お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「できかねます」の正しい使い方とは? 意味や言い換え表現を解説【例文付】

kirara

「できかねます」という表現は、いざ使われるとできるのかできないのか、すぐに判断できずに意味を考えてしまうことも。本記事では、そんな「できかねます」の意味や使い方を紹介。「できかねません」という表現は正しい言葉? 「いたしかねます」との違いは? などを解説します。

「できかねます」は、依頼したことの返事としてよく使われている言葉。しかし、はっきりと断るニュアンスに聞こえず、本当にできないのかどうか、受け取り手が迷ってしまうこともあるようです。

そこで今回は、「できかねます」の意味や使い方を解説。相手に使われた時も自分が使う時も迷わないよう、言葉のニュアンスを正しく理解しましょう。

「できかねます」の意味とは

「できかねます」は1つの言葉のように見えますが、実は「できる」と「かねる」を組み合わせた言葉。「できる」は「可能である」ことを表し、「かねる」は「することが難しい」といった意味があります。

つまり、「できかねる」と表現すると「やりたいけれどできない」ことを意味し、相手の提案や依頼を断るための言葉であることが分かります。

そのため、こちらからの提案などに対して「できかねます」と返事をもらったら、端的に言えば「できない」という意味になります。

「できかねます」の使い方(例文付)

「できかねます」はどんなシーンでも使える言葉である一方、意味を誤解されやすく相手に期待させてしまう場合があります。

そこで、「できかねます」の使い方やポイントを解説していくので、内容を参考にして「できかねます」を間違えずに使いこなしましょう。

(1)できないことを丁寧に伝える表現

「できかねます」は相手の提案や依頼を断るための言葉ですが、それなら「できません」とはっきり伝えるべきだと思うかもしれません。

とはいえ、「できません」とはっきり断言すると冷たい印象に受け取られてしまい、聞く耳を持たないような印象になってしまうことも。

特に、上司や取引先、お客さんに対して「できません」を使うと失礼な印象になることも多く、はっきり伝えたことが原因でトラブルに発展する場合もあります。

その点、「できかねます」は丁寧な表現であり、「できません」よりも柔らかい印象の言葉。断ったことに非難の矛先が向くことはあまりありません。

角を立てずに相手の要望を断ることができるため、断る気持ちをはっきり伝えにくい場面ほど使うのに向いている表現なのです。

例文

・こちらの商品はメーカー生産終了品のため、新たな手配はできかねます。

・恐れ入りますが、ご予約の変更はできかねます。

(2)「できかねません」は誤用

「できかねます」の代わりに「できかねません」を使ってしまう人もいますが、この使い方は間違っているため注意が必要です。

元々「かねる」には「できない」という否定の意味が含まれており、「かねません」と表現するとできないことを否定する、つまり「できる」という意味になってしまいます。

ただし、「できる」という意味で「できかねません」を使うことも一般的ではないので、どちらにしても正しい表現とは言えないでしょう。

(3)漢字ではなくひらがなで伝えると親切

メールなどでは「できる」を「出来る」と漢字で表す場合があるため、「できかねます」も「出来かねます」と表すことができます。とはいえ、「出来」は「上出来」「出来が良い」のような時に使われる漢字であるため、誤解を生み、本来の意味で伝わらないことも。

「出来かねます」は間違いとは言い切れないものの、「できかねます」の方が一般的であり分かりやすいので、メールや文書などではひらがなで表記するのが親切でしょう。

▶次のページでは、「できかねます」を使いこなすポイントを紹介します。

次のページを読む

SHARE