【No.21】トレンド最先端をつくるネイリストの場合
いつも輝くあの人は、仕事でどんなバッグを使っているんだろう? バッグとその中身は、仕事への姿勢や価値観を映す鏡。企業で働くマイナビウーマン世代の女性をインタビューし、彼女たちの仕事バッグをのぞく連載です。
撮影:洞澤佐智子
取材・文:照井絵梨奈/マイナビウーマン編集部
近年、密かにネイルサロン激戦区となっている高円寺。ルック商店街に佇むビルの一室に店を構える「LIAN(リアン)」は、その中でも熱い人気を誇るプライベートネイルサロンだ。
今回はLIANのネイリスト、木村理実さんにインタビュー。予約が殺到するネイリストがどんなしごとバッグを使っているのか見せてもらった。
木村 理実さん
都内有名サロンのトップネイリストとして副店長を務めた後、2017年に独立。ネイルスクール、都内サロン勤務時代からの仲間である松本文香さんと共に2020年夏、高円寺にプライベートネイルサロン「LIAN」を立ち上げる。Instagram:@rimi__lian
普段から黒やシルバーを使った服装が多いという木村さん。おしごとバッグはディーゼルのコンパクトなサッチェルタイプだった。
「半年前くらいに、パートナーからプレゼントされたものを使っています。一見小さく見えるんですけど、マチがしっかりあって意外とたくさん入るところがお気に入りです。仕事で使うものは基本的にサロンに置いてあるため、プライベートと通勤時で中身はそんなに変わらないかな。お休みの日もこのバッグを愛用しています」
●バッグの中身
1 ルイヴィトンの長財布
2 AirPods
3 ミンティア
4 カルティエのキーケース
5 Ray-Banのメガネ
6 メルセデス・ベンツのボールペン(ノベルティ)
7 ルイヴィトンの手帳
8 Francfrancのポーチ(中にiPhone11あり)
全体的にシックな色味のアイテムが多い中、目を引いたのがピンクの巾着。これには何を入れているのだろう?
「最近特に気に入って使っているハンドケアセットです。黒猫の柄なのですが、この猫がうちで飼っている子とそっくりで! ショッピング中に一目ぼれして、自分の分だけではなく家族の分も購入。みんなに使ってもらっています(笑)」
写真を見せてもらうと、本当にそっくり! 仕事中も愛猫と一緒にいる気分になれそうなアイテムだ。ちなみに、ハンドクリームとハンドジェルも同じように黒猫があしらわれている。かわいいデザインで、楽しくハンドケアができそう!
お店の予約スケジュールはアプリで管理しているとのこと。手帳に書いているのは……? と聞いたところ、出てきたのはデザインのメモ! LIANでは月毎に変わるデザインを作成しており、そのイメージを描き出すためにメモ帳を常に持ち歩くようにしているんだとか。
「サロンではマンスリーデザインのコースがご好評をいただいています。毎月10個ほどのデザインを提案しており、一緒にサロンを経営している松本さんと半分ずつ作成しているんです。デザインはふと思いつくことが多いので、すぐにメモできるよう家にもメモ帳を置いています」
これまでに作成したマンスリーデザインは、月が替わっても「デザインセレクト」コースで選ぶことができるそう。サロンに置かれている膨大なネイルデザインは、こうして生まれているのだ。
他に、仕事で欠かせないアイテムはありますか? と聞くと、スマートフォンを挙げてくれた。
「お客様の予約を管理するのはもちろん、SNS用の写真を撮影するのにもスマートフォンが欠かせません! Instagramメインでお店を宣伝しているので、なくてはならない存在ですね。動画も投稿しているので、ぜひチェックしてみてほしいです!」
また、デザインのアイディアをSNSや身の回りの風景からキャッチすることもあるそう。普段から壁紙やタイルをチェックして、スクリーンショットや写真を撮るなどしてストックしているんだとか。
普段、施術中はメガネをかけている木村さん。これにもネイリストならではの事情が詰まっていた。
「ネイルをする時って、ジェルをオフしたり、爪の形を整えたりする時にダストがたくさん出るのですが、それが目に入るのを防ぐためにメガネをしています。以前、ダストアレルギーっぽくなってしまって……。それからは欠かさずにかけていますね。大きめのパーツをオフする時に目を守るのにも役立っています」
バッグの中身を全て出してみて「もらいものが多いですね……(笑)」と話していた木村さん。どれもきれいに使われていて、物を大切にしている様子が伝わった。
「この仕事をしているとどうしても服や持ち物にダストがついてしまうので、こまめにブラッシングしてダストを落としているかも。革製品は特に、手入れをすれば長く使えるものなので普段から気をつけています」
とても気さくな木村さんだが、ネイルスクール時代からの仲間とサロンを立ち上げた経験や、持ち物にまつわるエピソードから、周囲の人への愛と感謝、誠意が感じられた。LIANのお客さんも、木村さんの丁寧な仕事ぶりと人柄に魅力を感じているのでは……そんな風に思えた取材だった。
※この記事は2022年01月24日に公開されたものです