【難読】“ときとり”ではありません! 「時鳥」の正しい読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「時鳥」の読み方です。
“ときとり”? 何の鳥? と思った方は、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
「時鳥」の読み方は?
そのまま読んで、“ときとり”か“ときどり”かな? と思った人が多いのではないでしょうか。
しかし、そんな鳥の名前は聞いたことがないですよね。
気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“ほととぎす”と読みます。
「時鳥」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「時鳥」の意味は以下のように解説されています。
ほととぎす【時=鳥/子=規/杜=鵑/不=如=帰/郭=公】
[名]
1 カッコウ科の鳥。全長28センチくらい。全体に灰色で、胸から腹に横斑がある。アジア東部で繁殖し、冬は東南アジアに渡る。日本には初夏に渡来。キョキョキョと鋭く鳴き、「てっぺんかけたか」「ほぞんかけたか」「特許許可局」などと聞きなし、夜に鳴くこともある。自分の巣をもたず、ウグイス・ミソサザイなどの巣に托卵する。古くから春のウグイス、秋の雁 (かり) とともに和歌に詠まれ、また冥土に往来する鳥ともいわれた。別名が多く、文目鳥 (あやめどり) ・妹背鳥 (いもせどり) ・黄昏鳥 (たそがれどり) ・偶鳥 (たまさかどり) ・卯月鳥 (うづきどり) ・早苗鳥・勧農鳥 (かんのうちょう) ・魂迎鳥 (たまむかえどり) ・死出田長 (しでのたおさ) などがある。杜宇 (とう) 。蜀魂 (しょっこん) 。しき。とけん。《季 夏》「―大竹藪をもる月夜/芭蕉」2 (「杜鵑草」「油点草」などと書く)ユリ科の多年草。本州以南の山野に自生。高さ約60センチ。茎はやや斜めに伸び、葉は長楕円形で先がとがり、基部は茎を抱く。9月ごろ、6弁花を上向きに開く。花びらは白地に紫の斑が散り、1の胸模様を思わせる。《季 秋》
[枕]ホトトギスが飛ぶ意から、「飛ぶ」「とば」にかかる。
「―飛幡 (とばた) の浦に」〈万・三一六五〉
読み方は難しいですが、“ほととぎす”と読むんですね。
昔から、ホトトギスは毎年初夏になると到来し、人々はそれを農耕の合図にしていました。ホトトギスの声が田植えを始める時期を告げるということで、「時鳥(時を告げる鳥)」と命名されたそうです。
読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「時鳥」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の性格を言い表した有名な川柳に出てくるので、聞いたことがある人は多かったと思います。
漢字は初めて知ったという人が多いと思いますが、由来を知ると「なるほど」となりますよね。
(ななしまもえ)
※この記事は2021年12月18日に公開されたものです