう連載です。今回は恋愛コラムニスト・テツヤさんのイタい恋。

高校2年生の時、相手は1個上の先輩に恋する

今では「LINE道場」を連載するまでになった俺でも、色々思い返すと「イタいな、自分!」「無謀だったな、自分!」と、今だからこそ笑えるが、当時はヤバい奴だった過去がある。

忘れもしないあれは、俺が高校2年生の時のこと。当時、通ってた高校は、体育祭に力を入れてる学校で、1年生から3年生まで一緒になって1カ月間練習をしていた。その同じチームの中に1個年上の笑顔が素敵な女の先輩がいて、一瞬で好きになってしまった。

運動会の練習と本番と一度も話すこともなく、遠くから憧れの目で見てるだけの状態だったが、日に日に先輩に対する好きな感情は高まっていった。普通はここで、憧れだけの良い思い出止まりになる男も多いと思う。当時、なぜか俺はこの感情を抑えきれず、当たって砕けろ精神で思いを伝えてみようと思った。

ストーカーのような待ち伏せ告白

どうやってこの抑えきれない気持ちを伝えようか? 共通の友達がいれば、友達経由で伝えることを選択したのに誰もいない。

自分が考えたのは、ストーカーのような待ち伏せ。先輩の下校のタイミングを狙って張り込んだ。下校するのに使う校門は3つしかなく、長きに渡る内定調査で、どのルートで帰るかはわかっていた。ただ、厄介なのは先輩が友達と一緒に帰るタイミングでの告白は恥ずかしい……ということ。だから先輩が一人で帰るタイミングを狙っていた。

そうこうしているうちにようやくそのチャンスが訪れた。正直、事前に告白フレーズを色々考えていたが、先輩を目の前にしたら頭がフリーズしたのを覚えてる。

俺:「すみません、ちょっとだけいいですか?」
先輩:「はい」
俺:「ずっと前から好きだったんですけど、付き合ってくれませんか?」
先輩:「ごめんなさい」

ですよね~(苦笑)と自分に自分で突っ込んだ記憶がある。その日はさすがに落ち込んだ。でも、どこか清々しい自分もいた。

失敗からの学びは大きい

この失恋の後、大学に行ってから数々の恋愛経験を積んだからこそ、恋愛コラムを書くまでに成長したのだと思う。当時のこの無謀な告白を決して後悔はしていない。失敗して落ち込んだのは事実だが、何か心につっかえていたものが取れて、清々しい感覚と、色々と自分なりに先輩の情報をリサーチしたり、先輩の帰るルートを内定調査したり、自分なりに最大限の努力をした自分を称えたいと思っていた。

この経験が、そのまま今の恋愛相談にも役立っている。寄せられる相談は、「告白したいんですけど、どう告白したらいいですか?」「ずっと片思いなんです。この気持ちどうしたらいいですか?」というような内容が多い。

そんな時には、まず「今告白しても、先延ばししても、相手の答えは一緒だから、思った時にすぐに告白するべき」と言っている。ほとんどが、相手からのYes or Noの答えを聞くのが怖いから前に進めない。告白した結果は神様のみぞ知るわけで、相手とのご縁があれば繋がるし、無ければそもそも無理だと思うこと。

とにかく、ぐずぐずしている時間がもったいない。ただ、俺もそうだったけど、若い時は残りの人生がどれくらいなんてあまり考えないもの。だが、今だから言えるけど、その最も恋愛に活動的な人が多い時期を無意味に過ごしてほしくない。

脈が無いなら次にいく。ある意味ドライに生きていく方が賢い。たまに「復縁したい」などの相談も受けるが、復縁するなら1回までと言っている。その理由は、繰り返す復縁は、情だけで繋がってるだけで最終的には成就しないからだ。

そして、告白するなら中途半端は止めてほしい。全力で臨むこと。俺は自分の出来ることを最大限にやったので後悔しなかった。これが中途半端だと、失敗した時に後悔の念が残ってしまう。例えば告白をLINEのテキストで送ったり、友達経由で伝えてみたりなど、こういう中途半端な告白は本気が相手に伝わらない。告白するなら面と向かって伝えることが大事。

イタい恋から得た教訓「結果がダメでも、告白は思い切ってやったほうがいい」

この高校時代の無謀な告白。そして、あっさりと撃沈したことは自分の人生にとって良かったと思う。それは振られた側の気持ちが分かったことが大きい。

これ以降の人生において振る側にも立ったこともある。そんな時に、当時、当たり前だが「ごめんなさい」とバッサリ切られたことで、一瞬傷ついたが「これは無理だ」と諦めもつき、すぐに気持ちを切り替えられたことを思い出した。

振る側は振った相手に曖昧な優しさを見せてはいけないのだ。半端な優しさを見せると、そのせいで相手は次に進めなくなってしまう。本当にこの高校の失恋で沢山のことを学ばさせてもらった。

(文・TETUYA、イラスト・菜々子)

※この記事は2022年08月14日に公開されたものです

TETUYA (恋愛コラムニスト)

小栗旬似の色気のある声で、恋愛に必要な「人たらし」の極意を、音声プラットフォームアプリ「stand.fm」、そして、恋愛ポエムをSNSアプリ「TikTok」で配信中。

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