「お越しになる」の意味は? 「いらっしゃる」との違い、類語を解説
「お越しになる」と「いらっしゃる」の違いは?
「行く」「来る」という意味で、「いらっしゃる」もよく使われます。
「お越しになる」と「いらっしゃる」の意味に違いはあるのでしょうか? 使い分けとともに解説します。
「いらっしゃる」の意味
「お客さまがいらっしゃいました」「明日の展示会はいらっしゃいますか?」など、「いらっしゃる」は、書きやすく、言いやすい敬語です。
「いらっしゃる」は「お越しになる」と同様、「行く」「来る」の尊敬語です。
ただし「いらっしゃる」の方は、さらに意味が広く「居る」「在る」の尊敬語でもあります。
例えば、在社かどうかを尋ねる時にも、「明日、○○様はいらっしゃいますか?」のように使えます。
また、その人の職業や状態を示す時にも「○○さんはデザイナーでいらっしゃいます」「○○さんはお元気でいらっしゃいますか?」などのようにも使えます。
「お越しになる」と「いらっしゃる」の使い分け
先ほど、「いらっしゃる」には「行く」「来る」だけでなく「居る」「在る」の意味もあると説明しました。
例として、取引先の課長が展示会に来られるかどうかを、その部下である相手に尋ねる場面を考えてみましょう。
あなたが「来社されるか」という意味で、相手に「明日課長はいらっしゃいますか?」と尋ねたとします。
この場合、相手には「明日課長は在社されていますか?」という意味に受け止められる可能性あります。
そして「課長が在社かどうか」について聞かれたと思った相手が「(弊社に)おります」という意味で「はい」と答えた場合、どうなるでしょうか?
「課長が来られるか」という意味で質問したあなたは、「課長が我が社の展示会に来てくださる」という意味に受け取ってしまいます。全く逆の意味になってしまいますね。
こうした行き違いを防ぐ意味でも、ビジネスでの約束をしっかり確認する時には、「お越しになる」を使う方が良いでしょう。